俺の可愛い皇帝陛下〜けしからんモフらせろ!〜

えの

文字の大きさ
上 下
14 / 48

もふもふを攻略せよ

しおりを挟む

はぁースッキリした!レイモンドに話したおかげで、これからのアピール方針も決まったし、押せ押せドンドンで行こう!!


とりあえず、さり気なく小声で「可愛い」発言を連発する!クロノたんは普通の獣人よりも身体能力が高い。聴覚だって優れている!!クロノたんだけに聞き取れるぐらいの声で呟けば、「可愛いとは俺の事かな?」ぐらいに気を止めてくれるはず!


何度も繰り返される「可愛い」発言に我慢出来ずに「レイは俺の事を可愛いと思っているのか?」等の質問をされたら俺の勝利!!「その通りです!」と伝えて好意を寄せてる事を告白!!そしてブラッシングでスキンシップを図りたいとこじつけ抜け毛を手に入れる!!


あと、好感度も上げとかないとね!!じゃないとクロノたんに対しての「可愛い」発言って気付いて貰えないかもしれないし、ブラッシングイベントまで繋がらないかもしれない!なんか恋愛シミュレーションゲームみたいになってきたな…。



善は急げ!!さっきクロノたんからお茶のお誘い受けたし、実行してみよう!!クロノたんの反応を見て攻略方法を変えていく作戦で!!よーし!!俺の全力もふもふ愛情パワーでクロノたんに挑んでやる!!俺に溺れてしまえ!!








▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ 







「外で飲むお茶は何時もより美味しく感じますね」



「ああ。そうだな」



「クロノと一緒だから余計に美味しいです」




レイとのお茶会は俺の仕事疲れを吹っ飛ばした。決して多くない会話だが、それがちょうど良い。甘い物を口に運び、幸せそうに微笑む姿は、美しい一枚の絵のようだ。


俺にも甘い物を勧め、どんな食べ物が好きかと問う。俺の事を気にかけてくれているんだろうか?口に頬張りながら考える。困ったな。聞き慣れない質問に答えを悩む。すると「可愛い」と横から呟く声が…。ほんとに小さな呟きだったが、俺の耳には鮮明に聞こえた。何が可愛い?周りを見渡すが、今ココにいるのは、レイと俺だけ。護衛と従者は後ろの方に控えている。もう一度レイを見る。俺を見てうっそりと笑みを浮かべている。なんだ?!どうゆう事だ?!質問の答えを考えられない程の動揺が走る。えっ?なっ?えっ?頭の中が真っ白になる。


気づけばお茶会は終わり、レイは先に帰ったと教えられる。動揺しすぎて固まった俺を体調不良だと思い気遣ったらしい。申し訳ない事をした。次はちゃんと質問に答えられるようにしておこう。




だが、俺の決意も虚しく、レイは事ある毎に「可愛い」と呟き、俺を悩ませる。そして、「何が好きですか?」との質問もしてくる。その事が俺を更に悩ませる。俺に興味があるのか?レイも俺に好意を持っているのではないか?と期待してしまう。






一週間程、同様の事が続き、俺は意を決して聞いてみた。「何故、俺の好きな物を色々と知りたがるのか?」婚約者なのだし、当たり前の事だと思う。でも聞いてみたかった。本当は「可愛い」発言にも言及したかったが、答えを聞くのが怖くて止めた。









レイは笑顔で口を動かした。









---クロノが好きな物を、私も好きになりたい---







レイの目を見つめる。俺に対する喜び、興奮、好意的な正の感情は変わらずだった。








しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

隣人、イケメン俳優につき

タタミ
BL
イラストレーターの清永一太はある日、隣部屋の怒鳴り合いに気付く。清永が隣部屋を訪ねると、そこでは人気俳優の杉崎久遠が男に暴行されていて──?

麗しの眠り姫は義兄の腕で惰眠を貪る

黒木  鳴
BL
妖精のように愛らしく、深窓の姫君のように美しいセレナードのあだ名は「眠り姫」。学園祭で主役を演じたことが由来だが……皮肉にもそのあだ名はぴったりだった。公爵家の出と学年一位の学力、そしてなによりその美貌に周囲はいいように勘違いしているが、セレナードの中身はアホの子……もとい睡眠欲求高めの不思議ちゃん系(自由人なお子さま)。惰眠とおかしを貪りたいセレナードと、そんなセレナードが可愛くて仕方がない義兄のギルバート、なんやかんやで振り回される従兄のエリオットたちのお話し。完結しました!

訳ありな家庭教師と公爵の執着

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝名門ブライアン公爵家の美貌の当主ギルバートに雇われることになった一人の家庭教師(ガヴァネス)リディア。きっちりと衣装を着こなし、隙のない身形の家庭教師リディアは素顔を隠し、秘密にしたい過去をも隠す。おまけに美貌の公爵ギルバートには目もくれず、五歳になる公爵令嬢エヴリンの家庭教師としての態度を崩さない。過去に悲惨なめに遭った今の家庭教師リディアは、愛など求めない。そんなリディアに公爵ギルバートの方が興味を抱き……。 ※設定などは独自の世界観でご都合主義。ハピエン🩷  ※稚拙ながらも投稿初日(2025.1.26)から、HOTランキングに入れて頂き、ありがとうございます🙂 最高で26位(2025.2.4)。 ※只今、不定期更新📝となります。

モフモフになった魔術師はエリート騎士の愛に困惑中

risashy
BL
魔術師団の落ちこぼれ魔術師、ローランド。 任務中にひょんなことからモフモフに変幻し、人間に戻れなくなってしまう。そんなところを騎士団の有望株アルヴィンに拾われ、命拾いしていた。 快適なペット生活を満喫する中、実はアルヴィンが自分を好きだと知る。 アルヴィンから語られる自分への愛に、ローランドは戸惑うものの——? 24000字程度の短編です。 ※BL(ボーイズラブ)作品です。 この作品は小説家になろうさんでも公開します。

寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。

にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。 父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。 恋に浮かれて、剣を捨た。 コールと結婚をして初夜を迎えた。 リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。 ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。 結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。 混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。 もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと…… お読みいただき、ありがとうございます。 エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。 それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。 ★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

【完結・ルート分岐あり】オメガ皇后の死に戻り〜二度と思い通りにはなりません〜

ivy
BL
魔術師の家門に生まれながら能力の発現が遅く家族から虐げられて暮らしていたオメガのアリス。 そんな彼を国王陛下であるルドルフが妻にと望み生活は一変する。 幸せになれると思っていたのに生まれた子供共々ルドルフに殺されたアリスは目が覚めると子供の頃に戻っていた。 もう二度と同じ轍は踏まない。 そう決心したアリスの戦いが始まる。

神獣様の森にて。

しゅ
BL
どこ、ここ.......? 俺は橋本 俊。 残業終わり、会社のエレベーターに乗ったはずだった。 そう。そのはずである。 いつもの日常から、急に非日常になり、日常に変わる、そんなお話。 7話完結。完結後、別のペアの話を更新致します。

処理中です...