新・俺と蛙さんの異世界放浪記

くずもち

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よいこの魔獣講座

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「……おい、本当にやるのか?」

「ああ、やる。そう決めたんだ」

 いつになく弱腰のカワズさん。蛙の躊躇いに満ちた声に、俺は力強く答え頷く。

 やっとここまで来たのだ。この日のために準備も整えた。ここで止める理由はない。

 心なしか、踏み出す一歩も力強く感じるのは、万全の準備あったればこそだろう。

「今日俺は自分を捨てる覚悟を決めてる……。まぁ見てろよ!」

「……」

 余裕のあるところを見せようと、俺は拳を握ってカワズさんに笑いかけた。

 それは自信に満ちあふれた最高の笑顔だったに違いない。

 だがそれ以上何も言わないカワズさんの視線を背に感じながら、俺は頬に空気を溜めて、一気に吐き出した。

 これでいつもの俺はいなくなる。―――さてショータイムの始まりだ。



「良い子のみんな! 楽しい魔獣講座はーじまーるよー!」

「……」

「おー」

 目に優しい、明度高めのほんわかした配色の森が描かれた舞台。

 そこにはぶかぶかのオーバーオールに赤白の縞のシャツ。頭にはビビットな配色の野球帽をかぶって手にはでっかい白手袋をつけている俺。

 そして頭の上に小さな王冠、その上王子様みたいな青い服とかぼちゃパンツにでっかい蝶ネクタイを身につけた蛙が、口から抗議の声を白い靄にして吐き出していた。

 パチパチパチとエルエルが座って拍手している、その姿はもちろんちびっこモードだった。

 エルエルの目は真ん丸。どうやら興味を持ってくれている様だ。

 つかみはOK、体を張った甲斐があったというものだ。

「……何なんじゃこれは?」

 未だ状況を飲み込めていないカワズさんに、俺はやはり大げさに人差し指を振ってペロリと舌を出す。

 そんなことは本来言うまでもない。しかしこの口からどうしても聞きたいと言うなら答えてやろう。

 動作は大きく、舞台映えするように。

「決まっているじゃないかカワズさん! 良い子にわかりやすくこの世界の事をお勉強してもらおうって、そう言う事さ! もちろん! 僕も一緒に勉強させてもらうよ!」

「なんじゃそのキャラ」

「ちっちっちぃ! キャラじゃないよ? もう馬鹿だなぁカワズさんは!」

 俺がウインクして人差し指でツンとカワズさんの額を突っつくとキラリン☆っと黄色い星が飛び出す。

 すると心底ウザったそうなカワズさんはずれた王冠を元に戻した。

「……あくまでそのノリで続けようと言うんじゃな」

「当たり前じゃないか、もう馬鹿だなカワズさんは!」

 今度は赤いハートである。

 身も心もステージに捧げた俺に『ウザい』なんて言葉は心の辞書のどこにも載ってないのだ。

「何回も言うな腹立たしい。まぁそれで満足ならそれでもいいが。しかし今更魔獣講座なんぞと物騒な事を言っておったが一体何をするつもりなんじゃね?」

 飛んでいるハートを無造作に叩き落としたカワズさんは、いいところを拾ってくれた。

 それこそが本日の最も大切な部分なのである。

「そう!今日のメインイベントはまさにそれさ!」

 俺はぽこんとその手に差し棒を出して、ホワイトボードを足踏みと共に出現させる。

 ホワイトボードにはカラフルな色遣いでこうあった。

 その名もズバリ『良い子の魔獣講座(笑)』である。

 俺はホワイトボードを叩いて強調すると大事な事だと会場のお友達に向かってアピールした。

「今日はこの世界で問題になってる魔獣についてお勉強していくよ! 魔獣が危険って言ってもどれくらい危険なの? なんで危険なの? その辺りを実験してみようと思うんだ!」

