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もふもふよ永遠に
しおりを挟む忙しい…新婚生活ってこんなもんですか?違いますよね!?!新婚旅行とか行きますよね?!とにかく休みが欲しいです…。
「レイちゃんったら!!聞いてるのぉ?!」
ハルワさんの声で現実に引き戻される。俺が婚儀で着たウエディングドレスはハーデ帝国のみならず、他国からも絶賛され、主に王族、貴族を中心に流行している。値段が可愛くないので、まだ庶民は手が出せない。しかし、俺がもう一つお願いしたネグリジェ。これは庶民でも手が出せる良心的な値段だ。夫婦間のマンネリ化解消や、恋人同士の情事を燃え上がらせるスパイスとして大人気だ。
ハルワさんとは定期的に会議を開き、前世での知識を総動員して、デザインを考案している。デザイン料として、毎月、売上の何パーセントか貰えるらしい。
これでレイモンドの結婚祝い奮発出来るよ!!そう!!レイモンドとユーリちゃんは結婚するんです!!結婚式はまだ先らしいけどね。ウエディングドレスのデザイン考えるね!!と伝えたら、思いのほかいい返事がかえってきてびっくりした!!
一度、レイモンドにユーリちゃんの事どう思ってるか聞いたら「可愛い」と言っていた。やっぱりお前、もふもふ愛好家だろ?同士だろ?ユーリちゃんは…確実にレイモンドの尻に敷かれるな。今度、バルロからレイモンドの家族が遊びに来るらしい。ご挨拶かな?頑張ってユーリちゃん!!
バルロと言えば…オリーブオイルを通じて他国との交易が盛んになり、観光客が増え、嬉しい悲鳴が聞こえると兄上の手紙に書いてあった。そして…なんと!!父上は、クロノたんと手紙のやり取りをしていたそうな!!噂とは違うクロノたんを知ってたんだと。だから嫁がせる覚悟ができたって…。婚儀の時、幸せそうな俺を見て安心したって、泣いて話してくれた。父上って過保護なだけじゃなかったのね…。
クロノたんは多忙を極めてる。何人かの家臣が抜けちゃって、その穴埋めが全部終わってないんだって。その分、仕事が増えてるって、アデルさんがこっそり教えてくれた!
▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣
はぁ~いいお天気…ポカポカして眠くなる。俺の膝枕で、くーっ、くーっと寝息をかいて、熟睡しているクロノたんを見る。今日は、久しぶりにお出かけしている。昼食とお茶、お菓子をバスケットに入れてピクニックにやってきました!!ワクワクするよね!!ついつい料理長にサンドイッチ入れてとかお菓子はコレがいいとかお強請りしちゃったよ!!
クロノたんのもふもふな顎下を撫でる。手ぐしで梳かして手触りを楽しむ。サラサラだなぁー。艶々だなぁー。実にけしからん!!けしからんぞー!!まぁ、俺が毎日トリートメントとブラッシングしてるからなんですけどね!!!!!だって!多忙過ぎて寝る前しかもふもふを愛でれないんだよ!!一日一回のもふもふは必要です。常識です。
しかし、バルロにいた頃には想像できなかったなー。こんな幸せな未来が待ってるなんて。ね、クロノたん。ふふっ、相当お疲れみたいだね!!熟睡してるなんて!!滅多にないチャンス!!
そっとクロノたんの耳元に口を寄せ囁く。
「クロノたん、愛してるよ。俺の可愛い皇帝陛下」
[完]
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