神子召喚に巻き込まれた俺はイベントクラッシャーでした

えの

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俺、おねだりをする

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またもや神子様に呼び出しされました…。スパンが短いです。今回は何も…攻略対象者と思われる人とは…。まっ、まさか…俺が知らない新たな人が…。



「ようこそ。ぼさっと立ってないで、とっとと座ってくれる?」


相変わらずです。罵声が飛んできそうな物言いです。怖いです…。顔は可愛いのに…。


「今日もジン様とクルト様はカッコイイですね!!でも、今日もこのエルフと二人っきりで親睦を深めたいんです…」


あっ、前と全く同じ事パターンだ!!どうする?!どうする護衛二人!!


「…」

「…」


沈黙かー。そうきたかー。でもやっぱり神子様の方が上手なんだよなー。


「沈黙って事は、了承してくださったって事ですね!!」


あーあ。やっぱり部屋の外に出されちゃったよ。


「さてとッ」


手際よくお茶の用意をしてくれる神子様。今回はお菓子もありますよ。


「僕、そろそろ瘴気を取り払う旅に出ないとダメでね…最近、魔物討伐に参加したり、森で魔物相手に魔法を使ったり…色々とお城の外に出てるんだけど…」


なんだ?!自慢か?!お前ニートなんでしょって馬鹿にしてるのか?!


「どうせ引きこもりなんでしょ?森にでも出てみたら?エルフなんだし、森は好きなんでしょ?」


引きこもりは否定しません!!でも、森は別に好きじゃありません!!神子様どうしたのかな?旅立つから俺の事…心配とか…?ハーレム諦めてくれたのかな?


「森ですか…」


「そう。ジン様とクルト様はお強いから、二人が居れば安心でしょ?」


「そうですね…聞いてみます」


森かー魔物かー魔法かー。ヤバイ!!胸のワクワクが止まらないよ!!やっと…やっと使えるー!!ベッドで失敗しちゃったけど、森ならバンバン魔法を使っても問題ないよね!!何使おうかなー悩んじゃう!!


その前に二人に許可貰わないと…出してくれるかな…過保護だからなー。作戦練らないと…ってかそのまま森でハグれてフェードアウトできるんじゃ…いいよ!いいよー!!その方向で行きましょ!!



「本当は僕が行くイベントなんだけどね…」



ボソッっとため息と一緒に吐かれた言葉に、俺が気が付く事はなかった。




テンション上がってきましたよ────!!!!




いざ!!森へ!!




▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ 




二人にお願いするタイミングが見つかりません。どうしよう…。


そーいえば…イシスさん最近見ないな。二人に聞いてみると、なんと凶暴化した魔物の討伐に遠征中らしい!!どうりで出会わないはずだ。


「寂しいですか?」


「心配ですか?」


むぅー。そりゃ心配するよ。フラグ関係なく知ってる人が危険な任務に行ったら心配するでしょ。


「手紙でも書きますか?」


「えっ、届くんですか?」


「えぇ、届きますよ。恋人や家族とやり取りしている人も多いです」


そっかー。じゃぁ、友人として書こうかな?友人とか厚かましいかな…。


机に向かいペンを持つ。んー在り来りな内容だけど…。



イシス様


魔物討伐の遠征中と聞きました。お怪我などはされておりませんか?また、お話を聞かせてください。ご武運をお祈りしております。


追伸

お手紙の返事は不要です。以前と変わらぬ姿で会いに来て下さることを願っております。


どう?心配だけど、イシスさんからの返事はいらないんです!だってフラグ立ちそうじゃん?親密だと思われると困るのよ!!だから、返事の代わりに会いに来てね!!元気な姿見せてちょーだいと書いた。完璧だわ。


何故か手紙を読み、震える二人。文字が間違ってないか精査してもらったんだけど…破らないでね?せっかく書いたから破らないでね?!



「俺も!!俺も遠征に行きます」


「手紙をください!」


なんだなんだッ?!どうしたッ?!遠征に行かれたら森に行けなくなるから困るんですけど!!魔物退治に飢えてるのか?!なーんだ!!早く教えてよ!!じゃぁ、




「俺と一緒に森に行きませんか?」




直球でお願いしてみた。もちろん笑顔を添えて!!





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