 俺は腰に手を当て、うんうんと何度も頷く。

 そしてガチャンとどこからともなく音がして急に辺りが暗くなると、俺達の後方にスポットライトが当たった。

 用意されていたのは、どこからか連れてきた一匹のゴブリンだ。

 頑丈な鉄の檻に入っているゴブリンは最近近所にいるゴブリン達とは違う、一回り大きいホブゴブリンという種類らしい。

 彼はしきりに鉄格子に歯を立て、ギィギィと耳障りな声でがなり立てていたが、巨大蝶ネクタイを装備中であった。

「えーっと。最近この辺りに迷い込んできたホブゴブリン君です! 今回は彼にお手伝いしてもらうよ!」

「お手伝いって……お前なぁ」

 カワズさんは気が狂ったように暴れ続ける凶悪な魔獣に引き気味の視線を向けていた。

 けして蝶ネクタイくらいでは消しきれない魔獣の殺伐とした雰囲気は本当の子供なら泣き出してしまいそうだ。

 しかしそこを、あくまでマイルドに角を取るのがエンターテイナー。伝え辛いことを伝えて始めて意味があるというものである。

「はぁい! ご注目!」

 俺はクルリと大きくその場で回転して差し棒を消すと、かぶっている帽子を外して中に手をつっこんだ。

「とっても素敵なアイテムで、ゴブリンの言葉を通訳してみよう!」

 そう言いながらごそごそと手を動かし、引き抜く。

 高らかに掲げたそれは、この日のために用意したプラスチックっぽい光沢のアイテムだった。

「ゴーブーリーンーガルー」

 タッタラタタタター

 間抜けな効果音付きで登場したゴブリンガルは一見するとおもちゃにしか見えないが、世にも不思議な魔法のアイテムなのだ。

「……なんじゃそれ?」

 しかし見ただけで効果のほどはわからないだろう。カワズさんも、そして舞台の前で首をかしげているお友達も皆、謎みたいなので、さっそく俺は説明した。

「これはホブゴブリン君の言葉を誰でもわかる様に翻訳してくれるすごいアイテムなんだ! それじゃあさっそく試してみよう!」

「ゴブガゥブゴゴブゴブ!」

 ゴブリンにゴブリンガルを向けて、ぽちっとボタンを押し、ピコピコと機械音が鳴る。

 数秒すると液晶部分に文字が浮かび上がった。

『腹減ったゴブ! 飯食わせろゴブ!』

「はいきた! 彼は今、お腹がぺこぺこみたいだね? これでもほんの数分前にご飯を上げたばかりなんだけど、いつでもおなかペコペコみたいだ!」

 大げさに両手を広げて、ビックリ仰天。

 立ち位置を理解し始めたカワズさんも自分の役割を果たしてくれるみたいだった。

「魔獣は食欲にどん欲な生き物じゃからなぁ。まぁある意味では当然とも言える」

 解説者のように付け加えたカワズさんはわかっていらっしゃる。

 更に俺はポンと掌を握りこぶしで叩いて、うんうんと頷いた。

「なるほどぅ! だからこんなにイライラしているんだね! お友達のみんなも魔獣を見かけたら手を差し出したり、野良の魔獣にエサを上げたりしてはいけないよ!」

「はい・わかりました」

 元気よく手を上げるエルエル。

 良い子にはアメをあげよう。

「あーもー、面倒くさいのぅ。その喋り方どうにかならんか?」

「ならないね! それじゃあ次は魔獣の習性について調べていくよ? 魔獣は実はとってもデリケートなんだ! なんとなく、相手がどれくらい強いかどうかわかっちゃうみたいだよ? でも今日はもっと詳しく調べていこう!」

