ニート行き倒れのち魔法学院特殊職員

ねとぅねとぅ

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オキシペタルム①(リーベ視点)

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「一体お前は何が言いたい」

「思考する暇も与えないほどに予定を詰め込めば疑問なんてわかないって考えてるの?兄さん」

 目の前には狡猾に目を光らした白髪の愚弟が今にも食らいつかんとばかりに笑みを浮かべて居る。誰も来ないように言い聞かせているこの女子寮の庭のさらに奥の何も置いていないガーデンハウスに連れてきただけでこの皮の剥がれようだ。誰も来ないと場所となるといつもこれだ。

「もう一度言う。お前は何が言いたい?」

「こうやって優しく教えてやれば、自分がしたことがそのお気に入りさんに許してもらえると思ってるの?免罪符になると思ってるの?なら、言葉わかるようになったら僕が教えてもいいよね?別にあっちの世界にとりに行かなくても兄さんのを奪えば、僕が後継者だ」

「好きに思い好きに行動すればいい。俺も好きにお前を外へ放り投げて、授業机や神のおわします協会の椅子に縛り付けてやる」

 許してもらえるなんて思ってはない。後悔もしてもいない。ただ、間違いなく恨まれても仕方が無いと思う。俺は元から彼女をあちらの世界に帰す気なんてない。ずっとこの世界に居て欲しい。だから、この世界に居たい前の世界に戻りたくないとその言葉を告げてくれるように、言葉も教える、服も与える、これから魔法も教えるし、この世界が見たいと言えば、休暇を取って近場を探検するのもいい。彼女なら女子生徒の教員としてうまくやれる。生徒が出来れば帰り辛いはず。

「おーい、兄さーん。考え込むの良いけど僕のこと忘れないでー。兄さんは僕のこと狡猾って言うけど兄さんは残忍司祭だね。一番優しくしている人が一番自分を縛り付ける裏切り者だなんてシナリオ作るんだからさ」

「残忍で結構だ。無駄話を言い尽くしたのなら学校に戻れ、俺は忙しい」

 聞くだけ聞いて急いでガーデンハウスの入り口に向かって走る。日が思ったより傾いているのに、驚きながら広い庭を走る。いくら誰も居ないとはいえ、教員が寮内を走る訳にはいかず入り口をくぐったら早足で食道へと向かう。後ろに愚弟が来てないかを頻繁に確認するが来ていないようで、早足のままほっと息を吐く。これで付いてこようものなら、目の前に光魔法を発生させてしばらく盲目にしてやろうかと思ったがそこまで愚かではないようで安心した。

「すまない。遅くなっ……」

 


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