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「少し落ち着いたかな?」
いつも以上に優しい声色に胸のドキドキが増す。俺は声は出さずにコクコクと少し頭を縦に振り返事をすると、零れた涙のおかげでぼやけた視界が少しだけ鮮明になった。
「ミルル。今度は私の話を聞いてくれるかい?」
俺は先程と同じように頷き話の続きを待つ。
「私は森で初めてミルルを見た瞬間、恋に落ちたんだ。目が逸らせなくなった。気付けば君を迎えに行くと約束していたよ。少しでもミルルに会いたくてね…勿論エールの事も気にかけていたが、あの子はまぁ…良くも悪くもしっかり者だからね。私は初恋に浮かれて年甲斐も無く馬鹿みたいにはしゃいでしまった。会える日が待ち遠しくて、ミルルの為に最短で仕事を終わらせて、喜びそうな物を見繕って…とにかく頭の中はミルルの事でいっぱいだったよ」
言い終えたデュオの顔は見惚れるほどかっこよかった。さっきよりも激しくなる動悸。一見、情熱的な愛の告白とも思えるが俺は知っている。あぁ、そうだろう。大抵のやつならばデュオのイケメンフィスに甘い愛の告白をされたらイチコロだろう。
だが俺を舐めてもらっては困る!!なんせ身体目当てに愛の告白をしてくる奴なんてざらに居たからな。じゃぁ、具体的に何処が好きなの?って聞くと顔以外に答えが出てきやしない。デュオは違うと思いたい…。恐る恐る訊ねた、ねぇ、俺の何処が好きと。
デュオは最上級の笑顔で捲し立てる様に答えた。
「教えてあげよう!!ミルルの正直すぎるしっぽが好き、ピコピコ動く耳も好き、エールを見つめる目も好き、寝起きで髪が跳ねてる姿も好き、手作りお菓子が美味しいから好き、あと皆で食べてと多めに手作りお菓子くれる優しい所も好き、コロコロ変わる表情も好き、エールを抱きしめて寝てる姿が可愛い過ぎて好き、しっぽを抱えて困ってる姿も好き、誰に対しても態度が変わらない所が好きだが困っている点でもある。まだあるよ、元気と笑顔いっぱいのミルルが好き、それから…」
「すとぉーぷッ!!やめろぉー!!もぅ…いいからッ!!わかったから…恥ずかしいだろ…やめてくれ…」
デュオからの好き好き猛攻撃に顔から湯気がでそうだ。いや、間違いなく真っ赤に染まっているだろう。クッソ!!ポカポカと力なくデュオの胸を叩いて恥ずかしさを紛らわす。
「おっ、俺だって…デュオの優しい所が好きだよ…エールと接する態度も好きだし…でも…この好きがデュオの好きと一緒なのか分からない。けど、俺もこれからいっぱいデュオ好きな所を見付けたい。だから…だから!!俺と家族になって欲しい!!エールのお母さんになりたい!!…ダメかな…?」
人生初の告白がまさかの子持ちに…しかも人間という全然違う種族にするとは思っても見なかった。でも俺はデュオとエール、3人で幸せを築いていきたい。初めてそう想える者に出会えた。ここまで俺の事を好きと言ってくれる奴なんかもう現れないだろう。男は度胸!!頑張れ俺!!勇気を出すんだ。
本当に触れるだけのキスをした。でもちゃんと口にした!!俺の本気を受け取りやがれ!!しかし、初めてのキスのだってのに、ドキドキし過ぎてデュオの唇が柔らかかったしか感想がない…。ファーストキスは甘酸っぱいレモンの味って聞いた事あるけど…ペロリと自分の舌で唇を舐める。
「ファーストキスって味しないんだな」
「ぐっ…なんて事だ…。可愛い過ぎだ!!はぁ…もうダメだ。我慢の限界だ。誘ったのはミルルだよ?」
真剣なデュオの顔に視線が吸い寄せられる。と同時に強い力で腕を引かれ頭の後をもう片方のデュオ手で固定された。
「んっ、ふっ…ふぁ、なっ…ちょ…ッ」
さっきの俺のキスなんて可愛いもんよ。デュオのキスとは比べ物にならないぐらいに。俺の口の中でデュオの舌が自由に動き、逃げても逃げても俺の舌に絡みつく。苦しい…すっごく苦しいのに…ゾクゾクして…気持ち良くて…頭がホワホワする。
ダメだ。流されちゃダメだ。ちゃんと返事を聞かなくちゃ……。纏まらない頭でこのキスはOKって返事なのかな?エールのお母さんになれるかな?と考えた時、意識が覚醒した。エール…エールッ!!やばい…!!エールに現在進行形でこのキスを見られてるんじゃなかろうか。血の気が引き汗がじわりと浮かぶ。
両手で思いっきりデュオの顔を引っ離した。こんなあられもない姿を見られたくない!!
