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決戦
結局メンタル
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「ただ、どうしようか……」
俺はこの世界における理不尽なことはキラを除いて基本的に魔法によるものだと思っている。
その理屈から言えば、幻想級のあの靄も魔法によるものだと考えられる。
であれば、俺のこの刀で封じることが出来るのが道理だろう。
だが、相手は幻想級。
もし、あれが俺の理解の及ばない謎の能力だったとしたら、一気にもってかれてジ・エンドだ。
だけどなぁ。
事ここに至ってはそんな悠長なことは言ってられないか。
よし、度胸。
俺は思い切ってレインたちがいる層へ飛び降りる。
「リブレさん!?」
避けようと思っていた靄の前に俺が現れ、驚きの声をあげるレイン。
「はっ!」
気合いで思わず避けようとする体を押しとどめ、靄に小太刀を向ける。
緊張の一瞬。
結果。
やはり通常の魔法とは違うようだが、一応防ぐことは出来た。
どこが違うのかと言えば、通常、俺の小太刀が触れた魔法はその全てがキャンセルされる。
例えば、レインが火を放出する魔法を使っていたとする。
それは比較的長い時間放出されるのだが、俺がその一部分のどこかを斬れば、その放出はキャンセルされる。
水を操っていたとして、俺が斬ればその操作は全て無効になる。
だが、今回の靄は俺が斬った部分だけ弾けて消えた。
靄は全て繋がっているようなのだが、幻想級の近くのものはそのまま残っている。
よって、通常の魔法とは違った仕組みなのだろう。
しかし。
「そういえばリブレさん、そんなことできましたね!」
「俺も今かよとは思ってるから責めないでくれ」
「そんなこと言いませんよ! 凄いです! もう僕も疲れてきてたので」
飛び回って避けていたレインは普通に身体的に辛かっただろうからな。
俺の小太刀があれば避ける必要がないからな。
さて。
この妨害を幻想級はどう捉えるのか。
自分の攻撃を今までは避けられるだけだったが、防がれたのだ。
俺ならそいつに標的を切り替えるね。
だって腹立つし。
「きたぁー!!」
そうだよな。
俺にヘイトが向くよな。
「オーシリア」
「む」
「足場を作れ!」
「わかったのじゃ!」
急いでオーシリアを背中にのせ、その場を離れる。
靄を斬りながら。
これで俺が斬りそこなったのがあったとしても他の人に当たることはない。
更に、防げるのなら避けるたびに足場を作ったりする必要がなく、MPの節約にもなる。
「よっしゃ、こいや!」
「急に強気になったのぅ」
「対抗できるとわかれば弱気のままの方が損だろうがよ!」
要するに気合いだ。
負けそうって思いながら戦うより、ぶっ殺してやるって思いながら戦うほうが精神的に強いに決まっている。
あまりにイケイケになるのもどうかとは思うが、そこは加減の問題だからな。
「レインとケインは引き続き攻撃を! エルメは下に混ざってくれ! もし俺以外の奴にヘイトが向いたらキラがフォロー!」
矢継ぎ早に指示を出し、遂に前線に出てきた王様を見やる。
「王様! 下は任せていいよな!?」
「無論じゃ。存分に暴れてくれよう」
そう言って背中の薙刀を抜く王様。
以前俺を叩き斬ろうとした薙刀だが、味方となると頼もしい。
俺はこの世界における理不尽なことはキラを除いて基本的に魔法によるものだと思っている。
その理屈から言えば、幻想級のあの靄も魔法によるものだと考えられる。
であれば、俺のこの刀で封じることが出来るのが道理だろう。
だが、相手は幻想級。
もし、あれが俺の理解の及ばない謎の能力だったとしたら、一気にもってかれてジ・エンドだ。
だけどなぁ。
事ここに至ってはそんな悠長なことは言ってられないか。
よし、度胸。
俺は思い切ってレインたちがいる層へ飛び降りる。
「リブレさん!?」
避けようと思っていた靄の前に俺が現れ、驚きの声をあげるレイン。
「はっ!」
気合いで思わず避けようとする体を押しとどめ、靄に小太刀を向ける。
緊張の一瞬。
結果。
やはり通常の魔法とは違うようだが、一応防ぐことは出来た。
どこが違うのかと言えば、通常、俺の小太刀が触れた魔法はその全てがキャンセルされる。
例えば、レインが火を放出する魔法を使っていたとする。
それは比較的長い時間放出されるのだが、俺がその一部分のどこかを斬れば、その放出はキャンセルされる。
水を操っていたとして、俺が斬ればその操作は全て無効になる。
だが、今回の靄は俺が斬った部分だけ弾けて消えた。
靄は全て繋がっているようなのだが、幻想級の近くのものはそのまま残っている。
よって、通常の魔法とは違った仕組みなのだろう。
しかし。
「そういえばリブレさん、そんなことできましたね!」
「俺も今かよとは思ってるから責めないでくれ」
「そんなこと言いませんよ! 凄いです! もう僕も疲れてきてたので」
飛び回って避けていたレインは普通に身体的に辛かっただろうからな。
俺の小太刀があれば避ける必要がないからな。
さて。
この妨害を幻想級はどう捉えるのか。
自分の攻撃を今までは避けられるだけだったが、防がれたのだ。
俺ならそいつに標的を切り替えるね。
だって腹立つし。
「きたぁー!!」
そうだよな。
俺にヘイトが向くよな。
「オーシリア」
「む」
「足場を作れ!」
「わかったのじゃ!」
急いでオーシリアを背中にのせ、その場を離れる。
靄を斬りながら。
これで俺が斬りそこなったのがあったとしても他の人に当たることはない。
更に、防げるのなら避けるたびに足場を作ったりする必要がなく、MPの節約にもなる。
「よっしゃ、こいや!」
「急に強気になったのぅ」
「対抗できるとわかれば弱気のままの方が損だろうがよ!」
要するに気合いだ。
負けそうって思いながら戦うより、ぶっ殺してやるって思いながら戦うほうが精神的に強いに決まっている。
あまりにイケイケになるのもどうかとは思うが、そこは加減の問題だからな。
「レインとケインは引き続き攻撃を! エルメは下に混ざってくれ! もし俺以外の奴にヘイトが向いたらキラがフォロー!」
矢継ぎ早に指示を出し、遂に前線に出てきた王様を見やる。
「王様! 下は任せていいよな!?」
「無論じゃ。存分に暴れてくれよう」
そう言って背中の薙刀を抜く王様。
以前俺を叩き斬ろうとした薙刀だが、味方となると頼もしい。
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