新・俺と蛙さんの異世界放浪記

連載

炎の槍は～ダイジェスト

昔々の話をしよう。

かつて強大な力を秘めた槍は、極寒の大地を暖めその加護によって人々は生活し繁栄していた。

しかしあるとき炎の槍は暴走し、大地を焼きつくし国は滅んだ。

それから数百年の月日が流れ――。

ある国の王子は、魔族の呪いにより氷に閉ざされた母国を解放すべく、炎の槍を探し求めた。

その旅は困難を極めたが、王子は永久凍土に眠る炎の槍を見つけ出すことに成功した。

氷に閉ざされた地で、王子は炎で燃え上がる槍の管理者に出会う。

槍の管理人は王子に言った。

「心せよ、この槍は危険な物だ。ひとたび扱いを間違えれば、己すら焼く滅ぼすことになるだろう」

引き下がるわけにはいかない王子は根気強く管理者を説得し、管理者は炎の槍を譲り渡した。

槍の力を真に引き出す真の名とともに。



槍を手に入れた王子は、強大な炎の槍の力を使い、呪いの氷を溶かし母国を解放することに成功する。

しかし真名により真の力を解放した炎の槍はすさまじく、王子を含めた国民達はその真名と共に槍の炎を深く記憶に刻みつけた。

おお！　その名を称え。しかしけして軽んじるなかれ！

槍の名は――。