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王の試練
人は見かけによらないけど見かけは人の印象に関わるよね
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え?
「おい? 王様? 二つ名ってのは……」
「そうじゃ。あの時はわしは二つ名をつけることができるようなことを言ったが、実際わしにはそんな力はない」
いや、ようなっていうかまんま言ってたけどな。
「で? なんの権利もないのに俺への褒章になるって言ったのか?」
「いや、そこが肝なんじゃ。二つ名を授けるためには各王国の王の謁見の間で王がいなければいけない。つまりわしがここにいなければお前は二つ名を得られないのだ」
いや頼んでないぞ?
「普通欲しいじゃろ。なぜそこでとびつかん?」
「こちとら名を売りたくないんだよ! キラとかハンネ見てたらわかるぞ! 勝手に情報が出回るんだろ!? 俺は目立たず、ひっそりと生きてたいんだよ!」
-しかし、私はここに来た。それはあなたに二つ名を授けるためだ。ここであなたが拒もうとも授けるのは変わらない。説明を聞いておくことを推奨するー
融通きかないなぁ。
「わかった。わかった。とりあえず話は聞こう。で? 二つ名はこの世界で多くに影響を与えうると判断されたものに授けられると思っていいのか?」
「どうしてそれを……?」
ルーリアが驚いたように呟く。
「この推測自体は簡単だぞ。お前やキラは単純に強い。それだけで二つ名を貰う理由になり得るほどに。だが、俺やハンネは話が違う。俺が単純に戦ったら弱いのは自明だし、ハンネに関しては俺以下だ」
獲物を捕えようとする時以外だはな。
「すると、強さだけでは判断されるものではない。とすると俺がやったことで何が起こったかを考える。俺のしたこと自体は単に陰謀を暴いたことだ」
「いやあれは単にってだけで済ませられることじゃないと思いますけど……?」
レインが口を挟むが無視だ。
「つまり自分の能力、文字通りではなく他に何を与えられるかということで決められるのかと考えただけだ。それならハンネがあの危険性を持っていても授けられることは頷ける」
-おおまかに言ってその通りであると言える。ただあなたの説明には《能力》の説明が抜けているー
「そりゃそうだ。知らないんだから」
-では説明しよう。私は人に二つ名を授ける際、一つ能力を授けることができる。それはその二つ名に見合う本人が望む能力だー
「ということはキラの【雷剣】は……」
「うん。僕は雷を身にまとって文字通り光速に近いスピードで動けるようにしてもらったんだよ」
「ハンネの【灰色の科学者】では模倣になるってことか」
ってことは俺に授けられることを把握しなければどうにもならないってことか。
「で、その二つ名を貰うのは確定になってるのか」
-その通りです。あなたが聞かないというならこちらで適当な能力を用意することもできるー
それは怖い。どんなのを持たされるかわかったもんじゃない。
「それはやめてくれ。わかったから。俺が決める。で? 俺はどんな二つ名を貰えるのかな?」
レインやキラ、他のみんなも興味を持ったようにヘスティアの声に耳を傾ける。
ーあなたに授けるのは【探求スル者】。上位二つ名ですー
「おい? 王様? 二つ名ってのは……」
「そうじゃ。あの時はわしは二つ名をつけることができるようなことを言ったが、実際わしにはそんな力はない」
いや、ようなっていうかまんま言ってたけどな。
「で? なんの権利もないのに俺への褒章になるって言ったのか?」
「いや、そこが肝なんじゃ。二つ名を授けるためには各王国の王の謁見の間で王がいなければいけない。つまりわしがここにいなければお前は二つ名を得られないのだ」
いや頼んでないぞ?
「普通欲しいじゃろ。なぜそこでとびつかん?」
「こちとら名を売りたくないんだよ! キラとかハンネ見てたらわかるぞ! 勝手に情報が出回るんだろ!? 俺は目立たず、ひっそりと生きてたいんだよ!」
-しかし、私はここに来た。それはあなたに二つ名を授けるためだ。ここであなたが拒もうとも授けるのは変わらない。説明を聞いておくことを推奨するー
融通きかないなぁ。
「わかった。わかった。とりあえず話は聞こう。で? 二つ名はこの世界で多くに影響を与えうると判断されたものに授けられると思っていいのか?」
「どうしてそれを……?」
ルーリアが驚いたように呟く。
「この推測自体は簡単だぞ。お前やキラは単純に強い。それだけで二つ名を貰う理由になり得るほどに。だが、俺やハンネは話が違う。俺が単純に戦ったら弱いのは自明だし、ハンネに関しては俺以下だ」
獲物を捕えようとする時以外だはな。
「すると、強さだけでは判断されるものではない。とすると俺がやったことで何が起こったかを考える。俺のしたこと自体は単に陰謀を暴いたことだ」
「いやあれは単にってだけで済ませられることじゃないと思いますけど……?」
レインが口を挟むが無視だ。
「つまり自分の能力、文字通りではなく他に何を与えられるかということで決められるのかと考えただけだ。それならハンネがあの危険性を持っていても授けられることは頷ける」
-おおまかに言ってその通りであると言える。ただあなたの説明には《能力》の説明が抜けているー
「そりゃそうだ。知らないんだから」
-では説明しよう。私は人に二つ名を授ける際、一つ能力を授けることができる。それはその二つ名に見合う本人が望む能力だー
「ということはキラの【雷剣】は……」
「うん。僕は雷を身にまとって文字通り光速に近いスピードで動けるようにしてもらったんだよ」
「ハンネの【灰色の科学者】では模倣になるってことか」
ってことは俺に授けられることを把握しなければどうにもならないってことか。
「で、その二つ名を貰うのは確定になってるのか」
-その通りです。あなたが聞かないというならこちらで適当な能力を用意することもできるー
それは怖い。どんなのを持たされるかわかったもんじゃない。
「それはやめてくれ。わかったから。俺が決める。で? 俺はどんな二つ名を貰えるのかな?」
レインやキラ、他のみんなも興味を持ったようにヘスティアの声に耳を傾ける。
ーあなたに授けるのは【探求スル者】。上位二つ名ですー
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