 コロコロ舌の上でアメを転がすエルエルも期待しているので、言い争いなんてダメダメだ。

「それじゃあここで、実験に協力してくれる助っ人を紹介するよー?」

 ぱちんとリズミカルにステップを踏みながら俺は指を鳴らす。

 するとポコンと音を立てて煙の中から現れたのは一匹のうさぎ。もちろん生きている本物だ。

「魔力値は約0.003。普通の人よりもっと弱いね! さてこのかわいい兎を目の前にしてホブゴブリン君はどうするのか!」

 だがメインイベント直前になってカワズさんが慌てて止めてきた。

「おいおいおい! いいのか? 方向性がぶれてないか? 普通に考えて大惨事じゃけど!」

「大丈夫、大丈夫! そぅれ! パチン!」

 構わず指を鳴らす。

 そのとたんホブゴブリンを捕えていた檻は一瞬で消えてなくなった。

 俺は素早くゴブリンガルをゴブゴブ言っているホブゴブリン君にかざすと、あっという間にウサギを見つけた様だ。

 手に汗握るお友達。絶体絶命のウサギは己の最後を予感した。

「あ! うさぎさんが見つかってしまったぞ! 見るからに襲い掛かる寸前だ! さぁこんな時はあの人を呼んでみよう! さん! はい!」

「「体操のお姉さーん!!」」

 練習通り復唱してくれたエルエル。

 今にもウサギに襲いかかろうとするホブゴブリン君に突然ロープが幾重にも巻きつき、見事にウサギの直前で指一本動かせないまでに拘束する。

 動けなくなったホブゴブリン君を捕まえて見せたのは体操のお姉さん。

 今は鎧姿ではなく、白いラインの入った赤ジャージ姿である。

 開いた上のジャージからちょっと覗く小さめのクマ衛門イラスト入りTシャツがとってもスポーティなナイトさんだった。

 身体を動かすと言えばこの人! すらりと伸びた手足といい、健康美を前面に押し出すとナイトさんの右に出る者はなかなかいないのではないかと。

 まぁちょっと横に伸びたクマ衛門の顔の辺りが非常に気になったのは、笑顔の薄目で隠しておいた。

「体操のお姉さん……です」

 照れて呟く体操のお姉さんに俺はすかさずフォローを入れた。

「さすが体操のお姉さんだ! うさぎさんを助けてくれたよ! ありがとう!」

 パンパンと空中で無数のクラッカーを鳴らし、多少流れた殺伐とした雰囲気を緩和すれば完璧である。

 カワズさんは体操のお姉さんに半眼で言った。

「お前さんも嫌なら嫌といっていいと思うぞ?」

「そんなことはありませんよ。今回は運動着ですので……比較的」

「さぁて! じゃあ、兎さんに襲い掛かったこわーい魔獣はあの時なんて言っていたのかなー?」

「……それにタロー殿ほど身を張っているわけではないですし」

「……今日の奴は本気じゃな、本気で道化に徹するつもりじゃ」

 耳に手を当て、尋ねるポーズの俺に生暖かい視線が注がれている気がする。

 手伝わせている俺の言う事じゃないと思うけど、そう思うなら盛り上げるのに協力してほしい。

 次はドキドキの実験結果の発表である。

「ぽちっとな!」

 実験結果は……『ぐはははは! エサ見つけたゴブ!』

「うん! 危険! 魔獣すごく危ない!」

 ほぼ予想通りの結果に、エルエルも何度も頷いていた。

 食べられそうなものを見つけると、即食べに行く。多少知恵があろうとこの辺りは変わらないらしい。

「それじゃぁ時間も押しているし、次に行って見よう! 次の実験に協力してくれるのはかわいい妖精さんだよ!」

 紹介して指差した先に視線が集まるのを感じる。

 そこには外だというのにいつの間にか深い穴が開いていて、何かがせり上がってくる。

 可愛い妖精さんが穴から出てくると、そうだれもが思ったはずだ。ここは妖精郷なのだから、きっと出てくるのはトンボちゃん辺りだろうと……。

 流れ出す音楽に乗せて、徐々に姿を現していく、その巨体。

「……ガウ」

 現れたのは、背中に透明の妖精の羽を付けたクマ衛門だった。

 手を上げるクマ衛門の顔がうっすら赤い気がするのは、たぶん気のせいだ。

「はい残念! クマ衛門でした!」

「本当に君ら……嫌なら断ってもいいと思うんじゃよ」

 呆れを通り越して哀愁に満ちた顔をしているカワズさんに、首を振るクマ衛門。

 彼の視線の先には、愉快な音楽に合わせて尻を振りながら踊る俺の姿があった。

「タロー……お前って奴は」

「はい! それでは続いてクマ妖精さん! 一般市民に協力をお願いしたい所だけど、危ないので、ちょっと飛んでクマ妖精さんにお願いしたよ! クマの妖精さんはとっても強いんだ! それじゃあさっそく実験に行って見よう!」

