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第12章 すべてを変える時
第214話 最終決戦 Showdown battle
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《レーヴェの視点》
私の視界に浮かぶ多くの情報ウィンドウが、戦況の悪化具合を報せる。
ウィッチの守る5階はあっさりと失陥。突破したスエナたちは6階の西側にたどり着き、最後の☆を探し回っている。
東側には既にアンズの部隊がいて、こちらも同じく☆を探している。そして間もなくパトリシア隊が第2エレベーターで6階にたどり着く。
これだけの敵がいるのだ、この防衛拠点はいずれ発見されて攻撃される。そうなった時、多くの離脱者によって弱体化している我が隊は守りきれるのか?
閑散とした雰囲気の中で誰かがつぶやく。
「どうしてこうなったんだろう……」
別の誰かが返す。
「わからない。わからないよ……。そうだ、きっと夢……」
このままではいけない。少しでも士気を盛り上げよう。私は、胸に残った闘志をかき集めて燃やし、その炎で声を熱して話す。
「諸君。確かに今の状況は絶体絶命だが、しかし希望はまだ存在している。
なぜなら、イベントの残り時間は本当にあと少しだ。もし敵がここの攻略に手間取れば、☆を壊せずに時間切れとなる。
諦めず、最後まで粘り強く戦おう。さぁ、戦闘準備!」
ここを襲う敵がパトリシア隊やアンズ隊であれば負けるだろう。だがスエナ隊であれば地力の差で押し返せる。その幸運に恵まれさえすればいいのだ。
そしてそれは決して不可能な話ではない。なぜなら、マップが示す情報によれば、ここに接近中の部隊はスエナ隊だからだ。
来るなら来い、弱者よ。我が王者の牙で噛み砕き、爪で引き裂いてやる!
《アップルの視点》
すべての部屋をしらみつぶしに調べる時間的余裕はない。くさそうな所に的を絞り、いわゆる山勘で☆の所在地を探り当てる。これが唯一の解決策だ。
だから私たちはこの通路を小走りに進んでいる。通路の先にあるドーム型の部屋、そこがアタリだと見当をつけたのだ。
部屋の広さからみて、敵が大人数を配備して☆を守っている可能性は高い。きっと予想通りのはずと思う。だがもしハズレだったら?
その時は、私たちのかわりにパトリシア隊やアンズ隊がアタリを見つけてくれればいい。私が心配しているのは別のことだ。スエナに言う。
(ねぇ。レーヴェたちに遭遇できたとして、私たち、勝てると思う?)
そこが問題なのだ。相手は精鋭の重課金者軍団、平均パワーはおそらく3億5000万超。それに対してこっちはせいぜい2億5000万だ。
たとえていうなら象とアリのケンカ。いったいどこにアリ側である私たちの勝ち目がある? そんな私の疑問にスエナは答える。
(もちろん真っ向から勝負したら厳しいよ。でも、だからって小細工で勝てる相手でもないと思う)
(じゃあどうするの)
(昔からいうだろ、当たって砕けろって。運を天に任せて突撃、それがベストだ)
……正気?
(スエナ、いくらなんでも無茶だよ。いったん立ち止まって作戦会議を……)
(今はその時間すら惜しい! そうだろ!?)
(けど……)
(これまで使ってきた作戦で充分だ! いいから走って! 急ごう!)
うーん、これで大丈夫なんだろうか?
《スエナの視点》
慎重さが必要ってことくらい分かってるさ。でも本当に時間がないんだ、リスク覚悟で正面対決するしかない。
それに、敵は多くの人が逃げて兵力が減ってる。だが反対に、ボクにはたくさんの仲間がいる。すなわち数の上ではこっちが有利。
現実の世界でも、弱い二ホンミツバチが集団でオオスズメバチを包囲して蒸し殺すという例がある。ゲームだって同じだ、集団戦法を使えば格上に勝てるはずだ。
ボクはそう信じる。君だってそうだろ? だから心配はいらない、この戦いは必ずボクら連合軍が勝つさ。
やがて、走り続けるボクたちの視界に、通路の終わりが見えてくる。そこには大きな扉がある、これを開けた先に待つのはレーヴェたちか、それとも別の何かか?
ボクは扉の前に立ち、後ろを向いてみんなの顔をながめる。チーム内チャットで話す。
(さぁ……準備はいい?)
いくつもの返事が響く。
(えぇ!)
(もちろん!)
(うおおぉおおぉおおぉ!)
(やりましょう!)
(勝つぞ!)
(いくぜぇぇえええぇ!)
アップルがボクに視線を送る。それは無言でこう伝えている、ためらわずに部屋へ踏みこむべきだと。ボクはうなずき、突撃前の最後のメッセージを告げる。
(オーケー。じゃあ、戦闘開始だ……!)
扉を開け、バリアを張りながら侵入する。すぐさま四方から敵の弾丸が飛んでくる。やっぱりここにいたのか! みんなに命令しなきゃ!
(散開! 左右二手にわかれて! アップル、右をお願い!)
ボクは、アップルとは逆に左へ進み、ひとまず赤錆色の柱の後ろに隠れる。画面のレーダーを確認、ボクの班に属する人たちがボクを追いかけてきているのがわかる。
みんなが追いつくまでの間に連絡をしよう。クラン内チャットを開く。
(こちらスエナ! 敵を発見、交戦中!)
パトリシアさんが返す。
(場所は!?)
(いま座標データを表示します。アンズも聞こえてる?)
(もちろん! すぐ応援に駆けつける)
(ありがとう。パティさんも……)
(えぇ、こっちもすぐ行きます)
(ラジャー!)
予感がする、きっと☆はここにある。そしてレーヴェも。つまりこれは最後の戦い! すべてを終わらせる時だ!
