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俺、理解する
しおりを挟む「ギルドには一人で行きます。着いて来なくて大丈夫です」
そんなんウルッとした目で見ても無駄だからな!!お、こ、と、わ、り。同伴はお断りよ!!こんな赤髪のイケメンとギルドに行ってみろ?!注目されるに決まってるじゃないか!!たかがポーションを卸に来るだけの弱小冒険者が何故?!とみんなに詮索されるに決まってる!!断固拒否!!着いて来なくてよろしい!!
一刻も早くリーヤと離れたくて止まっていた足を素早く動かす。まったく!!ワンコは早くお家に帰りなさい!!リーヤとの距離をどんどん引き離し、振り返ると豆粒程の姿しか見えなくなっていた。着いてくる気配はないな?ヨシっ!!ここらで転移魔法でも…
「妖精様…俺が一緒だと邪魔でしょうか…?」
「ひぃッ!!」
耳元付近で囁かれる声に驚いて後ろに飛び退く。いっ、いつの間に?!さっき豆粒姿を確認した筈なのに?!はっ?えっ?一瞬でこの距離を?!リーヤ君…一体何者?!ってかその目やめれ…捨てられた様な哀しみを纏うんじゃない!!うぅぅぅ…
「何も意地悪で言っている訳ではありません。傷はは回復させましたが、失った血までは治せませんから…安静にしておかないと…」
だからね!帰るんだ!!リーヤの目を見て訴えるよう話す。絶対に俺は目を逸らさないぞ!!犬社会では先に目を逸らした方が負けらしいからな。
「ぐっ…」
だが、突然リーヤが小さく呻き、突然地面に蹲り動かなくなった。ヨシっ!!勝った!!先に目を逸らしたリーヤの負け…って違う!!そうじゃない!!
「どっ、どうしましたか?!やっぱり走ったから具合が悪く…」
「妖精様ッ…!!私の事をそんなにも心配して下さって居たのですね!!やはり噂通りお優しいお方だ…」
はぇ?!変わり身早っっ!!あの悲壮感は何処へ?!全身が喜びで小刻みに震えてるよ?!何だろ…何が起爆剤になったんだろ…わからん。参ったなー。イケメンが何考えてるかなんて俺には1ミリも理解出来ないわ。とりあえずリーヤを振り切る事は無理ってのは理解した。
「はぁ…じゃぁ一緒に行きましょうか。体に触れてもいいですか?」
転移魔法は俺に何処か一部でも接触してないと一緒には移動出来ないのよ。申し訳ないんだけどさ…。
「妖精様が…俺の体に触れるだと…?そんな…そんな事…」
リーヤは俯き何やら呪文の様にブツブツと小声で呟きながら地面に何度も拳を打ち付けている。えっ、何?地面じゃなくて俺に向かって言って欲しいんだけど…全ッ然聞こえませんよ?
「妖精様っっ!!どうぞ!!俺の体を好きにして下さい!!」
よーし!!ヨシっヨシっ!!オッケー!!了解しました!!とりあえずリーヤ君は躾のし直しが必要だな!!まずは俺の会話を理解するところから始めようか!!
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新たなる出会いがあり、この先どうなるのか楽しみです。更新待ってます!!
続き楽しみにしてます(^^)
何だろう? 私だけだろうと思うけど
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