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お留守番
165日目 予定
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「いや、私もライオン族の街のことを任されているだけで他の種族の街のことは知らないのだが……」
「あ、そうですよね」
ドルガバ内の5種族は協力関係にあるだけで仲良しこよしなわけではない。
むしろ、お互いに牽制しあうことで均衡を保っているのだ。
「まぁ、我々は割と年が近いからお互いに仲良くしているという感じではあるが……」
「そうですね。お姫様たちが仲悪そうには見えなかったです」
互いにどの種族が強いとかいう覇権争いもあるらしいですし。
今はカイルさんが圧倒的だからいいですけど、次世代になるとどうなるんでしょうね。
「む、そうだ。それぞれの姫に聞くというのはどうだ?」
「?」
「つまりだ。それぞれの領地を案内してもらえばいい。幸い、私は顔が効くからな」
「……恐れ多すぎません?」
一個人の旅行にお姫様引っ張り出して案内してくれってことですか?
「まだ自覚がないようだから言っておくが、何もそこの虎族ののことだけで騒がれているのではないのだぞ? 以前、リブレ殿とレイン殿が大立ち回りをしただろう。その後に更に実力をあげて二つ名を得たというレイン殿も注目の的なのだ」
「要するに、国としても放ってはおけないという事ですか」
「純粋に観光に来てくれたようだから心苦しくはあるが、何かあっても困るのでな」
「大抵のことは何とかできますよ?」
「襲った側の方が可哀想になると予想している」
アミラがチラリとリブレを見やる。
腕試しでもなんでも、レインとプリンセを襲う場合、相手にされないと感じたらリブレを人質に取ろうと考える輩がいないとは思えない。
万が一そんなことをしてしまった場合、リブレの保身に対してタガが外れているレインとプリンセがどんな暴走をするかわからない。
特に、レインにとっては他国においてである。
正当防衛は成り立つだろうが、過剰になってしまうのは容易に想像がつく。
「案内してもらうといっても、プリンセちゃんはともかく私はほぼ関わりがないんですけど」
「新しい縁を結ぶ機会と考えればよいではないか」
「うーんと……。プリンセちゃんはどう思います?」
「……いいんじゃないかな。……わたしたちだけだと、虎族のところ以外じゃ目を付けられちゃうだろうし」
「プリンセちゃんが構わないならこちらからお願いしたいくらいです。アミラさん、よろしくお願いします」
「よし、では、ライオン族は明日でどうだ? 明日ならば私が案内できるんだ。その間に他の姫君たちにも声をかけるとしよう」
「あ、じゃあそれでよろしくお願いします。今日はどうすればいいでしょう」
「統合区を回って見たらどうだ? 昨日はろくに見物も出来なかっただろう。中心地だけあって治安もいいから、面倒ごとにも巻き込まれないはずだ」
「統合区っていうのは……」
「宿がある辺りだな。要するに、種族混合で経営している通りだ」
「なるほど。じゃあ今日は近場でちょっと見物してホテルでゆっくりしましょうか」
王城を後にするレインたちに追ってきたアミラが声をかける。
「おい、ちなみにあいつはどこに行ったんだ」
「ハンネさんですか? いつの間にかいなくなっていました」
サァーと顔が青くなる。
「何をしでかすかわかったものではないではないか……!」
「あ、そうですよね」
ドルガバ内の5種族は協力関係にあるだけで仲良しこよしなわけではない。
むしろ、お互いに牽制しあうことで均衡を保っているのだ。
「まぁ、我々は割と年が近いからお互いに仲良くしているという感じではあるが……」
「そうですね。お姫様たちが仲悪そうには見えなかったです」
互いにどの種族が強いとかいう覇権争いもあるらしいですし。
今はカイルさんが圧倒的だからいいですけど、次世代になるとどうなるんでしょうね。
「む、そうだ。それぞれの姫に聞くというのはどうだ?」
「?」
「つまりだ。それぞれの領地を案内してもらえばいい。幸い、私は顔が効くからな」
「……恐れ多すぎません?」
一個人の旅行にお姫様引っ張り出して案内してくれってことですか?
「まだ自覚がないようだから言っておくが、何もそこの虎族ののことだけで騒がれているのではないのだぞ? 以前、リブレ殿とレイン殿が大立ち回りをしただろう。その後に更に実力をあげて二つ名を得たというレイン殿も注目の的なのだ」
「要するに、国としても放ってはおけないという事ですか」
「純粋に観光に来てくれたようだから心苦しくはあるが、何かあっても困るのでな」
「大抵のことは何とかできますよ?」
「襲った側の方が可哀想になると予想している」
アミラがチラリとリブレを見やる。
腕試しでもなんでも、レインとプリンセを襲う場合、相手にされないと感じたらリブレを人質に取ろうと考える輩がいないとは思えない。
万が一そんなことをしてしまった場合、リブレの保身に対してタガが外れているレインとプリンセがどんな暴走をするかわからない。
特に、レインにとっては他国においてである。
正当防衛は成り立つだろうが、過剰になってしまうのは容易に想像がつく。
「案内してもらうといっても、プリンセちゃんはともかく私はほぼ関わりがないんですけど」
「新しい縁を結ぶ機会と考えればよいではないか」
「うーんと……。プリンセちゃんはどう思います?」
「……いいんじゃないかな。……わたしたちだけだと、虎族のところ以外じゃ目を付けられちゃうだろうし」
「プリンセちゃんが構わないならこちらからお願いしたいくらいです。アミラさん、よろしくお願いします」
「よし、では、ライオン族は明日でどうだ? 明日ならば私が案内できるんだ。その間に他の姫君たちにも声をかけるとしよう」
「あ、じゃあそれでよろしくお願いします。今日はどうすればいいでしょう」
「統合区を回って見たらどうだ? 昨日はろくに見物も出来なかっただろう。中心地だけあって治安もいいから、面倒ごとにも巻き込まれないはずだ」
「統合区っていうのは……」
「宿がある辺りだな。要するに、種族混合で経営している通りだ」
「なるほど。じゃあ今日は近場でちょっと見物してホテルでゆっくりしましょうか」
王城を後にするレインたちに追ってきたアミラが声をかける。
「おい、ちなみにあいつはどこに行ったんだ」
「ハンネさんですか? いつの間にかいなくなっていました」
サァーと顔が青くなる。
「何をしでかすかわかったものではないではないか……!」
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