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レイン捜索作戦
解析結果報告
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5日後、俺はキラからハンネの解析が終了したという報告を聞き、王城へと向かう。
ちなみにあれからプリンセと気まずくなるようなことはなく、つつがなく毎日を過ごした。
ま、そんなもんだ。
さて、俺たちが撮ってきた資料はどんなのだったんだろうな。
「結論から言えば、エルフが幻想級を退けたという事実はないようだよ」
「そうか……」
ここで前例があったならエルフの態度も合点がいくし、俺たちが打倒しようとしているのにも勝算が出てくる。
しかし、そうなるとエルフがあんな感じなのが本当に謎だな。
「ただ、1つだけ気になることがあってね」
ハンネは言葉を続ける。
「幻想級を退けたことはなくても、その脅威から逃れたことはあるみたいなんだよね」
お?
「リブレ君の読み通り、あの3枚の壁画はエルフが体験している幻想級の事例を残したものだね。直接見てはないから確定ではないんだけど、どうも入って左側から時系列順に並んでいるようだよ」
「ということはドラゴン、蜘蛛、鬼みたいなやつの順か」
「特に最後のやつは新しいね。そしてこれが逃れた時でもある。なぜなら、これはやられるエルフの姿が描かれていない。襲われることがなかったためだろうね」
「……新しいっていうのは具体的にはどのくらいになるんだ?」
「そうさね……。10年かそこらの可能性もあると思うよ」
10年か……。
あり得るな……。
「で、わかったのはそのくらいか?」
「いや、その方法までわかってるわけなんだけどさ。ちょっと言い辛くてね」
「ハンネが言いよどむなんてどうした? なんか悪い物でも食べた?」
「君はあたしをなんだと思ってるんだい?」
「人の心を心とも思わない変態科学者」
「酷い言われようだね…」
いや、人に勝手に薬物ぶっさしといてなに言ってやがる。
「あぁ、もう、わかったよ! 言うよ! 最後のやつの被害がなかったのはそれが未然に防がれたため! そしてそれは恐らくレインちゃんの親によって為されている!」
「あー、やっぱり?」
薄々思ってはいたんだけどな。
まさか本当にそんなことになっているとは。
しかし、レインの親は幻想級に敗れて亡くなったはずだ。
ご両親が傷を負わせてエネミーが逃げたとかいうならまだ納得がいくが、幻想級はそんな次元ではないはずだ。
となると他の要因があるはずなんだが……。
「心当たりない?」
「ないねぇ」
ハンネもそこまでは考えたがそれ以上はどうにもならなかったらしい。
そこは情報がないから難しいな。
5日ぶりに外に出たし、一応王様たちに会っておくか。
面倒ではあるが、必要だと思うので渋々向かう。
「こんちわー」
普通に謁見の間の扉を開けて入っていくと、奥で誰かに会っていた王様が渋い顔をする。
「また間の悪い……」
ちなみにあれからプリンセと気まずくなるようなことはなく、つつがなく毎日を過ごした。
ま、そんなもんだ。
さて、俺たちが撮ってきた資料はどんなのだったんだろうな。
「結論から言えば、エルフが幻想級を退けたという事実はないようだよ」
「そうか……」
ここで前例があったならエルフの態度も合点がいくし、俺たちが打倒しようとしているのにも勝算が出てくる。
しかし、そうなるとエルフがあんな感じなのが本当に謎だな。
「ただ、1つだけ気になることがあってね」
ハンネは言葉を続ける。
「幻想級を退けたことはなくても、その脅威から逃れたことはあるみたいなんだよね」
お?
「リブレ君の読み通り、あの3枚の壁画はエルフが体験している幻想級の事例を残したものだね。直接見てはないから確定ではないんだけど、どうも入って左側から時系列順に並んでいるようだよ」
「ということはドラゴン、蜘蛛、鬼みたいなやつの順か」
「特に最後のやつは新しいね。そしてこれが逃れた時でもある。なぜなら、これはやられるエルフの姿が描かれていない。襲われることがなかったためだろうね」
「……新しいっていうのは具体的にはどのくらいになるんだ?」
「そうさね……。10年かそこらの可能性もあると思うよ」
10年か……。
あり得るな……。
「で、わかったのはそのくらいか?」
「いや、その方法までわかってるわけなんだけどさ。ちょっと言い辛くてね」
「ハンネが言いよどむなんてどうした? なんか悪い物でも食べた?」
「君はあたしをなんだと思ってるんだい?」
「人の心を心とも思わない変態科学者」
「酷い言われようだね…」
いや、人に勝手に薬物ぶっさしといてなに言ってやがる。
「あぁ、もう、わかったよ! 言うよ! 最後のやつの被害がなかったのはそれが未然に防がれたため! そしてそれは恐らくレインちゃんの親によって為されている!」
「あー、やっぱり?」
薄々思ってはいたんだけどな。
まさか本当にそんなことになっているとは。
しかし、レインの親は幻想級に敗れて亡くなったはずだ。
ご両親が傷を負わせてエネミーが逃げたとかいうならまだ納得がいくが、幻想級はそんな次元ではないはずだ。
となると他の要因があるはずなんだが……。
「心当たりない?」
「ないねぇ」
ハンネもそこまでは考えたがそれ以上はどうにもならなかったらしい。
そこは情報がないから難しいな。
5日ぶりに外に出たし、一応王様たちに会っておくか。
面倒ではあるが、必要だと思うので渋々向かう。
「こんちわー」
普通に謁見の間の扉を開けて入っていくと、奥で誰かに会っていた王様が渋い顔をする。
「また間の悪い……」
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