35 / 48
もふもふに溺れる
しおりを挟む窓から月明かりが差し込む王の間。その中心に力強い存在感を放つ王座。そこに、一人の男が座っている。
「ふふふっあっはははははっ!!!!!これが、ついに…これが俺の物に…!!あっはははははっ」
「随分愉しそうじゃないか。ヨルム?いつからそこに座れるほど偉くなったんだ?」
「なっ?!何故ここにっ…?!おっ、お前は!!」
「お前は今頃、毒が回って身動きが取れないんじゃないかって?」
「くっ…」
「お生憎様だな。俺はこの通りピンピンしてる」
「何故っ?!」
「レイは国想いでなぁ、料理長に自ら名産品のオリーブオイルを売り込みに行ったそうだ。そしたらどうだ?オリーブオイルと呼ぶには甚だしい紛い物があった。持ってきた奴は、俺の名を騙って料理に使えと。不思議だなー。俺はオリーブオイルを見た事さえない。当然その怪しいオリーブオイルは調べさせた」
「なっなんの、なんのことだ!!私は知らんぞ!そんなもの知らん!!」
「まぁー聞け。調べた結果、オリーブオイルに遅効性の毒が混ぜられている事がわかった。」
「嵌められたんだ!そうだ!!私は嵌められた…」
「残念だが。お前の仲間は全て捕まっている。家族の事を持ち出されると、饒舌に話してくれてな。聞いてもないことまで話してくれる。助けるとは一言も言ってないのにな」
「そっ、そんな…そだ…うそだ…」
「お前には余罪がたんまりとある。お前のその身一つで償えるといいな」
「かっ家族には手を────」
「黙れ!!誰に口をきいている!!」
レイに手を出そうとした事がお前の失敗だ。俺を本気で怒らせた。存分に牢屋の中で悔いるといい。これからの時代にお前達の様なレイシストは必要ない。さっさとご退場いただこう。さて、後の始末は騎士団に任せるか。今から俺は忙しいからな。
▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣
「レイ、待たせてすまない」
「いえ。あの…どちらに…?」
「要らない物を処分してたんだ。どうしても今日中にしたくてな」
「処分ですか…?」
「先程の服は脱いでしまったんだな。ウエディングドレスだったか?だが、今の服も良く似合っている」
「ありがとうございます。これも私がお願いした服なんです。ネグリジェといいます。寝間着ですね」
「ほう」
手を伸ばす。肌触りの良いシルクだ。ゆったりとしているが、うっすらとレイの肌の色が見える。何とも興奮を煽るな。
「風呂は終わったか?」
「まだ…入ってません」
「入るか?待っていてくれたのだろう?」
レイが言葉なしに頷く。緊張してるのか?恥ずかしいのか?可愛いな。もっと羞恥心を煽ってやろう。
「服を脱がせてやろう。湯は張ってあるな?」
「っ?!自分で脱げます!!」
あぁ可愛いな。だが、もっとだ。
「俺の楽しみを奪わないでくれ」
手を引き風呂場に連れて行く。
外気にさらされ、少し鳥肌のたった陶器のように白い肌。恥ずかしいのだろう、自分の手で体を隠している。邪魔だな。レイの両手を頭の上で拘束する。なっ?えっ?と動揺しているが、聞こえない振りだ。自分の手に少し力を込めて引き上げる。レイの足が宙に浮く。ひっ、と今度は怯える声を無視する。美しい。これが俺のモノ。レイの臍の辺りから胸にかけてペロリと舐めてやる。あぁ美味い。レイの足の間にある慎ましいモノが、軽く主張しているが、気付かないふりをした。
「さぁ、風呂に入ろう」
ヨロヨロと歩くレイを見て、もっと酷い事をしたくなる。
「レイ、体を洗ってやろう」
「ぇっ…いゃ…」
「俺が洗った方が気持ちいいぞ?手で洗ってやる」
石鹸を泡立て、自分の手に泡の山を盛りレイに見せる。なんとなくだが、レイは俺の毛が好きだと思う。これを武器とせずにどうする。
「…お願いします」
ほらな?レイの体をひょいと持ち上げ、太ももの上に足を広げる様に座らせる。
「クロノっ!!こっ、これは…!!」
「動くと落ちるぞ」
手首から首にかけて撫でるように洗う。背中から腹にかけて同じ様に洗い、胸の周りを円を描く様に洗う。最後に胸の尖りを丹念に洗う。気持ちいいだろう?ンンっと我慢しているが喘ぎが漏れている。いつもより高い声。キュッ
「あぁんッ!!クックロノ…」
抑えきれない声。先程よりも高い声で喘ぐレイ。更に優しくつまみ、指の腹でクリクリする。たまにキュッっと強く摘む。フッ、耳に息を吹きかけ、舌先で首を舐める。微弱な刺激を与えただけで、レイは腰を浮かせて喘いでいる。
「気持ちいいか?」
耳たぶから縁、内側へと舌先を這わせる。舌先での愛撫に加え、舌全体を使って耳を舐める。レイは耳が弱いな。面白いほどに体が跳ねる。
「気持ちいいか?」
答えを急かすようにレイの太ももの内側を撫で、そのままレイのモノを触る。特に敏感な亀頭部分は一切触らずに、手をコップを持つような形にして優しくはさみ、小刻みに刺激をくわえる。そのまま左右に揺らしながら、根元から亀頭にかけて手を上下させ、竿を刺激する。
「ふぁ…あぁっ…気持ちぃぃ…もっと…もっとぉ…」
乱れるレイは最高だな。俺だけが見れるレイの姿。俺だけのレイ。そうだ、もっとだ、もっと俺を求めろ。あぁレイの体を開発するのが楽しみだ。俺なしでは生きれなくなればいい。
今夜は最高の一夜になるだろう。
27
お気に入りに追加
1,991
あなたにおすすめの小説

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る
黒木 鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!
訳ありな家庭教師と公爵の執着
ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝名門ブライアン公爵家の美貌の当主ギルバートに雇われることになった一人の家庭教師(ガヴァネス)リディア。きっちりと衣装を着こなし、隙のない身形の家庭教師リディアは素顔を隠し、秘密にしたい過去をも隠す。おまけに美貌の公爵ギルバートには目もくれず、五歳になる公爵令嬢エヴリンの家庭教師としての態度を崩さない。過去に悲惨なめに遭った今の家庭教師リディアは、愛など求めない。そんなリディアに公爵ギルバートの方が興味を抱き……。
※設定などは独自の世界観でご都合主義。ハピエン🩷
※稚拙ながらも投稿初日(2025.1.26)から、HOTランキングに入れて頂き、ありがとうございます🙂 最高で26位(2025.2.4)。
※只今、不定期更新📝となります。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中
risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。
任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。
快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。
アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——?
24000字程度の短編です。
※BL(ボーイズラブ)作品です。
この作品は小説家になろうさんでも公開します。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。
★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜
ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。
そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。
幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。
もう二度と同じ轍は踏まない。
そう決心したアリスの戦いが始まる。

嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる