俺だけもらえるベーシックインカム~異世界ニートな俺が、働かなくてもいい理由~人生疲れて生きる意味を見失っていたけど、異世界行ったら余裕でした
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
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第31話 レベッカと……
しおりを挟む大商人バッカスの館から、帰って来た俺たち。
レベッカには心配をかけないように、何事もなかったかのようにふるまう。
だが、レベッカの野生の感なのか、女の感なのか、とにかく気づかれてしまった。
「ねえショウキチ……昨日、夜……どこいってたの?」
「ギク……! そ、それはだな……ちょっと飲みにいってただけだよ。その、門番のやつと最近仲良くなってな」
「はぐらかさないでほしいにゃ」
「う……」
「ぼくのためにショウキチ、いろいろとやってくれたんでしょ?」
上目遣いで、しかも俺のシャツを着て、レベッカはそう問うてくる。
くそ……いい匂いがするし、胸がシャツでぱっつんぱっつんだし、抗えない。
「ああそうだよ。だけど、別に俺がしたくてやったことだ。気にするな」
「本当に、ショウキチはいい人だにゃ……」
そう言いながら、レベッカは俺に抱き着いてきた。
薄いシャツ一枚隔てて、レベッカの山頂が俺の胸板に押し付けられている。
「お、おい……なにをするんだよ……」
「むにゃ……」
レベッカは、俺のシャツをまさぐりながら、耳をあまがみしてくる。
俺は瞬間湯沸かし器のごとく真っ赤になって、今にも理性がログアウトしそうだった。
正直、レベッカにこんなことされるのは、非常に恥ずかしい。
今までレベッカはぼくっ子というのもあって、気の合う女友達のように思ってきた。
そんな子から、こんなふうに誘惑されるなんて……。
異世界に来る前からも、俺にはろくに女友達なんていなかったから、こういう関係のとき、どうすればいいのかわからない。
別に俺は下心があって助けたわけじゃないし、そんなことを期待してレベッカを泊めたわけでもない。
ただ、困っている友人を助けたかっただけだ。
「むにゃ……ショウキチぃ……」
「ちょ、ちょっと待ってくれレベッカ……!」
「待たないにゃ……」
「お、俺は別に……そんなつもりじゃ……! す、好きでもない相手とこういうことするのはよくないっていうか……」
「にゃ? ぼくはショウキチのこと大好きだけど……? ショウキチは嫌なの?」
「う……い、いやじゃないけど……」
正直、俺もレベッカのことは好きだ。
だけど、別に俺はレベッカと付き合いたいと思ってないし、まだそうは思えない。
こんなかわいい女の子に好かれるのはうれしいけど、その分、失ったときが怖いのだ。
俺にはまだ、正面から女の子と向き合う自信がない。
そんな資格があるのかもわからないし、そんな気になれない。
ミーナさんと寝たときと一緒だ。
俺にはまだ、深い心の傷があった。
それは異世界にきて、だんだんと癒えつつあったけど、まだ完璧ではない。
「俺はそんな下心でしたんじゃないぞ……」
「にゃあ? ぼくもショウキチに助けてもらったからこうするんじゃないにゃ。ただ、ぼくがそうしたいからそうするだけだにゃ。さっきショウキチが助けてくれたのといっしょ、それじゃ……だめ?」
「う……お、俺は……その……責任はとれない。レベッカを彼女にすることも……できない……」
「構わないけど……? ぼくはショウキチを縛り付けるつもりはないし。ただショウキチと、今一つになりたいだけ……。言い訳は済んだかにゃ?」
「うう……ええい、ままよ……!」
「にゃ……♡」
俺は勢いに任せて、レベッカをベッドに押し倒した。
ミーナさんにいろいろ教えてもらったから、こんどは俺がリードできる。
獣人の女の子は感度がよくて最高だった。
レベッカが俺の耳をなんども執拗に甘噛みしてくるので、俺もためしにレベッカの耳をなめてみた。
すると……。
「ひゃん……♡」
「おお……!」
レベッカは甘い声を出して、背中をくねらせた。
どうやら耳というのは獣人にとって特別な意味を持つ部位のようだ。
「じゃあ……こっちは……?」
俺はレベッカの尻尾を触ってみる。
「そ、そこはほんとにだめだにゃあああああ~!!!!」
裏の孤児院にまで響くほどの大声で、レベッカは叫んだ。
あとからジャスミンさんとすれ違ったときに少し後ろめたかった……。
まあ、ジャスミンさんは気づいてないのか気にしていないのか、なにも言ってこなかったけど。
というわけで、それからもレベッカは家に入り浸っている。
別に彼女として同棲しているわけではなく、ただの居候だ。
お互いに気兼ねなく接していられるし、俺としても楽でいい。
基本的に俺が食材を買って、それをレベッカが調理してくれる。
まるねこ食堂に通いつめなくても、家でレベッカの手料理が食べられるなんて幸せだ。
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