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第三章 倒せ大川スパローズ
第12話-2 伝説のファースト
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試合はファルコンズにとって苦しい展開で進んでいった。比良が初回に打ちこまれて二点を献上、次の二回表でも一点を奪われ、合計三点を失ってしまった。
では打線はというと、スパローズ先発の藤ノ原にがっちり抑えこまれてしまい、一回裏も二回裏も無得点で終了。この時点でスコアは三対ゼロ、ファルコンズは圧倒的劣勢の立場に立たされた。
三回表、この結果に気落ちした比良は四球連発でピンチを招いてしまい降板、変わって西詰がマウンドに登り、緩急を活かした投球でスパローズの攻撃を遮断して無失点で切り抜ける。
流れを変えたいファルコンズは積極果敢に攻めて三回裏に一点を取り返し、これで三対一、形勢を少し盛り返す。それ以降は両チームどちらも得点できないまま試合が進み、ついに五回の表……スパローズの攻撃となった。
風は相変わらず吹き続けている。それだけでなく、先ほどから雲行きが怪しくなってきた。いかにも一雨降ってきそうな気配である。
もし天気が悪くなった場合はそこで試合終了となる。後日その回から改めて再試合などの取り決めはない。
今の点差のまま雨天終了となったら、言うまでもなくファルコンズの敗北である。それを防ぐには、さっさとのこの守備回を終わらせて裏のファルコンズの攻撃に望みを託さなくてはならない。
もたもたしている余裕などない。余計なランナーを出したり、ましてや失点するなど絶対に許されない。慎重なピッチングではなく攻めのピッチング、積極的にアウトを取りに行く姿勢が求められているのだ。
マウンドの西詰は、この回の先頭打者である六番の青柳の様子を伺う。左打ち、だがそれだけのバッターだ。打力がある選手とはいえない。できればあっさり仕留めたいところだ。
谷下がサインで指示を伝えてくる。(直球、外角低め、ストライク狙い)。西詰は頷き、投球姿勢をとる。
彼は一球目を投げる、それは九十六キロほどの速度で空中を走っていく。風が横から吹きつけてくる、球はストライク・ゾーンからずれたところに決まる。
「ボール!」
めげずに二球目を投げる。
「ボール・ツー!」
ベンチで観戦中の矢井場が思わずネガティブな唸り声をもらす。
「クソッ、風が強すぎる……」
彼の隣にいる比良が愚痴る。
「あたしもねぇ、あの風にやられちゃって! 全然コントロール出来ないんですよ、えぇ!」
西詰は三球目を投じる。「ストライク!」。続いて四球目、だがボールになり、スリー・ワンとなる。
彼は心中で毒づく。
(クソッ、こんな時に……!)
気を取り直して五球目を投げる。青柳のバットが動く、球をはじき返す。打球は一塁方向へ飛び、ファール領域に切れ込んで地面に落ち、転がっていく。
「ファール!」
これでフル・カウント。余分な時間など全くないのに、気づけば勝負がもつれてしまった。
ここまで来たら何としてでもアウトにしたいのが人情というもの、それは西詰も変わらない。彼は三振狙いで内角低めに直球を投げ込む。
風が吹く、球を押し流す。球はゾーンから僅かにずれたところに決まり、それを見た審判がコールする。
「ボール・フォー!」
四球である。バットを投げだし、青柳は一塁へ歩いていく。この鉄火場でどうしようもない結果が出てしまった。
続いての相手は七番の佐々木、彼女は西詰からサードゴロを打って、自身がアウトになるかわりに青柳を二塁へ進めることに成功する。
次の八番宮崎は一二塁間を抜く単打を打って一死一塁三塁とし、打順はいよいよ九番バッターの藤ノ原に回る。
四十過ぎの男性に見える藤ノ原は、身長百九十はあろうかという大きな体が特徴の選手だ。左投げの左打ちである彼は、大学時代にラグビーで鍛えた筋肉を自慢としていて、技よりも力で勝負する傾向がある。
そんな彼が左打席に入っていく。彼はバットを構えると、威圧するかのように西詰を睨みつける。負けじと西詰は睨み返す。
(ちょっとでかいからってよ……!)