「んっ、ハァハァ、やめろバカ!!エールが見てるだろッ」
デュオを睨みつけベッドの周りを見渡すが、エールどころか騎士の姿さえ見えなかった。
「ふふふ。可愛いミルル。言っただろう?エールは良くも悪くもしっかり者だと。私達の雰囲気を察したのだろう。さて、続きをしてもいいかい?大丈夫。うんと優しくするよ」
何を優しくするの?なんて野暮な質問はしない。妄想大好きな俺だ。この先の展開もなんとなく分かる。頭の中で何度も繰り広げて夢見た光景だ。しかし…これだけは伝えなくてはいけない。
「優しさも大切だけどさ…その…避妊も大切だから…ちゃんと避妊してくれよ?」
出来れば心の準備が整ってからにして貰いたい。だが、デュオは目を丸くした後、可笑しそうにふわりと笑いながら言った。男同士で赤ちゃんは出来ないんだよと。だからフッ、と不敵な笑みで返してやった。人間の常識が俺に通じるとでも思ってるのかと。
「知らないのか?そーか、そーか、知らないのかぁ!!知らないのなら教えてやるよ。俺はな男同士でも妊娠出来ちゃうんだよ!だからデュオの子供だって産めるぜ。なんせ猫じゅ…」
胸を逸らし誇らしそうに語っている最中に、俺の視界は暗転した。見下げていたはずのデュオを何故か見上げている。おっ?何だ?何が起きたんだ?
「赤ちゃん…出来る…私とミルルの…本当かい?」
真偽を確かめるような鋭い目線に俺の先程までの威勢は身を潜めた。コクコクと首がちぎれそうな程頷く。こぇーよ。急に何だよ…。
「あぁ…こんな嬉しい事はないよ…愛しいミルル」
愛おし過ぎて部屋に閉じ込めて誰にも見せたくないと恐ろしい言葉が耳に入る。
「デュオ…ちょっ、待て!話し合おうじゃないか」
うっそりと惚けるデュオに少しの恐怖を抱いた俺は必死に抵抗を試みる。だが、無情にもデュオの手が俺の胸を這い服の中への侵入を許してしまう。怖い怖い怖い…!!けど妊娠はもっと怖い!!奥に種付けなんて童貞処女にはハードルが高過ぎる!!