 ゴブリンガルのスイッチを押して、体操のお姉さんが素早くロープをほどいて距離をとる。

 もちろん一番近いのはクマ衛門だ。

 解放されたホブゴブリン君はキョトンとしていたが、近くで微動だにしないクマ衛門を見つけると、若干の躊躇いを見せたものの、さっそく襲い掛かった。懲りない奴である。

 そのまま、はたかれて潰されたけど。

「えーっと、それじゃあ結果は……」

『やばそうゴブ! 食ったるゴブ!』

「なるほど……怖がってはいないみたいだね!」

「本当に・魔力に敏感なのか疑わしいです」

 今まで楽しそうに見ていたエルエルが、あまりにあっけなく倒されたホブゴブリンを見て疑惑に満ちた目をしていたので、お兄さん的には愉快に答えた。

「ほんとだねー。でもお腹すいてたら実力が上でも関係ないみたいだね!」

「意味がない・です」

「そうだね! でももうお兄さんにも魔獣の怖さがわかって来たよ!」

 要するに考えが足りてないのだ。特に空腹の時はそれが顕著になるらしい。

「さてさて、続いての実験は……カエル王子! よろしく!」

「ああ……なんとなくそうなんじゃないかと思っとったよ」

 いよいよ満を持して王子様ルックでやる気満々のカワズさんの出番である。

 クマ衛門の手から解放されたのを確認して、すかさず俺はホブゴブリン君の体力を回復する。

 もちろん目の前にいるのはカワズさんだ。

 いつもなら魔力を隠ぺいしている所を、今回は全くしていないカワズさんの戦闘モード。

 するとホブゴブリン君の様子は微妙に変わっていた。

 どこか探るような、そんな感じ……だけどやっぱり襲い掛かった。

 すぐさま水の塊に閉じ込められるホブゴブリン君は水の中でもがいていたが。

「じゃあ今回は……」

 俺はゴブリンガルを再び覗き込み声を上げる。

 おお! 今回も若干の変化があったようだ。

『うおおお! やられる前にやったるゴブ! そして食うゴブ!』

 どうやら破れかぶれの特攻だったみたいだ。

 これにはさすがに俺も呆れてしまった。

「いちおう警戒はする様になったんだね。でも魔獣は追い詰められても基本……」

「やっぱり・襲い掛かってくるんですね」

「その通り! 選択肢になかなか逃げるコマンドが出てこない! そんな感じなわけだね! お兄さんも初めて知ったけど、これって結構すごい発見なんじゃないの?」

 得意げな視線を送ると、カワズさんから鼻で笑われてしまった。

「個体差はあるじゃろうけどな。だがまぁもう少し実験を繰り返せば、いい資料が出来そうではある」

 おおっと! こいつはどうやら褒められたみたいだ。とても珍しい。

 若干の満足感を味わいつつ、俺のお兄さんモードにもそろそろ終わりが近づいてきているようだ。

 フィナーレは、お兄さんが締める。

 やはり最後の実験は自ら行うべきだろう。

「それじゃあ、これが最後の実験だよ! カワズさん! 水を解いて!」

「ほいよ」

 カワズさんの一声でホブゴブリン君を捕まえていた水は霧散し、解放された。

 放り出されたホブゴブリン君は咳き込みながらもすぐに立ち上がる。

「それじゃあ行くよ?」

 俺はその前に進み出て、魔力をちょっとだけ解放した。

 それはだいたい魔王様くらいを上限としよう。

 徐々に魔力を上げてゆく俺。

 ホブゴブリンは最初こそ、こちらを人間と見て牙をむいていたが、魔力の数値がカワズさんクラスを超えたあたりからだんだんと体が震えてきた。

