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学園編
17.剣聖の視察
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「むぅ……困った」
アルは教室の机につっぷして、うなだれていた。
図書館が使えなくなったせいで、モチベーションが下がっていた。
そんな時、教室に見覚えのある人物が入って来た。
あのグリシャ・グリモエルだ。
「やあみんな、久しぶり。この僕がAクラスに今日から復帰するよ!」
グリシャはそう言って教室内を我が物顔で突っ切る。
そして自分の席に着席した。
他の生徒たちは久しぶりにみたグリシャの顔を見て、心底うんざりしたようすだ。
やっとやっかいな人物がFクラスに落ちてくれたというのに、ほんの数週間でかえってこられてはたまらないのだろう。
「やあアルくん。君のせいでFクラスに行った僕だけど、すぐにこうして戻って来たぞ。僕の優秀さがわかっただろう」
グリシャはアルの席までわざわざやってきた。
「あ、そう」
アルは顔も向けずにそっけなく返す。今このような輩に構ってやる気分ではないのだ。
それに、どうせグリシャは祖父の理事長のコネを使って戻って来ただけに過ぎない。
ようは彼の実力とクラスにははなからなんの相関もないのだ。
「いやあFクラスではさんざんな目にあったよ。教師がポンコツでねえ」
グリシャはなおも話を続けているが、アルにはまったく興味のないことだった。
「授業がはじまりますよ。みんな自分の席に座ってください」
そうこうしているうちに、教師がやってきて言った。
Aクラスの担任、フォンド先生だ。
グリシャもようやく自分の席に戻っていった。
「さあ、今日は剣聖さまが学校にやってくる日です……」
フォンドがそう話し始めたとたん、
「剣聖!?」
アルは思わず大声を出してしまった。
「どうしたの? アル、大丈夫?」
隣に座っていたミュレットが驚く。
「い、いや、なんでもない。すみません、先生……」
アルはフォンドに一礼して着席する。クラスメイトたちがにわかにクスクスと笑っている。
アルは剣聖と聞くと、驚かずにはいられない。なにせ自分の前世が剣聖なのだから。
(剣聖……。どういうことだ……。今の剣聖はいったいどういう人物なのだろう)
アルはそのへんの知識には疎かった。
「ま、まあアルくんが興奮するのも無理はないですね。忙しい中、剣聖さまが自ら学生のために足を運んでくれるなんて、めったにないことですからね」
教師はそう納得し、話をつづけた。
「剣聖さまは、この学校に出資もしてくださっているんだ。だから絶対にお行儀よくしていてくださいね。もめごとや面倒事はごめんですよ」
◇
やってきた剣聖は、みなの想像よりも若い人物だった。
ピンクの髪が銀色の鎧に映え、よく似合う美しい女性だ。
「そんな……うそだろ……。ララーナ……?」
アルはその顔に見覚えがあった。いや、忘れるわけがない。
彼女はララーナそっくりだった。
ララーナとは、アルが転生する以前、剣聖エルフォ・エルドエルだったころに、結婚していた女性だ。
やってきた剣聖は、そのララーナの生き写しといってもいいくらいで、
(だがしかし、ララーナだとすると若すぎる……)
アルはなにがなにやら分からなかった。
剣聖は、
「みなさんこんにちは。私は剣聖エルフォ・エルドエルの娘、ララフ・エルドエルだ。今日はみなさんのことを見せてもらいに来た。よろしく」
と自己紹介した。
(そんな……!? 僕の娘だって!? どうりでララーナに似ている訳だ)
アルがエルフォとして死んだときは、彼女はまだ赤子だった。
転生して、数年ぶりの再会というわけだ。
だがもちろんララフのほうはアルのことになど気づいていない。
もしアルがエルフォだと名乗ったとしても、彼女がそれを信じるかは微妙だろう。
(でもよかった。あの小さかった赤子は、立派に成長し、剣聖にまでなったんだな……)
アルは誇らしかった。
ララフもまた、剣の才能に恵まれたのだろう。
ララフはフォンド先生に、
「先生、このクラスにはあの盲目の薔薇を倒した生徒がいるそうですね」
と切り出した。
「ええ、いますよ。あちらに」
フォンドが指をさす。
アルのことだ。アルが以前、盲目の薔薇を倒したことは知る人ぞ知る情報なのだが、剣聖や王族などの地位の高い人はみんな知っていた。
