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レイン捜索作戦
俺的ニート論
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結局鎧の上からローブ? マント? みたいなのを羽織ることになった。
金属の艶消しはどうかと考えたのだが、さすがに成分なんて知らないし、効果もよくわからないので却下。
プラモデルなんかでやる、いわゆる「汚し」も考えたが、プラモデルはそもそもプラスチックなのであり、金属でやるとか少なくとも俺にはできないので却下。
「まぁ、要するに目立たなけりゃいいんだからな。これでいいってことにしよう」
というかこれ以上どうしようもない。
誰なんだよこの西洋感あふれる世界でこんな某赤と黄色が大好きな国の衣装みたいなのを作ったやつは。
ここで埃被っていたところから察するに誰にもウケなかったんだろうな。
「リブレさん、隠しちゃうの? 折角かっこよかったのに……」
「そうじゃぞ、主。なんというか、こう……、今にも『俺は〇〇の化身!』とか言い出しそうじゃったぞ」
「だいぶこじらせてる中二病じゃねーか! ってか化身はお前だろうが!」
杖の化身がなに言ってやがる。
このローブが邪魔にならないかと言えば邪魔にはなるのだが、中二病な姿を見られるよりは幾分かましだろう。
「まぁ、オーシリアはそのままでいいから装備はこれでいいとしてもだ。問題は決行をいつにするかだな」
「そうだね。ハンネ君に調べてもらうことも考えるとあまり遅くなってもいけないとは思うけど」
「確かにな。そういえば、潜入は夜でいいよな?」
「そうなるだろうね。どこから行くにしてもわざわざ姿が見えやすい日中に行くのはおかしいからね」
となると明かりも必要か……。
「よし、じゃあ明日の夜でどうだ? それまでに明かりも確保しておこう」
「了解したよ。明かりはエルメさんに頼めばどうにかなるんじゃないかな?」
「? ハンネではないのか?」
「まぁ、見ればわかると思うよ」
鎧をもって歩くのも面倒なので着たまま謁見の間に戻るが、軽鎧と言っても10キロ程度はあるので、自分の歩みが遅くなっているのがわかる。
というか俺の体重が確か60キロくらいだったから自分の6分の1の重りを持ってるんだ。
普通通りに動けるわけがないか。
「もし太ったらこんな重りをつけて毎日を過ごすわけか……。俺には無理だな……」
俺は自分で言うのもなんだが、健康的な自宅警備員だった。
まぁ、食生活などがどうだったかと言われれば不健康だったのだが、運動はしっかりとしていたのだ。
俺の中で、ニートとは自分が快適に生きるために全力を尽くすものだと思っている。
例えば、ゲームをするのはそれをしている時間が何よりも楽しいからである。
そのためにはどんな労力もいとわない。
その結果俺はあの生活を続けるためには健康であることが大前提であるという結論に達し、体も太らない程度には鍛えていたのである。
その甲斐あって太らず、もやしにならずな体になっている。
「はぁ、ふぅ……」
しかし別に自分が最低限必要な筋肉しか付けていなかったため、こっちに来てからというもの苦労しかなく、今も階段に疲弊しているわけである。
「決めた……。俺絶対もっと体鍛える……」
今言ってても2日後くらいには「やっぱいいや」ってなるんだけどな!
金属の艶消しはどうかと考えたのだが、さすがに成分なんて知らないし、効果もよくわからないので却下。
プラモデルなんかでやる、いわゆる「汚し」も考えたが、プラモデルはそもそもプラスチックなのであり、金属でやるとか少なくとも俺にはできないので却下。
「まぁ、要するに目立たなけりゃいいんだからな。これでいいってことにしよう」
というかこれ以上どうしようもない。
誰なんだよこの西洋感あふれる世界でこんな某赤と黄色が大好きな国の衣装みたいなのを作ったやつは。
ここで埃被っていたところから察するに誰にもウケなかったんだろうな。
「リブレさん、隠しちゃうの? 折角かっこよかったのに……」
「そうじゃぞ、主。なんというか、こう……、今にも『俺は〇〇の化身!』とか言い出しそうじゃったぞ」
「だいぶこじらせてる中二病じゃねーか! ってか化身はお前だろうが!」
杖の化身がなに言ってやがる。
このローブが邪魔にならないかと言えば邪魔にはなるのだが、中二病な姿を見られるよりは幾分かましだろう。
「まぁ、オーシリアはそのままでいいから装備はこれでいいとしてもだ。問題は決行をいつにするかだな」
「そうだね。ハンネ君に調べてもらうことも考えるとあまり遅くなってもいけないとは思うけど」
「確かにな。そういえば、潜入は夜でいいよな?」
「そうなるだろうね。どこから行くにしてもわざわざ姿が見えやすい日中に行くのはおかしいからね」
となると明かりも必要か……。
「よし、じゃあ明日の夜でどうだ? それまでに明かりも確保しておこう」
「了解したよ。明かりはエルメさんに頼めばどうにかなるんじゃないかな?」
「? ハンネではないのか?」
「まぁ、見ればわかると思うよ」
鎧をもって歩くのも面倒なので着たまま謁見の間に戻るが、軽鎧と言っても10キロ程度はあるので、自分の歩みが遅くなっているのがわかる。
というか俺の体重が確か60キロくらいだったから自分の6分の1の重りを持ってるんだ。
普通通りに動けるわけがないか。
「もし太ったらこんな重りをつけて毎日を過ごすわけか……。俺には無理だな……」
俺は自分で言うのもなんだが、健康的な自宅警備員だった。
まぁ、食生活などがどうだったかと言われれば不健康だったのだが、運動はしっかりとしていたのだ。
俺の中で、ニートとは自分が快適に生きるために全力を尽くすものだと思っている。
例えば、ゲームをするのはそれをしている時間が何よりも楽しいからである。
そのためにはどんな労力もいとわない。
その結果俺はあの生活を続けるためには健康であることが大前提であるという結論に達し、体も太らない程度には鍛えていたのである。
その甲斐あって太らず、もやしにならずな体になっている。
「はぁ、ふぅ……」
しかし別に自分が最低限必要な筋肉しか付けていなかったため、こっちに来てからというもの苦労しかなく、今も階段に疲弊しているわけである。
「決めた……。俺絶対もっと体鍛える……」
今言ってても2日後くらいには「やっぱいいや」ってなるんだけどな!
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