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もふもふは遠のく
しおりを挟むさすが出来る子レイモンド!!一家に一人レイモンド!!
朝、食事処に向かう途中、昨日の話を思い出す。レイモンドの案は、俺が発明したオリーブオイルを使ってアピールすること。食べれるし、トリートメントにもなるし、何よりも夜の営みにも使用可。夜の営みにも使用可ココ大事な所です!庶民には香油はお高いのです。愛しい人と愛情を確かめ合いたくても、中々致すことが出来ない!!そこで、出番ですよオリーブオイル君!!貴方の力が必要なの。とゆーわけで低価格で入手しやすいオリーブオイルは大人気。そして小国家では人口減少はつきものだが、オリーブオイルのおかげて少子化に歯止めがかかっている。素晴らしい!!問題はどうゆう切り口でクロノたんを攻めるか…。
レイモンドはトリートメント効果をアピールして、クロノたんの体で実演させて貰ったらどうかと言っていた。俺もそれしかないと思う。流れ的にはブラッシングの話を持ち出し、オリーブオイルのトリートメント効果を説明、お風呂上がりに実践させてとお願い。こんな感じ?お風呂上がりのもふもふ……もっ、もしかして一緒にお風呂に入るか?とか誘われちゃったりして!!全身もふもふの姿を拝んでしまったら…俺は…あんなことや!こんなことや!そんなことまで?!やっちゃいそうだ…そして…そして……あ゛あ゛ぁぁぁー!!こんな妄想膨らましてる場合じゃなかった!!もう食事処着いちゃうよ!とりあえずトリートメント効果だけでも説明しよう!!
「おはようレイ。昨日は良く寝れたか?」
「おはようございますクロノ。知らない間に寝てました!ベットが気持ちよすぎたのかもしれません」
ハァハァ今日も安定の可愛さです!クロノたんと色んな妄想してたら寝落ちしてました!
「それは良かった。さぁ。冷めないうちに食べよう」
「はい。いただきます」
美味しい!!昨日も思ったけど、ほんと料理美味しい!!レイモンドは部屋で食べるらしいけど、同じ食事なのかな?後で聞いみよう!
「クロノ。実はお土産を持ってきたんです。私が開発したオリジナル商品でして…」
「ほう?凄いな。どの様な物なのだ?」
「オリーブオイルと言う名前なのですが、聞いた事はありますか?あまり国外に出回らない物で……」
「オリーブオイル…聞いたことないな。」
おっしゃー!!力説させていただきます!!
「オリーブオイルは、サラダにもかけて食べられますし、お風呂上がりの毛のお手入れ等にもお使いいただけます。そして!!夜の営みでも大活躍です!!このオリーブオイルのおかげでバルロでは少子化に歯止めがかかる程です!!」
手に持っていたミルクが入ったコップをテーブルに置く。コトっと音がする。やけに響く音だ。あぁ、やってしまった。やってしまったよーぉぉお!!!!ナチュラルに下ネタぶっ込んでしまった!!こんなつもりは……トリートメント効果アピールするはずが…まさかの香油アピール……。どっどっどうしよう?!これは、あれだ。あれしかない。知らんぷりしよ。毅然とした態度でいよう。下ネタ?なんの事ですか?としらを切る!!これしかない!!
「この魚のムニエル美味しいですね」
「そっ、そうだな」
「これにもオリーブオイル合いますね」
「そっ、そうか」
滞りなく食事は進んでいく。そしてブラッシングまでの道はまだまだ遠いと実感するレイだった。
▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣
「はぁー。」
柄にもなくため息を吐き、執務室で椅子に腰を降ろす。朝食時のことを思い出し目を瞑る。オリーブオイルか……他意はないと思うが…。あんなに笑顔で説明してたんだ。本当に素晴らしい物なんだろう。だが…どうしても夜の営みという言葉が頭から離れない。婚儀が済むまでは寝部屋は別。閨事も禁じられている。
あの線の細い体を組み敷いて俺の下で鳴かせたい。善がり快楽で溺れさせたい。あぁ~涙で顔がグチャグチャになって許しを乞うのもありだな。頭の中でレイの美しい顔とまだ見ぬ体を自分の欲望で汚す。昨日も欲を吐き出したのに、また在らぬところが熱を持ち始めた。
寝ても覚めてもレイの事ばかりだな。こんな姿を見られでもしたら、アデルに腑抜けと罵られそうだ。姿勢を正し気を引き締め直す。そうだ!お茶でも誘ってみよう。その為には仕事を片付けないとな。レイはどんなお茶が好みなのだろう。あぁ、ダメだ!書類を片付けないと。レイはお菓子は甘い方が好きだろうか?はぁ~ダメだ。ダメだ。ダメだ!閨事をしたいと思った事も、誰かを想い自分を慰めた事も、喜ばせたいと思う事も「初めて」尽くしだ。レイ。お前は俺に「初めて」と感じる事はあるか?俺にはお前しか居ない。お前だけだ。だからもっと、もっとだ。俺を見ろ。その瞳に俺を映してくれ。
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