もっと大々的に公表してもよかったのだが、アルがそれを嫌がった。
(あーあ、いっちゃたよ……ま、いいか)
アルは心の中でため息をつく。
だがまあ、今はそのことよりも、娘との再会のほうが嬉しくて、どうでもよくなった。
だが、教室は剣聖の一言でざわつきだす。
「え? あの盲目の薔薇って、アルくんが倒したの? 国の英雄じゃない!」
「まじ? アル君ってすごいとは思ってたけどそんなにすごかったんだ!」
「剣聖さまに認められてるなんて! さっすがアルくん」
とくに女生徒たちが噂をしだす。
(やっぱりこうなるか……だから嫌だったんだよなぁ、公表するの。目立つのは嫌なのに)
アルはやれやれと嘆息する。
「はいはい、静かに! 剣聖さまの前ですよ!」
フォンドがみなを静止する。
「で、だ。私は彼と手合わせしてみたい。まだ子供なのに、英雄級の強さを誇るその少年と!」
剣聖ララフは目を輝かせて言った。
(げ、まじか……)
アルは驚きながらも、少しわくわくもしていた。
なんといっても娘なのだ。彼女の実力を知りたいのは、アルも同じだ。
「うおおおおおおおおお!! アル君と剣聖様の試合が見れるのか!」
教室は再び熱狂に包まれる。
今度は教師が制止するまえに、ある人物の一声で教室が静まった。
「ちょっと待った! それならその前に、僕とお手合わせ願おうか!」
立ち上がったのはグリシャ・グリモエルだった。
「ん? 君は?」
「僕は理事長の孫、グリシャ・グリモエルです。そしてこのクラス1の実力者でもあります。アル・バーナモントなんかと試合するより、この僕と試合してください! その方が剣聖さまにとっても有意義な視察となるはずです!」
アルは内心、
(馬鹿め、敵うはずないのに……)と馬鹿にする。
教師含め、全員が同じ思いだっただろう。
ララフも、グリシャの実力は一目見て察しているだろう。どうみてもグリシャは、剣の使い手というような見た目ではないし、オーラもない。
だが、
「いいだろう。試したい奴は全員かかっておいで」
剣聖は広い心で受け止める。
「うおおおおおおおおお!!」
また教室が揺れる。
グリシャはひとり、
「ようし、僕が密かに磨いた特性の剣術を、見せてやる!」
などと息巻いている。
ミュレットは、
「全員バカね……」
と呆れて興味なさげに呟いた。
アルは教室の机につっぷして、うなだれていた。
図書館が使えなくなったせいで、モチベーションが下がっていた。
そんな時、教室に見覚えのある人物が入って来た。
あのグリシャ・グリモエルだ。
「やあみんな、久しぶり。この僕がAクラスに今日から復帰するよ!」
グリシャはそう言って教室内を我が物顔で突っ切る。
そして自分の席に着席した。
他の生徒たちは久しぶりにみたグリシャの顔を見て、心底うんざりしたようすだ。
やっとやっかいな人物がFクラスに落ちてくれたというのに、ほんの数週間でかえってこられてはたまらないのだろう。
「やあアルくん。君のせいでFクラスに行った僕だけど、すぐにこうして戻って来たぞ。僕の優秀さがわかっただろう」
グリシャはアルの席までわざわざやってきた。
「あ、そう」
アルは顔も向けずにそっけなく返す。今このような輩に構ってやる気分ではないのだ。
それに、どうせグリシャは祖父の理事長のコネを使って戻って来ただけに過ぎない。
ようは彼の実力とクラスにははなからなんの相関もないのだ。
「いやあFクラスではさんざんな目にあったよ。教師がポンコツでねえ」
グリシャはなおも話を続けているが、アルにはまったく興味のないことだった。
「授業がはじまりますよ。みんな自分の席に座ってください」
そうこうしているうちに、教師がやってきて言った。
Aクラスの担任、フォンド先生だ。
グリシャもようやく自分の席に戻っていった。
「さあ、今日は剣聖さまが学校にやってくる日です……」
フォンドがそう話し始めたとたん、
「剣聖!?」
アルは思わず大声を出してしまった。
「どうしたの? アル、大丈夫?」
隣に座っていたミュレットが驚く。
「い、いや、なんでもない。すみません、先生……」
アルはフォンドに一礼して着席する。クラスメイトたちがにわかにクスクスと笑っている。
アルは剣聖と聞くと、驚かずにはいられない。なにせ自分の前世が剣聖なのだから。
(剣聖……。どういうことだ……。今の剣聖はいったいどういう人物なのだろう)