私の視界に浮かぶ多くの情報ウィンドウが、戦況の悪化具合を報せる。
ウィッチの守る5階はあっさりと失陥。突破したスエナたちは6階の西側にたどり着き、最後の☆を探し回っている。
東側には既にアンズの部隊がいて、こちらも同じく☆を探している。そして間もなくパトリシア隊が第2エレベーターで6階にたどり着く。
これだけの敵がいるのだ、この防衛拠点はいずれ発見されて攻撃される。そうなった時、多くの離脱者によって弱体化している我が隊は守りきれるのか?
閑散とした雰囲気の中で誰かがつぶやく。
「どうしてこうなったんだろう……」
別の誰かが返す。
「わからない。わからないよ……。そうだ、きっと夢……」
このままではいけない。少しでも士気を盛り上げよう。私は、胸に残った闘志をかき集めて燃やし、その炎で声を熱して話す。
「諸君。確かに今の状況は絶体絶命だが、しかし希望はまだ存在している。
なぜなら、イベントの残り時間は本当にあと少しだ。もし敵がここの攻略に手間取れば、☆を壊せずに時間切れとなる。
諦めず、最後まで粘り強く戦おう。さぁ、戦闘準備!」
ここを襲う敵がパトリシア隊やアンズ隊であれば負けるだろう。だがスエナ隊であれば地力の差で押し返せる。その幸運に恵まれさえすればいいのだ。
そしてそれは決して不可能な話ではない。なぜなら、マップが示す情報によれば、ここに接近中の部隊はスエナ隊だからだ。
来るなら来い、弱者よ。我が王者の牙で噛み砕き、爪で引き裂いてやる!
《アップルの視点》
すべての部屋をしらみつぶしに調べる時間的余裕はない。くさそうな所に的を絞り、いわゆる山勘で☆の所在地を探り当てる。これが唯一の解決策だ。
だから私たちはこの通路を小走りに進んでいる。通路の先にあるドーム型の部屋、そこがアタリだと見当をつけたのだ。
部屋の広さからみて、敵が大人数を配備して☆を守っている可能性は高い。きっと予想通りのはずと思う。だがもしハズレだったら?
その時は、私たちのかわりにパトリシア隊やアンズ隊がアタリを見つけてくれればいい。私が心配しているのは別のことだ。スエナに言う。
(ねぇ。レーヴェたちに遭遇できたとして、私たち、勝てると思う?)
そこが問題なのだ。相手は精鋭の重課金者軍団、平均パワーはおそらく3億5000万超。それに対してこっちはせいぜい2億5000万だ。
たとえていうなら象とアリのケンカ。いったいどこにアリ側である私たちの勝ち目がある? そんな私の疑問にスエナは答える。
(もちろん真っ向から勝負したら厳しいよ。でも、だからって小細工で勝てる相手でもないと思う)
(じゃあどうするの)
(昔からいうだろ、当たって砕けろって。運を天に任せて突撃、それがベストだ)
……正気?
(スエナ、いくらなんでも無茶だよ。いったん立ち止まって作戦会議を……)
(今はその時間すら惜しい! そうだろ!?)
(けど……)
(これまで使ってきた作戦で充分だ! いいから走って! 急ごう!)
うーん、これで大丈夫なんだろうか?
《スエナの視点》
慎重さが必要ってことくらい分かってるさ。でも本当に時間がないんだ、リスク覚悟で正面対決するしかない。
それに、敵は多くの人が逃げて兵力が減ってる。だが反対に、ボクにはたくさんの仲間がいる。すなわち数の上ではこっちが有利。
現実の世界でも、弱い二ホンミツバチが集団でオオスズメバチを包囲して蒸し殺すという例がある。ゲームだって同じだ、集団戦法を使えば格上に勝てるはずだ。
ボクはそう信じる。君だってそうだろ? だから心配はいらない、この戦いは必ずボクら連合軍が勝つさ。
やがて、走り続けるボクたちの視界に、通路の終わりが見えてくる。そこには大きな扉がある、これを開けた先に待つのはレーヴェたちか、それとも別の何かか?
ボクは扉の前に立ち、後ろを向いてみんなの顔をながめる。チーム内チャットで話す。
(さぁ……準備はいい?)
いくつもの返事が響く。
(えぇ!)
(もちろん!)
(うおおぉおおぉおおぉ!)
(やりましょう!)
(勝つぞ!)
(いくぜぇぇえええぇ!)
アップルがボクに視線を送る。それは無言でこう伝えている、ためらわずに部屋へ踏みこむべきだと。ボクはうなずき、突撃前の最後のメッセージを告げる。
(オーケー。じゃあ、戦闘開始だ……!)
扉を開け、バリアを張りながら侵入する。すぐさま四方から敵の弾丸が飛んでくる。やっぱりここにいたのか! みんなに命令しなきゃ!
(散開! 左右二手にわかれて! アップル、右をお願い!)
ボクは、アップルとは逆に左へ進み、ひとまず赤錆色の柱の後ろに隠れる。画面のレーダーを確認、ボクの班に属する人たちがボクを追いかけてきているのがわかる。
みんなが追いつくまでの間に連絡をしよう。クラン内チャットを開く。
(こちらスエナ! 敵を発見、交戦中!)
パトリシアさんが返す。
(場所は!?)
(いま座標データを表示します。アンズも聞こえてる?)
(もちろん! すぐ応援に駆けつける)
(ありがとう。パティさんも……)
(えぇ、こっちもすぐ行きます)
(ラジャー!)
予感がする、きっと☆はここにある。そしてレーヴェも。つまりこれは最後の戦い! すべてを終わらせる時だ!
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