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杖の真価
自分の名前が地名になるの恥ずかしくないのかな
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生前に自分の名前がなんかの名前になることってある?会社とかならな?創業者の名前が付いたりすることもあると思うよ?某自動車会社とか。でもまぁ道の名前になるってのは聞いたことがないなぁ。
「なんで俺の名前になってるんだよ!?」
普通仕事を放っていなくなったやつなんか恨まれるまであるだろ!?
「僕もそういう面はあるとは思うよ?でもそれまでの手腕が評価されてたみたいだね。無駄のない進行とその待遇の良さに称賛の声があがっていたよ」
やめとけよ…。自分が面倒だったから無駄を省いてただけだし、待遇はブラックはダメという一心でやっただけなのに。
「ということは作ってた人たちからアンケートでも取って名前を決めたのか?」
「ううん。責任者たちで決めたものをどうかと知らせた際に肯定意見が大多数だったというだけだよ」
なるほど。
「じゃあ原因お前らかよ!?俺が目立つの嫌いなの知ってるだろ!?今更感あるけど自分の名前が地名として残るとか最悪だよな!」
「うん、僕もそう思ったんだけどね。レイン君がね、『仕事を放棄してどこかに行っちゃうような人にはこれぐらいの罰があった方がいいんですよ!ほんとにもうリブレさんは僕に何も言わないで…』とか言うもんでね?僕も含めて王とかハンネさんも面白いと思っちゃったわけだよ。お后様は賛成はしてなかったけどね?」
あいつ…!俺が嫌なことを的確にわかってやがる…!ただ一つだけ言わせてもらおう。決して自ら逃げたわけではない!勝手にいなくなっちゃったのは申し訳ないとは思うけども。
「ってかお前も共犯じゃん」
「そうなるかもね」
いや、かもじゃないから。完全なる共犯だから。
「俺も反対はしなかったが、俺も共犯か?」
そうだね!
「むぅ。まぁいい。話を戻そう。あれはこちらを獲物としてしか認識していない。更に言えば、そのなかでもより高位の存在を好む傾向にあるようだ」
「高位の存在?」
「つまり、そこらのエネミーには見向きもしないってわけだな。もちろん人間、さらに言えば獣人種やエルフの方が標的となりやすい」
なるほどな。
「それなら避難とかは無駄なんじゃないのか?結局追ってくることになるだろ」
「ところがだ。奴らは基本的に獲物を欲してはいない。たまたまいたら養分にしてやろうってくらいだ。だから移動ルートを変えることはない。もし追ってくるんだったら俺が自国に逃げて来いなんて言うわけないだろ」
そうだな。助けてやって巻き込まれるとか最悪だしな。
「だから、俺は逃げることを勧める。あぁ、エルランドにも伝えておいてくれ。あれが来るのは今からちょうど3か月後。新月の夜だ」
「承りました。ご助言感謝いたします」
「なぁに、まだまだ借りは返せちゃいないが役に立てて幸いだ」
執務室を出て、城の廊下を歩く。
「そんなことになってたんだな…」
「この世界に幻想級とか神皇級とかが存在してる時点で仕方のないことではあるんだけどね。この国が直面するのは初めてだからてんやわんやってわけだよ。あ、このことはまだ皆には言わないでね?混乱しちゃうと思うから」
「だな」
そんなことを話しながら歩いてると、ふいに階段の上から何かが落ちてきて背中に落ちた。
「うげっ!」
手すりに捕まり、どうにか転げ落ちるのを回避する。
このモフモフ感は…?
「プリンセ?」
「なんで俺の名前になってるんだよ!?」
普通仕事を放っていなくなったやつなんか恨まれるまであるだろ!?
「僕もそういう面はあるとは思うよ?でもそれまでの手腕が評価されてたみたいだね。無駄のない進行とその待遇の良さに称賛の声があがっていたよ」
やめとけよ…。自分が面倒だったから無駄を省いてただけだし、待遇はブラックはダメという一心でやっただけなのに。
「ということは作ってた人たちからアンケートでも取って名前を決めたのか?」
「ううん。責任者たちで決めたものをどうかと知らせた際に肯定意見が大多数だったというだけだよ」
なるほど。
「じゃあ原因お前らかよ!?俺が目立つの嫌いなの知ってるだろ!?今更感あるけど自分の名前が地名として残るとか最悪だよな!」
「うん、僕もそう思ったんだけどね。レイン君がね、『仕事を放棄してどこかに行っちゃうような人にはこれぐらいの罰があった方がいいんですよ!ほんとにもうリブレさんは僕に何も言わないで…』とか言うもんでね?僕も含めて王とかハンネさんも面白いと思っちゃったわけだよ。お后様は賛成はしてなかったけどね?」
あいつ…!俺が嫌なことを的確にわかってやがる…!ただ一つだけ言わせてもらおう。決して自ら逃げたわけではない!勝手にいなくなっちゃったのは申し訳ないとは思うけども。
「ってかお前も共犯じゃん」
「そうなるかもね」
いや、かもじゃないから。完全なる共犯だから。
「俺も反対はしなかったが、俺も共犯か?」
そうだね!
「むぅ。まぁいい。話を戻そう。あれはこちらを獲物としてしか認識していない。更に言えば、そのなかでもより高位の存在を好む傾向にあるようだ」
「高位の存在?」
「つまり、そこらのエネミーには見向きもしないってわけだな。もちろん人間、さらに言えば獣人種やエルフの方が標的となりやすい」
なるほどな。
「それなら避難とかは無駄なんじゃないのか?結局追ってくることになるだろ」
「ところがだ。奴らは基本的に獲物を欲してはいない。たまたまいたら養分にしてやろうってくらいだ。だから移動ルートを変えることはない。もし追ってくるんだったら俺が自国に逃げて来いなんて言うわけないだろ」
そうだな。助けてやって巻き込まれるとか最悪だしな。
「だから、俺は逃げることを勧める。あぁ、エルランドにも伝えておいてくれ。あれが来るのは今からちょうど3か月後。新月の夜だ」
「承りました。ご助言感謝いたします」
「なぁに、まだまだ借りは返せちゃいないが役に立てて幸いだ」
執務室を出て、城の廊下を歩く。
「そんなことになってたんだな…」
「この世界に幻想級とか神皇級とかが存在してる時点で仕方のないことではあるんだけどね。この国が直面するのは初めてだからてんやわんやってわけだよ。あ、このことはまだ皆には言わないでね?混乱しちゃうと思うから」
「だな」
そんなことを話しながら歩いてると、ふいに階段の上から何かが落ちてきて背中に落ちた。
「うげっ!」
手すりに捕まり、どうにか転げ落ちるのを回避する。
このモフモフ感は…?
「プリンセ?」
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