アルはそのへんの知識には疎かった。
「ま、まあアルくんが興奮するのも無理はないですね。忙しい中、剣聖さまが自ら学生のために足を運んでくれるなんて、めったにないことですからね」
教師はそう納得し、話をつづけた。
「剣聖さまは、この学校に出資もしてくださっているんだ。だから絶対にお行儀よくしていてくださいね。もめごとや面倒事はごめんですよ」
◇
やってきた剣聖は、みなの想像よりも若い人物だった。
ピンクの髪が銀色の鎧に映え、よく似合う美しい女性だ。
「そんな……うそだろ……。ララーナ……?」
アルはその顔に見覚えがあった。いや、忘れるわけがない。
彼女はララーナそっくりだった。
ララーナとは、アルが転生する以前、剣聖エルフォ・エルドエルだったころに、結婚していた女性だ。
やってきた剣聖は、そのララーナの生き写しといってもいいくらいで、
(だがしかし、ララーナだとすると若すぎる……)
アルはなにがなにやら分からなかった。
剣聖は、
「みなさんこんにちは。私は剣聖エルフォ・エルドエルの娘、ララフ・エルドエルだ。今日はみなさんのことを見せてもらいに来た。よろしく」
と自己紹介した。
(そんな……!? 僕の娘だって!? どうりでララーナに似ている訳だ)
アルがエルフォとして死んだときは、彼女はまだ赤子だった。
転生して、数年ぶりの再会というわけだ。
だがもちろんララフのほうはアルのことになど気づいていない。
もしアルがエルフォだと名乗ったとしても、彼女がそれを信じるかは微妙だろう。
(でもよかった。あの小さかった赤子は、立派に成長し、剣聖にまでなったんだな……)
アルは誇らしかった。
ララフもまた、剣の才能に恵まれたのだろう。
ララフはフォンド先生に、
「先生、このクラスにはあの盲目の薔薇を倒した生徒がいるそうですね」
と切り出した。
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フォンドが指をさす。
アルのことだ。アルが以前、盲目の薔薇を倒したことは知る人ぞ知る情報なのだが、剣聖や王族などの地位の高い人はみんな知っていた。
もっと大々的に公表してもよかったのだが、アルがそれを嫌がった。
(あーあ、いっちゃたよ……ま、いいか)
アルは心の中でため息をつく。
だがまあ、今はそのことよりも、娘との再会のほうが嬉しくて、どうでもよくなった。
だが、教室は剣聖の一言でざわつきだす。
「え? あの盲目の薔薇って、アルくんが倒したの? 国の英雄じゃない!」
「まじ? アル君ってすごいとは思ってたけどそんなにすごかったんだ!」
「剣聖さまに認められてるなんて! さっすがアルくん」
とくに女生徒たちが噂をしだす。
(やっぱりこうなるか……だから嫌だったんだよなぁ、公表するの。目立つのは嫌なのに)
アルはやれやれと嘆息する。
「はいはい、静かに! 剣聖さまの前ですよ!」
フォンドがみなを静止する。
「で、だ。私は彼と手合わせしてみたい。まだ子供なのに、英雄級の強さを誇るその少年と!」
剣聖ララフは目を輝かせて言った。
(げ、まじか……)
アルは驚きながらも、少しわくわくもしていた。
なんといっても娘なのだ。彼女の実力を知りたいのは、アルも同じだ。
「うおおおおおおおおお!! アル君と剣聖様の試合が見れるのか!」
教室は再び熱狂に包まれる。
今度は教師が制止するまえに、ある人物の一声で教室が静まった。
「ちょっと待った! それならその前に、僕とお手合わせ願おうか!」
立ち上がったのはグリシャ・グリモエルだった。
「ん? 君は?」
「僕は理事長の孫、グリシャ・グリモエルです。そしてこのクラス1の実力者でもあります。アル・バーナモントなんかと試合するより、この僕と試合してください! その方が剣聖さまにとっても有意義な視察となるはずです!」
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ララフも、グリシャの実力は一目見て察しているだろう。どうみてもグリシャは、剣の使い手というような見た目ではないし、オーラもない。
だが、
「いいだろう。試したい奴は全員かかっておいで」
剣聖は広い心で受け止める。
「うおおおおおおおおお!!」
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