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第9章 この社会を革命するために 前編
第145話 戦いの嵐の前の静けさ Soon go crazy
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俺たちは誰にも邪魔されず、正々堂々とした態度で前庭に入る。全員で警戒しながら、前庭の奥にある屋敷へ進んでいく。
そこにもここにも謎の巨大オブジェクトが転がっている。材質は様々で、石だったり金属だったりするが、しかし共通点もある。どれも彫刻みたいな外見なのだ。
もう少し詳しく言えば、それらの中で生き物をかたどった作品は一つもない。奇妙にねじれた鉄の棒とか、メビウスの輪とか、抽象的なものばかりだ。
逆立ちした小型ピラミッドみたいな物体を見ながら俺は言った。
「この屋敷のあるじは彫刻家だったのかねぇ……」
返事をしたのはパティだ。
「かもしれませんよ。本当、変なものばっかり……」
「芸術好きの金持ちがせっせと買い集めたのかもしれんぜ」
「こんなにたくさん?」
「現実世界にはコレクターって人種がいるだろ。古い郵便切手に何億円も出すなんて野郎はゴロゴロしてる。じゃ、彫刻を集めたがる奴がいてもおかしくない」
「なるほどね……」
ドレが「お喋りするのもほどほどにな」と注意する。彼は続けて言った。
「モンスターが出現するゾーンに入ってるんだ、いつ出てくるかわからん。注意を怠るなよ」
俺は「分かってるさ」と返してグロック18の残弾ゲージを確認する。一発も撃ってないんだからもちろん満タンだ。今ここでモンスターが来てもすぐ発砲できる。
来るなら来やがれ。地獄に送りこんでやるからな!
何事もなく屋敷の玄関にたどり着く。長い年月、雨風にさらされたせいでボロボロだ。
しかし、門をくぐって中に入ってみると、内部は良好な状態であると気づく。ホコリまみれでクモの巣だらけだが、マイナス評価となりそうなのはその程度だ。
巨人サイズの調度品はどれもまだ使えそうなクオリティを保っているし、廊下や壁に大きなヒビが入ってるわけでもない。
誰かが中途半端ながらもこの屋敷をメンテナンスしている証拠だ。そして驚くべきことに、無人のはずなのに電灯が作動している。
廊下を歩いている俺は、右にいるドレに聞く。
「なぁ、いったい誰が明かりを点けたんだろう?」
「ここを縄張りにしている奴らに決まっている。ま、もっと簡単な答えもあるが」
「それは?」
「ゲームの運営さ。ワンダラーの諸姉諸兄が楽しく冒険できるよう、こうして明るくしてくれてるわけだ」
「つまりゲームによくあるご都合主義か……」
ドレの右にいるパティが異論を唱えた。
「もちろんその通りと思うけど、個人的にはちょっと違う意見もあります」
俺は「というと?」と聞き返す。
「お屋敷であるからには、主人に仕える使用人がいるはずでしょう。そいつらがここを保守しているのでは?」
「しかしさ、主人はとっくに死んでるだろうし、じゃあ使用人もとっくにいなくなってるんじゃ?」
「ごく普通に考えればその通り。でも、現実の世界にもあるでしょ? 家事手伝いをしてくれるアンドロイドやらガイノイドやらが。だとすると……」
どこからか物音が聞こえてくる。出来の悪いロボットが立てる騒がしい駆動音だ。
ドレが言う。
「この廊下の先に曲がり角が見えるだろう。音はあそこからだ……」
彼が示す場所はここからだと死角になっている。なるほど、何者かが身をひそめるにはうってつけだ。
そういえばなんであれがないんだ?
「なぁ、ドレ。ジャマーは?」
「おいおい、知らんのか? ステルス能力を持つモンスターは、このダンジョンには出現しないぞ」
「でもPKが……」
「ここはPK禁止のダンジョンだ」
「あー、そうか。だからジャマーなしでも安心できるっていう……」
「寝ぼけたこと言ってないで、しっかりしてくれ! 戦闘準備!」
ドレがショットガンを構える。そういえばこれは何だろう、ベネリM3 スーパー90のストック無し版かな。取り回しやすそうだ。
パティも愛銃を構えて俺に言う。
「シルバー、準備は?」
「わかってる!」
左手のグロック18はそのままに、右手でソードの柄を取り出し、刀身を出す。
「ほら、OKだ!」
「グッド。じゃ、ドレ、いきましょう」
「ラジャー」
いつでもい、モンスターども!
