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王の試練
大広間にて
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「なんのために集められたんだ?」
「さぁ?キラがなんかいっておったようじゃけど…」
偉そうな服を着たお歴々が勢ぞろいだ。
いやだぁーー。まず言っておこう。
人前に出られないから自宅警備員やってたんだけど!?
「なに今さら後悔してるんですか」
隣からレインが声をかけてくる。
「僕は行きませんけどまぁそこそこに頑張ってください」
「薄情だな!」
ついてきてくれないの?
「あの変態がいるところに行けと?」
確かに。
「まぁまぁ僕らも行くんだし」
「しっかりやってもらわねば困るぞ」
キラとルーリアも励ましてくる。
正直やる気はないけど…。やるしかないか。
「よし、いこう」
「今回は招集に応じていただきありがとうございます。今回はキラが騒いでいた件についてお集まりいただきました」
まずはルーリアから状況の説明。特に説明はしていなかったがみんなだろうなという顔をしている。
「僕が言っていたのは世間に出回っている硝石が実際には違う物質ではないかということです」
キラによる概要の説明。
「それで、あたしが調べた結果、まぁ無視できないような成分がでた」
ハンネによるその裏付け。
「それで僕の友人に調査を依頼したんだ」
「あ、はい。依頼されました」
怯えながら姿を表す。数人は俺の噂を聞いていたのか興味をもったような顔つきになるが、ほとんどは平民とみて侮ったようだ。
「そのような平民風情にどうにかできるとは思わんがね」
「そうだな。どうせなにもできまい」
あー、はいはい。お決まりの台詞ありがとうございます。
逆に冷静になったわ。
「さて、ここに集められたのは疑いがかかっている人達ですけど…」
「なにを無礼な!」
「敬意というものはないのか!」
ないね。
「まぁ皆さんにも見ていただきたいと思い、これから犯人捜しやっていきたいと思いまーす」
「まずはここに2枚の証明書がありまーす。片方は問題の石の採掘権利者のもの。もう片方はそれを売ってた人のものでーす」
既にしゃべるのがだるくなってきたので語尾が間延びするがまぁいいだろ。
「その売ってた者が犯人ではないのか!」
「そうだったら話は早いんですけど…」
そう言ってテンドを見る。
「そんな紙は知らんぞ!他のやつが書いたのではないかな!はっはっは!」
相変わらずうるさい。
「そう言われたら終わりなんでー。一個証明を行いたいと思いまーす」
用意してもらったものを手に取る。
「まずー、これはルーリア姫のファンデーションでーす」
「その情報いりますの!?」
いやいらないけど。なんとなく。
「これを筆に着けて証明書にポンポンやります。そして少々はたくとところどころに痕が残るんですよね」
そう言いながらその痕をテープにとっていく。そしてそれを黒い紙に貼る。
「あとはハンネ頼んだわー」
「はいはい、あとはハンネさんにおまかせよー」
「さぁ?キラがなんかいっておったようじゃけど…」
偉そうな服を着たお歴々が勢ぞろいだ。
いやだぁーー。まず言っておこう。
人前に出られないから自宅警備員やってたんだけど!?
「なに今さら後悔してるんですか」
隣からレインが声をかけてくる。
「僕は行きませんけどまぁそこそこに頑張ってください」
「薄情だな!」
ついてきてくれないの?
「あの変態がいるところに行けと?」
確かに。
「まぁまぁ僕らも行くんだし」
「しっかりやってもらわねば困るぞ」
キラとルーリアも励ましてくる。
正直やる気はないけど…。やるしかないか。
「よし、いこう」
「今回は招集に応じていただきありがとうございます。今回はキラが騒いでいた件についてお集まりいただきました」
まずはルーリアから状況の説明。特に説明はしていなかったがみんなだろうなという顔をしている。
「僕が言っていたのは世間に出回っている硝石が実際には違う物質ではないかということです」
キラによる概要の説明。
「それで、あたしが調べた結果、まぁ無視できないような成分がでた」
ハンネによるその裏付け。
「それで僕の友人に調査を依頼したんだ」
「あ、はい。依頼されました」
怯えながら姿を表す。数人は俺の噂を聞いていたのか興味をもったような顔つきになるが、ほとんどは平民とみて侮ったようだ。
「そのような平民風情にどうにかできるとは思わんがね」
「そうだな。どうせなにもできまい」
あー、はいはい。お決まりの台詞ありがとうございます。
逆に冷静になったわ。
「さて、ここに集められたのは疑いがかかっている人達ですけど…」
「なにを無礼な!」
「敬意というものはないのか!」
ないね。
「まぁ皆さんにも見ていただきたいと思い、これから犯人捜しやっていきたいと思いまーす」
「まずはここに2枚の証明書がありまーす。片方は問題の石の採掘権利者のもの。もう片方はそれを売ってた人のものでーす」
既にしゃべるのがだるくなってきたので語尾が間延びするがまぁいいだろ。
「その売ってた者が犯人ではないのか!」
「そうだったら話は早いんですけど…」
そう言ってテンドを見る。
「そんな紙は知らんぞ!他のやつが書いたのではないかな!はっはっは!」
相変わらずうるさい。
「そう言われたら終わりなんでー。一個証明を行いたいと思いまーす」
用意してもらったものを手に取る。
「まずー、これはルーリア姫のファンデーションでーす」
「その情報いりますの!?」
いやいらないけど。なんとなく。
「これを筆に着けて証明書にポンポンやります。そして少々はたくとところどころに痕が残るんですよね」
そう言いながらその痕をテープにとっていく。そしてそれを黒い紙に貼る。
「あとはハンネ頼んだわー」
「はいはい、あとはハンネさんにおまかせよー」
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