「デュオ…俺も男だ…覚悟は出来てる。でもッ…!!今日は子種は注がないで欲しい…」
伏し目がちにお願いすると、
ブチッ
何かが切れる音がした。
どうやら開けてはいけない扉を開いてしまったようだ。何がダメだったのか皆目見当もつかない。俺はちゃんとやめて欲しい事をお願いしたつもりだ。言い方だって間違ってない。ストレートに言ったし。
今分かっていることはデュオの目つきがナイフの様に鋭く、もう1秒も我慢できない雰囲気を醸し出してる事ぐらいだ。大丈夫なのだろうか?俺の願いは聞こえたんだろうな?不安で堪らない。そう思いつつデュオの手から直に伝わる温かさを受け入れた。
あぁ、俺の幸せ家族計画は果たして成功するのだろうか…。
[完]
いつも以上に優しい声色に胸のドキドキが増す。俺は声は出さずにコクコクと少し頭を縦に振り返事をすると、零れた涙のおかげでぼやけた視界が少しだけ鮮明になった。
「ミルル。今度は私の話を聞いてくれるかい?」
俺は先程と同じように頷き話の続きを待つ。
「私は森で初めてミルルを見た瞬間、恋に落ちたんだ。目が逸らせなくなった。気付けば君を迎えに行くと約束していたよ。少しでもミルルに会いたくてね…勿論エールの事も気にかけていたが、あの子はまぁ…良くも悪くもしっかり者だからね。私は初恋に浮かれて年甲斐も無く馬鹿みたいにはしゃいでしまった。会える日が待ち遠しくて、ミルルの為に最短で仕事を終わらせて、喜びそうな物を見繕って…とにかく頭の中はミルルの事でいっぱいだったよ」
言い終えたデュオの顔は見惚れるほどかっこよかった。さっきよりも激しくなる動悸。一見、情熱的な愛の告白とも思えるが俺は知っている。あぁ、そうだろう。大抵のやつならばデュオのイケメンフィスに甘い愛の告白をされたらイチコロだろう。
だが俺を舐めてもらっては困る!!なんせ身体目当てに愛の告白をしてくる奴なんてざらに居たからな。じゃぁ、具体的に何処が好きなの?って聞くと顔以外に答えが出てきやしない。デュオは違うと思いたい…。恐る恐る訊ねた、ねぇ、俺の何処が好きと。
デュオは最上級の笑顔で捲し立てる様に答えた。
「教えてあげよう!!ミルルの正直すぎるしっぽが好き、ピコピコ動く耳も好き、エールを見つめる目も好き、寝起きで髪が跳ねてる姿も好き、手作りお菓子が美味しいから好き、あと皆で食べてと多めに手作りお菓子くれる優しい所も好き、コロコロ変わる表情も好き、エールを抱きしめて寝てる姿が可愛い過ぎて好き、しっぽを抱えて困ってる姿も好き、誰に対しても態度が変わらない所が好きだが困っている点でもある。まだあるよ、元気と笑顔いっぱいのミルルが好き、それから…」
「すとぉーぷッ!!やめろぉー!!もぅ…いいからッ!!わかったから…恥ずかしいだろ…やめてくれ…」
デュオからの好き好き猛攻撃に顔から湯気がでそうだ。いや、間違いなく真っ赤に染まっているだろう。クッソ!!ポカポカと力なくデュオの胸を叩いて恥ずかしさを紛らわす。
「おっ、俺だって…デュオの優しい所が好きだよ…エールと接する態度も好きだし…でも…この好きがデュオの好きと一緒なのか分からない。けど、俺もこれからいっぱいデュオ好きな所を見付けたい。だから…だから!!俺と家族になって欲しい!!エールのお母さんになりたい!!…ダメかな…?」
人生初の告白がまさかの子持ちに…しかも人間という全然違う種族にするとは思っても見なかった。でも俺はデュオとエール、3人で幸せを築いていきたい。初めてそう想える者に出会えた。ここまで俺の事を好きと言ってくれる奴なんかもう現れないだろう。男は度胸!!頑張れ俺!!勇気を出すんだ。
本当に触れるだけのキスをした。でもちゃんと口にした!!俺の本気を受け取りやがれ!!しかし、初めてのキスのだってのに、ドキドキし過ぎてデュオの唇が柔らかかったしか感想がない…。ファーストキスは甘酸っぱいレモンの味って聞いた事あるけど…ペロリと自分の舌で唇を舐める。
「ファーストキスって味しないんだな」
「ぐっ…なんて事だ…。可愛い過ぎだ!!はぁ…もうダメだ。我慢の限界だ。誘ったのはミルルだよ?」
真剣なデュオの顔に視線が吸い寄せられる。と同時に強い力で腕を引かれ頭の後をもう片方のデュオ手で固定された。
「んっ、ふっ…ふぁ、なっ…ちょ…ッ」
さっきの俺のキスなんて可愛いもんよ。デュオのキスとは比べ物にならないぐらいに。俺の口の中でデュオの舌が自由に動き、逃げても逃げても俺の舌に絡みつく。苦しい…すっごく苦しいのに…ゾクゾクして…気持ち良くて…頭がホワホワする。
ダメだ。流されちゃダメだ。ちゃんと返事を聞かなくちゃ……。纏まらない頭でこのキスはOKって返事なのかな?エールのお母さんになれるかな?と考えた時、意識が覚醒した。エール…エールッ!!やばい…!!エールに現在進行形でこのキスを見られてるんじゃなかろうか。血の気が引き汗がじわりと浮かぶ。
両手で思いっきりデュオの顔を引っ離した。こんなあられもない姿を見られたくない!!
