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幻想級迎撃
特訓の成果
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俺は二つ名持ちの中でも戦闘能力が高い方ではない。
……見栄を張りましたすみません。
戦闘能力は皆無に等しい。
もちろん、家でやらされた謎の護身術と、防御に特化した魔法のおかげで「負けない」動きはそれなりに出来る。
だからといって「勝てる」わけではない。
試合みたいに判定勝ちがあるわけでもないし。
敢えて言えば、「逃げるが勝ち」は通用するだろうか。
それはともかく。
小太刀も持っているのに扱いに慣れてなさすぎるのだ。
そこで俺は他の人の訓練中、俺とキラが暇なタイミングに教えてもらっていたのだ。
どんな武器でもなんでもござれのキラは確かに先生としてはいいのかもしれないが、なにせ感覚的でいまいち話が分からなかった。
天才って教えるの下手なんだな。
そこで、同じような形態の短剣を使うレインにキラの指導をかみ砕いて伝えてもらっていた。
それでも理解に時間がかかったが。
そもそも、俺が習っていたのは護身術で、武器を使うたぐいのものではないのだ。
適当に持っていた持ち手から改善するには中々に苦労した。
まぁ、使い始めてからそう日も経ってないし、矯正は楽な方だったけど。
一度ついた癖はそう簡単には消えないからな。
しかし、今の俺は違う!
指導者2人の厳しすぎる指導により!
それなりに「戦う」技術を仕入れたのだ!
実戦に勝る練習はない、と思う。
「じゃ、あっちから行くか」
「了解じゃ」
4,5人の組から遠い2人組から狙っていく。
もちろん、周りから魔法を撃ってくる人達のケアも忘れずに。
トンネルの中を進むイメージだな。
「来るぞ!」
「えぇ!」
そこ!
戦闘中にイチャイチャするな!
いや、してないんだろうけど!
ステッド・ファストで分断されないようにくっついてるのが気に食わん!
「よし」
2人がいたのは小さな路地裏。
俺が十字路の真ん中にいたので、人は四方に別れており、さらにそこから路地裏へと道は伸びている。
人も多かったので合流するのは必然的にあまり人がいない場所になってしまうからな。
そして、路地裏は得てして太陽光が届かないことが多い。
シェイド・ハイドで姿を消し、強引に二人の間に割り込むと、背中合わせの2人の脇にそれぞれ手をひっかけて引き離す。
一度、俺が背中を押して前方向に踏ん張るように誘導したからな。
横方向に押すとよろけてくれる。
「ふっ!」
よろけて踏ん張りながらこちらを向いた女性冒険者のみぞおちを小太刀の柄で打つ。
みぞおちには多くの交感神経が通っており、痛覚が非常に敏感な部位だ。
また、衝撃によって横隔膜の動きが一瞬止まり、呼吸困難に陥る。
人体の急所として名高いみぞおちだが、絡繰りはそんなところだ。
小太刀の扱いについては一通りどころか柄の使い方まで習ったので峰打ちも出来る。
そうして女性をダウンさせた後、後ろから斬りかかってくる男性冒険者をオーシリアが足元にステッド・ファストを作り、転ばせる。
その倒れてくるところのあごに掌底を合わせ、脳震盪を起こさせる。
頭は揺らされると非常に弱いから、それだけでかなり勝率が高い。
そんな感じで2人組をとりあえず1組倒す。
「プリンセ」
「……ん」
見ていたプリンセがトコトコ出てきて両肩に2人を担いで去っていく。
背が足りないので足を引きずっているが。
その膂力はどこから来るんだ。
……見栄を張りましたすみません。
戦闘能力は皆無に等しい。
もちろん、家でやらされた謎の護身術と、防御に特化した魔法のおかげで「負けない」動きはそれなりに出来る。
だからといって「勝てる」わけではない。
試合みたいに判定勝ちがあるわけでもないし。
敢えて言えば、「逃げるが勝ち」は通用するだろうか。
それはともかく。
小太刀も持っているのに扱いに慣れてなさすぎるのだ。
そこで俺は他の人の訓練中、俺とキラが暇なタイミングに教えてもらっていたのだ。
どんな武器でもなんでもござれのキラは確かに先生としてはいいのかもしれないが、なにせ感覚的でいまいち話が分からなかった。
天才って教えるの下手なんだな。
そこで、同じような形態の短剣を使うレインにキラの指導をかみ砕いて伝えてもらっていた。
それでも理解に時間がかかったが。
そもそも、俺が習っていたのは護身術で、武器を使うたぐいのものではないのだ。
適当に持っていた持ち手から改善するには中々に苦労した。
まぁ、使い始めてからそう日も経ってないし、矯正は楽な方だったけど。
一度ついた癖はそう簡単には消えないからな。
しかし、今の俺は違う!
指導者2人の厳しすぎる指導により!
それなりに「戦う」技術を仕入れたのだ!
実戦に勝る練習はない、と思う。
「じゃ、あっちから行くか」
「了解じゃ」
4,5人の組から遠い2人組から狙っていく。
もちろん、周りから魔法を撃ってくる人達のケアも忘れずに。
トンネルの中を進むイメージだな。
「来るぞ!」
「えぇ!」
そこ!
戦闘中にイチャイチャするな!
いや、してないんだろうけど!
ステッド・ファストで分断されないようにくっついてるのが気に食わん!
「よし」
2人がいたのは小さな路地裏。
俺が十字路の真ん中にいたので、人は四方に別れており、さらにそこから路地裏へと道は伸びている。
人も多かったので合流するのは必然的にあまり人がいない場所になってしまうからな。
そして、路地裏は得てして太陽光が届かないことが多い。
シェイド・ハイドで姿を消し、強引に二人の間に割り込むと、背中合わせの2人の脇にそれぞれ手をひっかけて引き離す。
一度、俺が背中を押して前方向に踏ん張るように誘導したからな。
横方向に押すとよろけてくれる。
「ふっ!」
よろけて踏ん張りながらこちらを向いた女性冒険者のみぞおちを小太刀の柄で打つ。
みぞおちには多くの交感神経が通っており、痛覚が非常に敏感な部位だ。
また、衝撃によって横隔膜の動きが一瞬止まり、呼吸困難に陥る。
人体の急所として名高いみぞおちだが、絡繰りはそんなところだ。
小太刀の扱いについては一通りどころか柄の使い方まで習ったので峰打ちも出来る。
そうして女性をダウンさせた後、後ろから斬りかかってくる男性冒険者をオーシリアが足元にステッド・ファストを作り、転ばせる。
その倒れてくるところのあごに掌底を合わせ、脳震盪を起こさせる。
頭は揺らされると非常に弱いから、それだけでかなり勝率が高い。
そんな感じで2人組をとりあえず1組倒す。
「プリンセ」
「……ん」
見ていたプリンセがトコトコ出てきて両肩に2人を担いで去っていく。
背が足りないので足を引きずっているが。
その膂力はどこから来るんだ。
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