勝負事をする時は、絶対に弱気になってはいけない。やられたらやり返す、いや、やられる前にやるぐらいの勢いでなければ相手からのプレッシャーに潰されてしまう。西詰はそれを理解している。
足元のロジン・バッグを手に取り、それの粉を手につけながら彼は考える。
(とにかく直球だ、直球のみでいく。球速よりもコントロール重視で投げて、丁寧にストライクを取っていこう……。ここでボール球を連発してフォアボールなんてのが最悪なんだから)
投球姿勢に入る。横風を感じつつ第一球目を投げ、まずはストライクを取る。次の球もストライクになって、ボール・ゼロのストライク・ツー。後はもう一つストライクを取って終わりだ。
三球目、外角低めを狙って投げ込む。藤ノ原が打つ。
「ファール!」
まぁ、こういうこともある。気を取り直して四球目を投げる。だがそれも打たれる。
「ファール!」
藤ノ原はにやにやと笑っている。それは西詰の心を騒がせ、怒りの炎を燃え上がらせる。
(こいつ、雨が降るまでファールで粘るつもりか……!)
せこい戦法である。だがルール違反ではない、咎めることはできない。文句があるなら三振させるしかないのだ。怒りをこらえて西詰は五球目を投げる。
「ファール!」
思わず西詰は罵る。
「クソッ!」
そんな醜態を見た藤ノ原は、鼻先で「ふん……!」と笑ってみせる。これは西詰の怒りを爆発させるのに十分だった。彼は顔を真っ赤にしながら六球目を投げにいく、九十六キロ前後の速球が飛んでいく。
なるほど、球の威力は問題ない。だが無駄な力を入れたせいでコントロールが乱れた、それは外角のかなり高めに入っていく。打ちやすそうと見た藤ノ原はバットを振っていく。
鈍い打撃音が発生し、打球が空へ舞い上がり、風に流されながら一塁付近へ進んでいく。内野フライだ。山阪が捕りに向かう。
打球の動きに合わせながら背走し、落下が予想される地点に入る。そこでグラブを構える、瞬間、唐突に強い風が吹く。
風はボールの動きを狂わせ、ちょうど山阪の額に落ちるような場所へ連れていく。山阪は、全く予想していなかった展開についていけない。そんな彼を嘲笑うかのようにボールが落ちていく、山阪の額を直撃する。悲鳴。
「うぉっ!?」
彼は痛みのあまりにうずくまる。そしてボールは後方へと転がっていく。まるで、八十一年の中日対巨人戦で宇野勝選手が発生させたエラーのようだ。
これが、後に山阪ヘディング・エラーと称される事件である。彼はこの一件で近隣の草野球界の有名人となり、ヘディングをした伝説のファーストという二つ名を手に入れた。ある意味凄い男といえる。
まぁそれは兎も角、話を試合に戻そう。エラー発生直後、生還するチャンスと見た三塁ランナー青柳が走り出す。同時に、一塁の宮崎も二塁へ走り出す。
山阪は痛みをこらえつつボールを探し回る。青柳はその隙に全力疾走で本塁へ突き進む。がら空きになった一塁をカバーするために西詰が走っていく、その途中で視界の隅にボールの姿をとらえ、大声で山阪に連絡する。
「もっと後ろに、山阪さん!」
その言葉を頼りにして山阪はやっとボールを見つけだし、拾う。本塁へ送球するため振り向く、投げようとして、もう間に合わないことを悟る。青柳はとっくのとうに生還していたのだ。そんな彼を尻目に、打者走者の藤ノ原が一塁へ駆け込んでくる。
「セーフ!」
これで一死一塁二塁となり、点差も二点差から三点差に増えた。ベンチの矢井場は思わず大きなため息をついて頭をぼりぼり掻き、比良は「あぁ~もう!」と叫んで悔しがる。
山阪は実に申し訳なさそうな顔でチーム全員に謝る。
「すまねぇ! すまねぇ、みんな!」
谷下が返す。
「反省は後にしよう! とにかく時間がない、すぐにプレイ再開だ!」
「分かった! でもホントすまん!」
西詰。
「風が悪かったんです、気にせずいきましょうよ」
「あぁ。でもごめんな……」
「あんな甘い球を投げた俺がそもそも悪かったんです。藤ノ原にしてやられたというか……」
一塁の藤ノ原は人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべている。それに不快感を覚えながら西詰は言う。
