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第2部 闇に死す
第9話-2 夢
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冒険者組合、訓練場。普段、冒険者に武器や格闘の技を教えるここは、室外テニス・コートが横に広くなったような長方形をしている。地面は土で、よく踏み固められ、運動に適した状態になっている。訓練場中央には、訓練用の武器を持ったギンとカー。彼は正面から向かい合い、勝負を始める機会をうかがっている。
安全のためにわざとナマクラになっている両手剣を手に、ギンは言う。
「カールさん。いいんですか、盾を持たなくて?」
カールはいつものように、片手に剣、もう片方の手はガラ空きという戦闘態勢をしている。彼は答える。
「魔法を使ってもいいんだろう? なら、盾はいらないさ。あれがあると、魔法を使う時に邪魔でしょうがない」
ギンはニヤッと笑い、言う。
「なるほど。でも俺は、魔法を使う暇なんか与えませんよ」
「うん……?」
「魔法を使うためには、ある程度、精神を集中する必要がある。少し動くだけならともかく、激しく動きながら心を鎮めるのは、ほぼ不可能」
「その通りだ」
「俺が激しく攻め立てれば、魔法を使う暇なんて生まれない。それでも盾を持たないんですか?」
「あぁ、そうさ。いつもの戦い方を変えると、違和感が出てやりにくいからね。それに、魔法が使えなくても大丈夫なんだよ」
「なぜです……?」
カールはニヤッと笑い、言う。
「魔法がなくたって、私は剣だけで君を倒せるからさ」
ギンの表情がわずかに険しくなる。彼は少し低い声を出す。
「俺の挑発をやり返すとは、さすが……」
「まぁね。さて、そろそろ始めようか?」
カールは武器を構える。ギンも剣を構え、二人の間に緊張感が流れ始める。カールはゆっくりと数を数えだす。
「3……2……」
二人の視線と視線が空中でぶつかり合う。「1……」、両者、お互いをにらむ、「0!」、どちらも動き出す!
ギンは上から剣を振り下ろす、カールはそれを己の剣で受け止め、力をこめて押し返す。態勢を崩すギン、カールは素早く踏み込んで斬撃を放つ。ギンはそれを剣で止め、力いっぱいカールの剣を押し返そうとする。空中でぶつかり合ったままの両者の剣が、ガチガチと金属音を響かせる。
カールは少し驚きながら言う。
「なかなかの打ち込みだな!」
「そりゃどうも!」
足を踏ん張り、歯を噛みしめ、ギンは気合いを入れる。力ずくでカールの剣を押し返し、彼の態勢を崩す。そのまま次の攻撃、思い切り剣を振って有効打を叩きこもうとする。それを阻止すべく動くカール、電光石火で己の剣を振るいギンの剣撃を止める。両者そのまま打ち合いに移行、空中で何合もそれぞれの剣をぶつけ合う。
剣同士の衝突音、ガン、ガン、それが訓練場いっぱいに響き渡る。ギンの猛攻、カールを休ませることなく攻め立て、防戦一方に追いこむ。冷や汗がカールの顔の上を駆け抜けていく。彼は思わずうめく、「ぐっ……」、ギンの腹に蹴りを叩きこんで吹き飛ばす。ギンは地面に転がる、その隙を狙ってカールは魔法を使う、いら立ちの言葉と共に。
「えぇい!」
得意の魔法、ライトニングを放つ。安全のために威力を下げてあるとはいえ、魔法は魔法、直撃すれば大きなダメージとなる。ギンは己の魔法力を奮い立たせ、魔法の無力化を試みる。成功、完全な無力化には失敗したものの、ライトニングの威力を大幅に弱める。ギンを襲うライトニング、しかし、軽微なダメージしか与えられない。
地面から立ち上がりながらギンは言う。
「魔法を使う羽目になるなんて、思ってなかったでしょう?」
「あぁ。しかも、ここまで威力を殺されるとは……」
「これが今の俺の力ってことですよ。さて、このお返しをしなくっちゃな……」
ギンは剣を構える。カールは剣を持っていない手で顔の冷や汗を素早くぬぐう。勝負はまだ続くだろう。
それから十五分ほど後。冒険者組合の建物の中、一室。ギンとカールはベンチに座り、タオルで汗を拭きながら喋っている。二人の脇には飲み物が入ったコップが置かれてあり、ギンはそれを手にして内容物を飲みながら喋る。
「さすが、カールさんだ。やっぱり勝てなかった」
「そうは言っても、あれはラッキー、まぐれで勝ったようなものさ。君のほうが凄かった、何かが一つ違っていたら私が負けていた」
「お世辞はよしてくださいよ」
「そんなものじゃない。君は本当に強かった、よく戦ったよ」
