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決戦
闇の衣攻撃通らなくなりがち
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「獣人族の皆は人間の皆とも協力して周りの掃討! さっきよりはかなり数が増えてるから囲まれないように!」
最終段階に入った模様の幻想級の目は真っ赤に光っている。
何と言えばいいだろうか。
信号機の赤を更に光らせたというか。
サイレンの赤というか。
「ケイン、エルメ! 主軸じゃなくていいからフォローに回ってくれ!」
こういう時の主力の使い方は2種類だ。
メインで戦ってもらってそのうち漏らしを周りの人がカバーする方法。
これがさっきまで行っていた方法だな。
もう1つは主力をリベロにしてヤバいところのカバーに奔走してもらう方法。
1つ目の方法は主力がほとんどうち漏らしがないのが前提になってくる。
なにしろ、弱い側の人が最後の砦になっているのだ。
多くて処理できませんでしたとかシャレにならん。
さっきまでは2人の殲滅力が上回っていたので問題なかったのだが、本気を出した模様の幻想級によりエネミーの湧く数が2倍ほどになっているように見受けられる。
流石に無理だ。
なら、弱めの人がある程度削ったところを2人が叩き潰して回るほうがよほど効率的だ。
主力が大規模でないこの世界の欠点だな。
どうしても数で押されると処理が難しくなってくる。
もちろん、マレイユさんやルーリアに任せればどうにでもなるのだが、その時はわれわれも戦没者リスト入りだ。
そのリストはどんなレシートよりも長くなるだろう。
……話が逸れた。
要するに、数に対するのが難しいのだ。
「キラは一応そっちにも気を配っておいてくれ。ただ、よっぽどでない限り動かないでいい」
最終手段としてはキラを投入できるのだが、それは出来ればしたくない。
なぜなら、打倒すべきは幻想級であり、自陣営最強のキラをこちらに使えないのは痛手にもほどがある。
仮に戦闘に参加できずとも機動力は俺とレインを担いで逃げるくらいは出来るからな。
確保しておきたい。
「ありゃなんだ」
俺の声で退いてきた族長たちも現状を認識する。
MP枯渇によりちょっとダウン気味だったが、息を整えて復活してきた。
そこらへんの管理は流石。
「どうやら、受け身でしかなかった幻想級が遂に俺たちを排除すべき敵とみなしたってところじゃないか?」
エネミーを湧かせていたのも、MPの吸収も俺の見立てでは自衛本能のようなものだった。
だが、あの黒い触手のように動くやつは敵意というか、こっちを消そうとする意志のようなものを感じる。
俺の「眼」はヒト種以外には作用しないのではっきりとはしないが。
「リブレさん、ダメです。光魔法も闇魔法も通りませんでした」
「ん、予想通りだ。当たってほしくない方だがな」
今まで散々ボコボコにされてきた対策として出してきたんだ。
なにも通さないくらいの理不尽はあるだろうさ。
救いは、別にそれを体にまとっているわけではないからレインなら攻撃が通るってとこか。
「レイン、こっからは頼りっきりになるがいけるか?」
「任せてください。その代わり、ちゃんとずっと隣にいてくださいよ?」
「それこそ任せろ」
俺にはそれくらいしか出来ることがないからな。
最終段階に入った模様の幻想級の目は真っ赤に光っている。
何と言えばいいだろうか。
信号機の赤を更に光らせたというか。
サイレンの赤というか。
「ケイン、エルメ! 主軸じゃなくていいからフォローに回ってくれ!」
こういう時の主力の使い方は2種類だ。
メインで戦ってもらってそのうち漏らしを周りの人がカバーする方法。
これがさっきまで行っていた方法だな。
もう1つは主力をリベロにしてヤバいところのカバーに奔走してもらう方法。
1つ目の方法は主力がほとんどうち漏らしがないのが前提になってくる。
なにしろ、弱い側の人が最後の砦になっているのだ。
多くて処理できませんでしたとかシャレにならん。
さっきまでは2人の殲滅力が上回っていたので問題なかったのだが、本気を出した模様の幻想級によりエネミーの湧く数が2倍ほどになっているように見受けられる。
流石に無理だ。
なら、弱めの人がある程度削ったところを2人が叩き潰して回るほうがよほど効率的だ。
主力が大規模でないこの世界の欠点だな。
どうしても数で押されると処理が難しくなってくる。
もちろん、マレイユさんやルーリアに任せればどうにでもなるのだが、その時はわれわれも戦没者リスト入りだ。
そのリストはどんなレシートよりも長くなるだろう。
……話が逸れた。
要するに、数に対するのが難しいのだ。
「キラは一応そっちにも気を配っておいてくれ。ただ、よっぽどでない限り動かないでいい」
最終手段としてはキラを投入できるのだが、それは出来ればしたくない。
なぜなら、打倒すべきは幻想級であり、自陣営最強のキラをこちらに使えないのは痛手にもほどがある。
仮に戦闘に参加できずとも機動力は俺とレインを担いで逃げるくらいは出来るからな。
確保しておきたい。
「ありゃなんだ」
俺の声で退いてきた族長たちも現状を認識する。
MP枯渇によりちょっとダウン気味だったが、息を整えて復活してきた。
そこらへんの管理は流石。
「どうやら、受け身でしかなかった幻想級が遂に俺たちを排除すべき敵とみなしたってところじゃないか?」
エネミーを湧かせていたのも、MPの吸収も俺の見立てでは自衛本能のようなものだった。
だが、あの黒い触手のように動くやつは敵意というか、こっちを消そうとする意志のようなものを感じる。
俺の「眼」はヒト種以外には作用しないのではっきりとはしないが。
「リブレさん、ダメです。光魔法も闇魔法も通りませんでした」
「ん、予想通りだ。当たってほしくない方だがな」
今まで散々ボコボコにされてきた対策として出してきたんだ。
なにも通さないくらいの理不尽はあるだろうさ。
救いは、別にそれを体にまとっているわけではないからレインなら攻撃が通るってとこか。
「レイン、こっからは頼りっきりになるがいけるか?」
「任せてください。その代わり、ちゃんとずっと隣にいてくださいよ?」
「それこそ任せろ」
俺にはそれくらいしか出来ることがないからな。
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