俺の可愛い皇帝陛下〜けしからんモフらせろ!〜

えの

文字の大きさ
上 下
29 / 48

もふもふ衝撃

しおりを挟む






レイモンドが朝帰りをしました。お母さんはそんな不埒な子に育てた覚えはありません!!思春期なのでしょうか?そっとして置くべきでしょうか?悩みます。クロノたん情報によると、ユーリちゃんと一夜を過ごしたらしいです。お赤飯は必要ですか?そんな質問は絶対にしないです。






だって!!また壁ドォーンってされたくないもん!!机壊されたくない!!クロノたんに謝って、金額聞いて、耳が遠くなったよ!!手持ちじゃ足りなくて、テンパり過ぎて、体で稼ぎます!!って宣言しちゃって…何を勘違いしたのか、クロノたんが、体を売ると思ったらしい…。俺は掃除とか皿洗いのつもりだったんだけど…。


怒りくるったクロノたんが怖すぎて…でもね、悲しいかな、俺のもふもふへの愛は本物だから…こんな時でも観察しちゃって…唸りながら見える犬歯とか、鼻に皺が寄っちゃってるとか…可愛くてさ…。怒る姿のクロノたんにニマニマしてたら呆れられた…。ってか元々弁償なんてしなくて良かったらしい。レイモンドが罪に問われなくて良かった!!






「机も壁紙も新しくなったよ」



コンコン



「ほんとですねー。この机はちょっとやそっとじゃ壊れないですね」




ひぇっ!!強度の確認をしてるのか?!ダメだ!!二回も壊したら今度こそ庇えないよ?!壊すなら違う物にして!!





「今日の予定は、婚儀で着る衣装の打ち合わせ。終わり次第、婚儀で出される料理の確認となります」




「衣装のデザインは考えてるんだ」




「レイ様がですか?」




「そうだよ。ただ、実現出来るかどうか…」











俺の衣装をデザインしてくれる人は…美丈夫オネエでした…。オネエって存在したんだ…。大きな体がクネクネしてる…。珍しい人種なのでガン見してしまう。



「あら、やだぁ!!」



バチコンっとウィンクと共に投げキッスされる。スーッと投げキッスをかわす。



「やだわぁ。照れちゃってぇ!!」



再度バチコンウィンクをされる。心にダメージを受けた。どうやらこれは精神攻撃の一種らしい。恐ろしい…。





「あの…私の考えたデザインがあるのですが、見ていただいてもよろしいですか?」




そっと、なんちゃってデッサンを見せる。







ドォーン!!!!!








ひぃ────!!!!!つ、つ、机が────!!!!!新しくしたばっかりなんですけど?!どうして?!何故?!どいつもこいつも机に恨みでもあるのか?!被害はひび割れ程度だな?よし、バレないようにクロスを掛けよう!!レイモンドに後で用意させよう。クロノたんにバレたらシラを切り通す!!!!!チラッと何処かに意識が飛んでいる美丈夫オネエもといハルワさんを見る。おーい。戻ってこーい。ぼんやりとした瞳が俺を捉える。おっ、復活した?






「凄いわ!!!!!凄い!凄い!凄すぎるわ…。何なのコレ?見たことないわ…。」







そう。俺が描いたデッサン。それはウエディングドレス。この世界にはスカートという物が存在しない。ショーパン、ハーフパンツ、ロングパンツとにかくパンツスタイルしかないのだ。しかし…しかしだな!!!!!






┈┈ 男なら   一度はしたい    女装かな




レイちゃん心の一句。



ん~字余り?いやね、この顔と体つきには絶対にウエディングドレスが似合うんだよ!!!!!とりあえず透け感のあるレースをふんだんに使ってくださいとだけ要望する。あとはプロのハルワさんに任せておけば大丈夫でしょ。これは絶対に売れる、私も着たい、ぶつぶつ呟くハルワさんを見る。へぇ~好きな人居るんだ。サプライズでドレス着るの?成功すればいいね!素直にそう思う。



だって、あなた凄く素敵な人だし。例え精神攻撃が得意としてもね!!俺の観察眼は何も、もふもふだけが対象じゃない。王族たるもの人を見極める事も大切。だから、初めて会う人の事は必ず観察する。ハルワさんはどうすれば俺の美しさが引き立つか、長時間着ても負担がないか、動きやすいか、頼んでもないのに色々考えてくれている。デザイン担当が、あなたで良かった。よろしくねと伝えて、ハルワさんを部屋の外まで見送る。





「任せてちょうだいっ!!」





ルンルンとスキップをして遠のくハルワさん。足が着地する度に、ドスッ!!ドスッ!!と聞こえてきそうだ…。







「嵐の様な人だったなー」





「そうですね。ウエディングドレスでしたか?ハルワ様が着たら、死人は目を覚ますでしょうね」





「…美し過ぎてって事かな……?」





「ご想像にお任せします。次は料理ですね」





「それなんだけど…厨房に行ってもいいかな?」






ここの料理は本当に美味しい!!でもね!!このオリーブオイルをかけるともっと美味しくなるんだよ!!そう!!俺はオリーブオイルを宣伝したいのだ!!婚儀には、色々な国のお偉いさんが来る!!宣伝するには持ってこいの場所!!オリーブオイルの素晴らしさが広がれば交易が盛んになり国も潤う!!俺も幸せ、国も幸せ!!ウィン・ウィンの関係!!







俺の交渉術をとくと見よ!!










しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

目標、それは

mahiro
BL
画面には、大好きな彼が今日も輝いている。それだけで幸せな気分になれるものだ。 今日も今日とて彼が歌っている曲を聴きながら大学に向かえば、友人から彼のライブがあるから一緒に行かないかと誘われ……?

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る

黒木  鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!

訳ありな家庭教師と公爵の執着

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝名門ブライアン公爵家の美貌の当主ギルバートに雇われることになった一人の家庭教師(ガヴァネス)リディア。きっちりと衣装を着こなし、隙のない身形の家庭教師リディアは素顔を隠し、秘密にしたい過去をも隠す。おまけに美貌の公爵ギルバートには目もくれず、五歳になる公爵令嬢エヴリンの家庭教師としての態度を崩さない。過去に悲惨なめに遭った今の家庭教師リディアは、愛など求めない。そんなリディアに公爵ギルバートの方が興味を抱き……。 ※設定などは独自の世界観でご都合主義。ハピエン🩷  ※稚拙ながらも投稿初日(2025.1.26)から、HOTランキングに入れて頂き、ありがとうございます🙂 最高で26位(2025.2.4)。 ※只今、不定期更新📝となります。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中

risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。 任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。 快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。 アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——? 24000字程度の短編です。 ※BL(ボーイズラブ)作品です。 この作品は小説家になろうさんでも公開します。

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。 ★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜

ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。 そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。 幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。 もう二度と同じ轍は踏まない。 そう決心したアリスの戦いが始まる。

処理中です...