「んっ、ハァハァ、やめろバカ!!エールが見てるだろッ」
デュオを睨みつけベッドの周りを見渡すが、エールどころか騎士の姿さえ見えなかった。
「ふふふ。可愛いミルル。言っただろう?エールは良くも悪くもしっかり者だと。私達の雰囲気を察したのだろう。さて、続きをしてもいいかい?大丈夫。うんと優しくするよ」
何を優しくするの?なんて野暮な質問はしない。妄想大好きな俺だ。この先の展開もなんとなく分かる。頭の中で何度も繰り広げて夢見た光景だ。しかし…これだけは伝えなくてはいけない。
「優しさも大切だけどさ…その…避妊も大切だから…ちゃんと避妊してくれよ?」
出来れば心の準備が整ってからにして貰いたい。だが、デュオは目を丸くした後、可笑しそうにふわりと笑いながら言った。男同士で赤ちゃんは出来ないんだよと。だからフッ、と不敵な笑みで返してやった。人間の常識が俺に通じるとでも思ってるのかと。
「知らないのか?そーか、そーか、知らないのかぁ!!知らないのなら教えてやるよ。俺はな男同士でも妊娠出来ちゃうんだよ!だからデュオの子供だって産めるぜ。なんせ猫じゅ…」
胸を逸らし誇らしそうに語っている最中に、俺の視界は暗転した。見下げていたはずのデュオを何故か見上げている。おっ?何だ?何が起きたんだ?
「赤ちゃん…出来る…私とミルルの…本当かい?」
真偽を確かめるような鋭い目線に俺の先程までの威勢は身を潜めた。コクコクと首がちぎれそうな程頷く。こぇーよ。急に何だよ…。
「あぁ…こんな嬉しい事はないよ…愛しいミルル」
愛おし過ぎて部屋に閉じ込めて誰にも見せたくないと恐ろしい言葉が耳に入る。
「デュオ…ちょっ、待て!話し合おうじゃないか」
うっそりと惚けるデュオに少しの恐怖を抱いた俺は必死に抵抗を試みる。だが、無情にもデュオの手が俺の胸を這い服の中への侵入を許してしまう。怖い怖い怖い…!!けど妊娠はもっと怖い!!奥に種付けなんて童貞処女にはハードルが高過ぎる!!
「デュオ…俺も男だ…覚悟は出来てる。でもッ…!!今日は子種は注がないで欲しい…」
伏し目がちにお願いすると、
ブチッ
何かが切れる音がした。
どうやら開けてはいけない扉を開いてしまったようだ。何がダメだったのか皆目見当もつかない。俺はちゃんとやめて欲しい事をお願いしたつもりだ。言い方だって間違ってない。ストレートに言ったし。
今分かっていることはデュオの目つきがナイフの様に鋭く、もう1秒も我慢できない雰囲気を醸し出してる事ぐらいだ。大丈夫なのだろうか?俺の願いは聞こえたんだろうな?不安で堪らない。そう思いつつデュオの手から直に伝わる温かさを受け入れた。
あぁ、俺の幸せ家族計画は果たして成功するのだろうか…。
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本当は番外編で載せようと思って居たのですが、作成途中でして…(>_<)
ミルルは正妻になる予定です!!
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デュオもミルルにぞっこんです( ・ㅂ・)و ̑̑