 そして1500ほどに到達する頃には顔色が真っ青になり。2000に到達する頃には完全に逃げの姿勢である。どうやらここらが我慢の限界のようだった。

「あ、心が折れた」

 それもこの境界線を見るのは初めてで、なんとも複雑な気分だった。

「なるほどのぅ、ホブゴブリンはそんなに強くもない魔獣のはずじゃが、結構な強者にまで牙をむきよるな。魔力的にはクマ衛門の時点で完全に圧倒されていたはずなのにのぅ」

 これは意外だったのか、カワズさんの声にも驚きが滲んでいた。

 しかし実際遭遇するとなると、カワズさんクラスはよほどお腹が減ってない限りは襲う候補からは外しそうだ。

「まぁ、魔力感知って言っても雰囲気でしかないし。なんだか強そうな気がする―で戦意を挫くって結構大変だよね」

 実際にひどい目に合えば、もうちょっと早く敗北を認めることは、ここにいる数人が実証している。

 この辺りは動物と同じだろう。

 俺はこのあたりで一気にマオちゃんクラスまで魔力を高めると、ホブゴブリンは腰を抜かして平伏した。

 やはりこのクラスになると周囲にも影響が出てくる。

 小動物や鳥達がけたたましい声を上げて飛びさり、虫の声一つ聞こえなくなったのだ。

 ナイトさんやクマ衛門にすら動揺が見え、周囲の妖精はもっと早い段階で逃げ出しているかもしれない。

 トンボちゃんはうまいこと、女王様を引き付けてくれているだろうか?

 ……これはまた女王様に怒られるかも。

 俺は魔力を再び隠し、あーっと唸る。

「まぁ大丈夫だろう。うん。意味のある実験だし」

 それでは最後にもう一度だけあのモードでお別れをしなければなるまい。

 俺はよい子のみんなに向かい合うとニッコリ笑う。

「魔獣がどれだけ危ないかわかったかな?」

 手を上げてそう言うと、同じくエルエルは手を上げて返事をする。

「はい・わかりました。それならば・魔獣と出会った時は、武力で制圧。または・魔力を2000前後で威嚇すれば・いいのですね?」

「うん! そうだね! そんな事も出来たね! そう言えば!」

 ちょっと物騒な気はするが、もうなんていうか、身の安全が第一なので危なかったらガンガンやってしまいなさい。

「それではこれで、タローお兄さんの魔獣講座は終わりだよ! じゃあまたねー!」

「またやる気か!」

 カワズさんのツッコミとエルエルの拍手と共に俺はこの劇に幕を下ろす。

「ふむふむ、中々面白い実験だった。……やっぱりあのキャラはさすがに無理があったか?」

 反省点は沢山ありそうなので、それはまたの機会という事にして。

 ホントの所を言うと、今回の企画は子供番組風を装っているが俺自身が気になっていたことでもあったのだ。

 魔獣って奴は、よく話題に上る割によくわかっていない所がある。

 しかし今日の実験は成功だろう。

 俺はこっそり笑う。

「さてと……とりあえず逃げるか!」

 背後から女王様っぽい、まったく隠す気のない全開の魔力をひしひしと感じながら俺は逃走の準備を整えた。



 後日、異世界初! 子供向け動画! ということで配信してみたわけだが。

 評判は中々。

 スケさんだけは体操のお姉さんについて熱く語っていたが、それは別として。……頑張ったお兄さんについてのコメントは皆無だった事だけは納得がいかなかった。
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