「山阪さん、あいつからホームラン打ってくださいよ! あの人ホントむかつくというか、こっちのことなめてる感じで……」
「おう、任せとけ! やられっ放しでたまるかってんだ、満塁ホームランかっ飛ばしてやる!」
悔しさを胸に、山阪は雪辱を誓ったのだった。
では打線はというと、スパローズ先発の藤ノ原にがっちり抑えこまれてしまい、一回裏も二回裏も無得点で終了。この時点でスコアは三対ゼロ、ファルコンズは圧倒的劣勢の立場に立たされた。
三回表、この結果に気落ちした比良は四球連発でピンチを招いてしまい降板、変わって西詰がマウンドに登り、緩急を活かした投球でスパローズの攻撃を遮断して無失点で切り抜ける。
流れを変えたいファルコンズは積極果敢に攻めて三回裏に一点を取り返し、これで三対一、形勢を少し盛り返す。それ以降は両チームどちらも得点できないまま試合が進み、ついに五回の表……スパローズの攻撃となった。
風は相変わらず吹き続けている。それだけでなく、先ほどから雲行きが怪しくなってきた。いかにも一雨降ってきそうな気配である。
もし天気が悪くなった場合はそこで試合終了となる。後日その回から改めて再試合などの取り決めはない。
今の点差のまま雨天終了となったら、言うまでもなくファルコンズの敗北である。それを防ぐには、さっさとのこの守備回を終わらせて裏のファルコンズの攻撃に望みを託さなくてはならない。
もたもたしている余裕などない。余計なランナーを出したり、ましてや失点するなど絶対に許されない。慎重なピッチングではなく攻めのピッチング、積極的にアウトを取りに行く姿勢が求められているのだ。
マウンドの西詰は、この回の先頭打者である六番の青柳の様子を伺う。左打ち、だがそれだけのバッターだ。打力がある選手とはいえない。できればあっさり仕留めたいところだ。
谷下がサインで指示を伝えてくる。(直球、外角低め、ストライク狙い)。西詰は頷き、投球姿勢をとる。
彼は一球目を投げる、それは九十六キロほどの速度で空中を走っていく。風が横から吹きつけてくる、球はストライク・ゾーンからずれたところに決まる。
「ボール!」
めげずに二球目を投げる。
「ボール・ツー!」
ベンチで観戦中の矢井場が思わずネガティブな唸り声をもらす。
「クソッ、風が強すぎる……」
彼の隣にいる比良が愚痴る。
「あたしもねぇ、あの風にやられちゃって! 全然コントロール出来ないんですよ、えぇ!」
西詰は三球目を投じる。「ストライク!」。続いて四球目、だがボールになり、スリー・ワンとなる。
彼は心中で毒づく。
(クソッ、こんな時に……!)
気を取り直して五球目を投げる。青柳のバットが動く、球をはじき返す。打球は一塁方向へ飛び、ファール領域に切れ込んで地面に落ち、転がっていく。
「ファール!」
これでフル・カウント。余分な時間など全くないのに、気づけば勝負がもつれてしまった。
ここまで来たら何としてでもアウトにしたいのが人情というもの、それは西詰も変わらない。彼は三振狙いで内角低めに直球を投げ込む。
風が吹く、球を押し流す。球はゾーンから僅かにずれたところに決まり、それを見た審判がコールする。
「ボール・フォー!」
四球である。バットを投げだし、青柳は一塁へ歩いていく。この鉄火場でどうしようもない結果が出てしまった。
続いての相手は七番の佐々木、彼女は西詰からサードゴロを打って、自身がアウトになるかわりに青柳を二塁へ進めることに成功する。
次の八番宮崎は一二塁間を抜く単打を打って一死一塁三塁とし、打順はいよいよ九番バッターの藤ノ原に回る。
四十過ぎの男性に見える藤ノ原は、身長百九十はあろうかという大きな体が特徴の選手だ。左投げの左打ちである彼は、大学時代にラグビーで鍛えた筋肉を自慢としていて、技よりも力で勝負する傾向がある。
そんな彼が左打席に入っていく。彼はバットを構えると、威圧するかのように西詰を睨みつける。負けじと西詰は睨み返す。
(ちょっとでかいからってよ……!)
