森に捨てられたけど【もふもふ語スキル】で神獣たちに囲まれてスローライフを満喫中~もふもふたちに育てられた最強のちびっ子が人間界でも無双します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
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再会と断罪
しおりを挟む王都リファインブルム――それは、青い屋根と白い石畳の広がる、美しくも壮麗な街だった。
高くそびえる城壁の内側、まるで絵画のように整った街並みを抜け、僕とアリシアは、ついに王城の正門に立っていた。
「懐かしい……」
アリシアがぽつりと呟く。
その顔は微かに震えていた。
きっと、いろんな感情が渦巻いているのだろう。
僕はそっと彼女の手を握った。
門番のひとりが、息を切らせながら戻ってくる。
「リュカ様、アリシア様、お急ぎください……王様が、すぐにお通しするようにと……!」
そうして僕たちは、王城の奥深くへと案内された。
◆
謁見の間の扉が、静かに開く。
そこにいたのは、堂々たる風格をまとった一人の男性。
白銀の王衣を身にまとい、威厳ある瞳をもつその人こそ――リファイン王国の国王、アリシアの父である。
「……アリシア……!」
王は玉座から立ち上がり、一歩、二歩と駆け寄るようにしてアリシアの前に降りてきた。
「生きていたのか……! もう……死んでしまったと……!」
その声には、父としての純粋な喜びがにじんでいた。
アリシアは、こらえていた涙をぽろりとこぼしながら、小さな声で答えた。
「ただいま、お父様……」
王はアリシアをそっと抱きしめた。
まるで、失った宝物を取り戻したように――いや、まさしくそうだったのかもしれない。
「……そちらの少年が、君を助けてくれたのだな?」
「はい、リュカが、ずっと私のそばにいてくれました」
王は僕に向き直り、深く、頭を下げた。
「……ありがとう、リュカ。私の娘を、命を賭して守ってくれた君に、国王として、そして父として、心より感謝する。本当にありがとう……」
「い、いえ……僕は、ただできることをしただけです……」
けれど、王のまなざしは、本気のそれだった。
「君には、何か礼をしなければならない。まずは今宵、この城に泊まっていってくれ。部屋を用意させよう」
「ありがとうございます……!」
そうして僕は、少し緊張しながら頭を下げた。
そのとき――アリシアが、一歩前に出る。
「お父様、ひとつ……お願いがあります」
「なんだ? 言ってみなさい」
「私を殺そうとしたのは……おそらく、継母べラドナです」
その名が出た瞬間、王の顔色が変わった。
「……なんと……!」
「私が出発する直前、護衛についていたのは、べラドナの私兵たちでした。しかも、彼らは明らかに……私を守るどころか、私を“失踪”させようとしていた。お父様……どうか、この件を調べてください。べラドナは、きっと何か企んでいます」
アリシアの言葉に、王はしばし沈黙する。
しかしその眼差しは、父としての決意を固める色に変わっていった。
「……以前の私であれば、子供の戯言と一笑に付したかもしれない。だが、お前は本当に命を狙われた……。あの場にいたのが、べラドナの部下たちだというのなら、調査しない理由はない」
王は鋭く頷いた。
「よかろう。べラドナには内密に、王城の密偵を使って調査を始めよう。真実を必ず明らかにする。そして、もし……お前の言うことが正しければ、そのときは……必ず、私が裁こう」
「……ありがとう、お父様……」
アリシアは、こくりと深く頭を下げた。
僕はその様子を見守りながら、胸の中にひとつの決意を抱く。
――アリシアを、守らなきゃ。
どんな陰謀があろうと、この手で、必ず。
◆
そして翌日――。
「しかしアリシア、よく帰ってきてくれたな……」
玉座の間で、王様は深くため息をついていた。
彼の声には、安堵と、それに混ざるように悔恨の色があった。
「お前の言うとおり、あの日、お前に付き従っていた護衛たちは――ほとんどがベラドナが選んだ私兵だった」
「……やっぱり……!」
アリシアがぎゅっと拳を握りしめる。
その隣で、僕も静かに頷いた。
「王様。あの日、僕たちは確かに襲われました。アリシアを狙っていたのは、獣じゃなかった……人間でした」
「うむ……。だからこそ、私はすぐに、王城の情報部に極秘で調査を命じたのだ。ベラドナには知られないようにな」
王様は玉座から立ち上がり、窓際へと歩み出る。
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「アリシアよ……。もしお前の身に、もしものことがあったと思うと……私は、どれだけ自分を責めただろうな」
「お父様……」
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◆
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その目には、憎悪と苛立ちがにじんでいた。
でも――。
「……ベラドナ。もういい。お前の芝居には飽きた」
王様の声が、冷たく、響いた。
「な……なにをおっしゃっているの、陛下?」
「私兵を使ってアリシアを襲わせ、王位継承者を殺そうとした罪。そして、この王城内において、私に無断で独自の組織を作り、この国の政を裏から操ろうとした反逆の罪……」
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「黙れっ!!」
王様の怒声が、広間に轟いた。
「娘を、我が血を引く者を、殺そうとした貴様を、私は……王として、父として、絶対に許さん!」
「ぐっ……! ぐぐ……!」
ベラドナは、がくがくと肩を震わせ、後ずさった。 そして――。
「ベラドナを投獄せよ!」
王様の号令とともに、兵士たちが左右から駆け寄り、ベラドナの両腕を拘束する。
彼女は喚き声を上げることもなく、ただ、くちびるを噛み締めたまま連行されていった。
その背は――王妃だった女とは思えないほど、小さく、弱々しく見えた。
◆
ベラドナの断罪から数日後。
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「っ……! そんな、父上……!」
「黙れ。これは、王としての決定だ。恨むなら、お前の母を恨め……憐れな子よ……」
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それを誰も助けようとはしなかった。
僕とアリシアは、廊下の陰からその光景を静かに見守っていた。
「リュカ……これで、全部終わったわね……」
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「うん……」
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けれど――それでもなお、前に進むしかない。
僕は、そっとアリシアの手を取った。
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「ええ。今度は、私がリュカの助けになる番! あとで、お父様にきいてみる!」
「うん、頼むよ」
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