俺と蛙さんの異世界放浪記~八百万ってたくさんって意味らしい~

くずもち

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竜族と魔族の伝説~ダイジェスト~

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かつて魔族と竜族の間で激しい戦いがあった。

そのきっかけは妖精の記した一冊の書物。



妖精が魂を注ぎ込み作り上げた書は、読んだ者を魅了する魔本であったという。

魅了された者達は妖精の魔本を奪い合い、争いは激化の一途をたどった。

しかしそれだけでは終わらない。妖精の秘宝は『書』だけではなかったのだ。

次々に世に出回る妖精の秘宝を我が手にせんと望む者は多い。

竜と魔族の中にも危機感を覚える者が現れたが、すでに両者の溝は深く、手の施しようがなかった。

そんな時、一人の少女が現れ状況を一変させた。

彼女の無垢な歌声は争いで荒んだ彼らの心に響いた。



争っていた者達はもっと彼女の歌を聞きたいと願った。

そして同じ目的を持っているというのにいがみ合う必要があるのかと気が付いた彼らは争うのをやめ、歩み寄ることを決めた。

こうして竜族と魔族の代表は苦難の末ひとところに集まって話し合うことになった。

事態の趨勢を見極めるため、多くの者達が話し合いの場に出向いた。

話し合いは難航するかと思われたが、歩み寄ろうとする者達の前には導く者もまた、現れる。

今回その役を担ったのは、一人の魔法使いだった。

彼は優れた知恵で彼らのわだかまりを見事解決へと導いた。

しかし問題の解決は魔法使いの力だけで成し遂げられたものではない。

そこに種族を超えた純粋な想いがあったればこそ、彼らは一つになったのだから。


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