勝負事をする時は、絶対に弱気になってはいけない。やられたらやり返す、いや、やられる前にやるぐらいの勢いでなければ相手からのプレッシャーに潰されてしまう。西詰はそれを理解している。
足元のロジン・バッグを手に取り、それの粉を手につけながら彼は考える。
(とにかく直球だ、直球のみでいく。球速よりもコントロール重視で投げて、丁寧にストライクを取っていこう……。ここでボール球を連発してフォアボールなんてのが最悪なんだから)
投球姿勢に入る。横風を感じつつ第一球目を投げ、まずはストライクを取る。次の球もストライクになって、ボール・ゼロのストライク・ツー。後はもう一つストライクを取って終わりだ。
三球目、外角低めを狙って投げ込む。藤ノ原が打つ。
「ファール!」
まぁ、こういうこともある。気を取り直して四球目を投げる。だがそれも打たれる。
「ファール!」
藤ノ原はにやにやと笑っている。それは西詰の心を騒がせ、怒りの炎を燃え上がらせる。
(こいつ、雨が降るまでファールで粘るつもりか……!)
せこい戦法である。だがルール違反ではない、咎めることはできない。文句があるなら三振させるしかないのだ。怒りをこらえて西詰は五球目を投げる。
「ファール!」
思わず西詰は罵る。
「クソッ!」
そんな醜態を見た藤ノ原は、鼻先で「ふん……!」と笑ってみせる。これは西詰の怒りを爆発させるのに十分だった。彼は顔を真っ赤にしながら六球目を投げにいく、九十六キロ前後の速球が飛んでいく。
なるほど、球の威力は問題ない。だが無駄な力を入れたせいでコントロールが乱れた、それは外角のかなり高めに入っていく。打ちやすそうと見た藤ノ原はバットを振っていく。
鈍い打撃音が発生し、打球が空へ舞い上がり、風に流されながら一塁付近へ進んでいく。内野フライだ。山阪が捕りに向かう。
打球の動きに合わせながら背走し、落下が予想される地点に入る。そこでグラブを構える、瞬間、唐突に強い風が吹く。
風はボールの動きを狂わせ、ちょうど山阪の額に落ちるような場所へ連れていく。山阪は、全く予想していなかった展開についていけない。そんな彼を嘲笑うかのようにボールが落ちていく、山阪の額を直撃する。悲鳴。
「うぉっ!?」
彼は痛みのあまりにうずくまる。そしてボールは後方へと転がっていく。まるで、八十一年の中日対巨人戦で宇野勝選手が発生させたエラーのようだ。
これが、後に山阪ヘディング・エラーと称される事件である。彼はこの一件で近隣の草野球界の有名人となり、ヘディングをした伝説のファーストという二つ名を手に入れた。ある意味凄い男といえる。
まぁそれは兎も角、話を試合に戻そう。エラー発生直後、生還するチャンスと見た三塁ランナー青柳が走り出す。同時に、一塁の宮崎も二塁へ走り出す。
山阪は痛みをこらえつつボールを探し回る。青柳はその隙に全力疾走で本塁へ突き進む。がら空きになった一塁をカバーするために西詰が走っていく、その途中で視界の隅にボールの姿をとらえ、大声で山阪に連絡する。
「もっと後ろに、山阪さん!」
その言葉を頼りにして山阪はやっとボールを見つけだし、拾う。本塁へ送球するため振り向く、投げようとして、もう間に合わないことを悟る。青柳はとっくのとうに生還していたのだ。そんな彼を尻目に、打者走者の藤ノ原が一塁へ駆け込んでくる。
「セーフ!」
これで一死一塁二塁となり、点差も二点差から三点差に増えた。ベンチの矢井場は思わず大きなため息をついて頭をぼりぼり掻き、比良は「あぁ~もう!」と叫んで悔しがる。
山阪は実に申し訳なさそうな顔でチーム全員に謝る。
「すまねぇ! すまねぇ、みんな!」
谷下が返す。
「反省は後にしよう! とにかく時間がない、すぐにプレイ再開だ!」
「分かった! でもホントすまん!」
西詰。
「風が悪かったんです、気にせずいきましょうよ」
「あぁ。でもごめんな……」
「あんな甘い球を投げた俺がそもそも悪かったんです。藤ノ原にしてやられたというか……」
一塁の藤ノ原は人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべている。それに不快感を覚えながら西詰は言う。
「山阪さん、あいつからホームラン打ってくださいよ! あの人ホントむかつくというか、こっちのことなめてる感じで……」
「おう、任せとけ! やられっ放しでたまるかってんだ、満塁ホームランかっ飛ばしてやる!」
悔しさを胸に、山阪は雪辱を誓ったのだった。
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