そこにもここにも謎の巨大オブジェクトが転がっている。材質は様々で、石だったり金属だったりするが、しかし共通点もある。どれも彫刻みたいな外見なのだ。
もう少し詳しく言えば、それらの中で生き物をかたどった作品は一つもない。奇妙にねじれた鉄の棒とか、メビウスの輪とか、抽象的なものばかりだ。
逆立ちした小型ピラミッドみたいな物体を見ながら俺は言った。
「この屋敷のあるじは彫刻家だったのかねぇ……」
返事をしたのはパティだ。
「かもしれませんよ。本当、変なものばっかり……」
「芸術好きの金持ちがせっせと買い集めたのかもしれんぜ」
「こんなにたくさん?」
「現実世界にはコレクターって人種がいるだろ。古い郵便切手に何億円も出すなんて野郎はゴロゴロしてる。じゃ、彫刻を集めたがる奴がいてもおかしくない」
「なるほどね……」
ドレが「お喋りするのもほどほどにな」と注意する。彼は続けて言った。
「モンスターが出現するゾーンに入ってるんだ、いつ出てくるかわからん。注意を怠るなよ」
俺は「分かってるさ」と返してグロック18の残弾ゲージを確認する。一発も撃ってないんだからもちろん満タンだ。今ここでモンスターが来てもすぐ発砲できる。
来るなら来やがれ。地獄に送りこんでやるからな!
何事もなく屋敷の玄関にたどり着く。長い年月、雨風にさらされたせいでボロボロだ。
しかし、門をくぐって中に入ってみると、内部は良好な状態であると気づく。ホコリまみれでクモの巣だらけだが、マイナス評価となりそうなのはその程度だ。
巨人サイズの調度品はどれもまだ使えそうなクオリティを保っているし、廊下や壁に大きなヒビが入ってるわけでもない。
誰かが中途半端ながらもこの屋敷をメンテナンスしている証拠だ。そして驚くべきことに、無人のはずなのに電灯が作動している。
廊下を歩いている俺は、右にいるドレに聞く。
「なぁ、いったい誰が明かりを点けたんだろう?」
「ここを縄張りにしている奴らに決まっている。ま、もっと簡単な答えもあるが」
「それは?」
「ゲームの運営さ。ワンダラーの諸姉諸兄が楽しく冒険できるよう、こうして明るくしてくれてるわけだ」
「つまりゲームによくあるご都合主義か……」
ドレの右にいるパティが異論を唱えた。
「もちろんその通りと思うけど、個人的にはちょっと違う意見もあります」
俺は「というと?」と聞き返す。
「お屋敷であるからには、主人に仕える使用人がいるはずでしょう。そいつらがここを保守しているのでは?」
「しかしさ、主人はとっくに死んでるだろうし、じゃあ使用人もとっくにいなくなってるんじゃ?」
「ごく普通に考えればその通り。でも、現実の世界にもあるでしょ? 家事手伝いをしてくれるアンドロイドやらガイノイドやらが。だとすると……」
どこからか物音が聞こえてくる。出来の悪いロボットが立てる騒がしい駆動音だ。
ドレが言う。
「この廊下の先に曲がり角が見えるだろう。音はあそこからだ……」
彼が示す場所はここからだと死角になっている。なるほど、何者かが身をひそめるにはうってつけだ。
そういえばなんであれがないんだ?
「なぁ、ドレ。ジャマーは?」
「おいおい、知らんのか? ステルス能力を持つモンスターは、このダンジョンには出現しないぞ」
「でもPKが……」
「ここはPK禁止のダンジョンだ」
「あー、そうか。だからジャマーなしでも安心できるっていう……」
「寝ぼけたこと言ってないで、しっかりしてくれ! 戦闘準備!」
ドレがショットガンを構える。そういえばこれは何だろう、ベネリM3 スーパー90のストック無し版かな。取り回しやすそうだ。
パティも愛銃を構えて俺に言う。
「シルバー、準備は?」
「わかってる!」
左手のグロック18はそのままに、右手でソードの柄を取り出し、刀身を出す。
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