「……ありがとうございます」
ギンはコップの中身をもう一口、飲む。カールも己のコップに手を伸ばし、中身を飲む。無言の時間が訪れる、その後、カールは質問する。
「ギンくん。君は今後、どうするつもりなんだい?」
「今後……ですか?」
「私たちの次の冒険、それが終わった後、何か予定でもあるのかい?」
「セラの街に帰りますよ。俺はまだあそこのダンジョンを制覇してない」
「ふむ」
「あのダンジョンにはきっと、まだまだお宝が眠ってる。いちばん下には、誰も見たことないようなすごいものがあるハズです。それを手に入れるまで、俺はあそこに通いますよ」
「やはり、お金持ちになりたいと?」
「もちろんです! 絶対、金持ちになって、故郷に帰って、デカい家を建てるんです。そしたら家族みんなで暮らして、うまいもの食べて……。それが俺の夢です」
「いいな。すごくいい夢だ……」
カールは少しため息をつく。今度はギンが質問する。
「カールさんは、なにか夢とかないんですか?」
「夢か…」
カールは手にしているコップの中身を見ながら語り出す。
「私は、前は、夢なんてなかったけれど。今は……一つだけ、ある」
「それってどんな?」
「メーユイさんにね、この間、プロポーズしたんだ。それで、まぁ、あれは……OKということなのかな。うん、そうだと思う。私はね、次の冒険が終わったら彼女と結婚して、冒険者をやめて、普通の市民として生きていくつもりなんだ。彼女と一緒になって、死ぬまで平和に暮らす。それが私の夢だ」
「いい夢じゃないですか」
「ありがとう。そう言ってくれて、嬉しいよ……」
二人は顔を見合わせ、笑い合う。ギンは喋る。
「俺、次の冒険がんばりますよ。お宝見つけて、それ売って、カールさんにお金渡して。カールさんがすごい結婚式できるよう、稼ぎますよ」
「はは、そんなことしたらギンくんの取り分がなくなってしまうよ」
「もちろん、俺や仲間たちの分はいただきますよ。でも、カールさんにはお世話になったし。カールさんが少し多めに持っていったって、みんな許してくれますよ」
「……ありがとう」
カールは穏やかな顔になる。彼は目を閉じる、心の中、メーユイの美しい顔が浮かび上がる。もうすぐ彼女は彼の妻になるのだ。それを思う時、カールは静かな喜びに包まれる。
物語の舞台は、この日の深夜、イーホウ邸に移る。
安全のためにわざとナマクラになっている両手剣を手に、ギンは言う。
「カールさん。いいんですか、盾を持たなくて?」
カールはいつものように、片手に剣、もう片方の手はガラ空きという戦闘態勢をしている。彼は答える。
「魔法を使ってもいいんだろう? なら、盾はいらないさ。あれがあると、魔法を使う時に邪魔でしょうがない」
ギンはニヤッと笑い、言う。
「なるほど。でも俺は、魔法を使う暇なんか与えませんよ」
「うん……?」
「魔法を使うためには、ある程度、精神を集中する必要がある。少し動くだけならともかく、激しく動きながら心を鎮めるのは、ほぼ不可能」
「その通りだ」
「俺が激しく攻め立てれば、魔法を使う暇なんて生まれない。それでも盾を持たないんですか?」
「あぁ、そうさ。いつもの戦い方を変えると、違和感が出てやりにくいからね。それに、魔法が使えなくても大丈夫なんだよ」
「なぜです……?」
カールはニヤッと笑い、言う。
「魔法がなくたって、私は剣だけで君を倒せるからさ」
ギンの表情がわずかに険しくなる。彼は少し低い声を出す。
「俺の挑発をやり返すとは、さすが……」
「まぁね。さて、そろそろ始めようか?」
カールは武器を構える。ギンも剣を構え、二人の間に緊張感が流れ始める。カールはゆっくりと数を数えだす。
「3……2……」
二人の視線と視線が空中でぶつかり合う。「1……」、両者、お互いをにらむ、「0!」、どちらも動き出す!
ギンは上から剣を振り下ろす、カールはそれを己の剣で受け止め、力をこめて押し返す。態勢を崩すギン、カールは素早く踏み込んで斬撃を放つ。ギンはそれを剣で止め、力いっぱいカールの剣を押し返そうとする。空中でぶつかり合ったままの両者の剣が、ガチガチと金属音を響かせる。
カールは少し驚きながら言う。
「なかなかの打ち込みだな!」
「そりゃどうも!」
足を踏ん張り、歯を噛みしめ、ギンは気合いを入れる。力ずくでカールの剣を押し返し、彼の態勢を崩す。そのまま次の攻撃、思い切り剣を振って有効打を叩きこもうとする。それを阻止すべく動くカール、電光石火で己の剣を振るいギンの剣撃を止める。両者そのまま打ち合いに移行、空中で何合もそれぞれの剣をぶつけ合う。
剣同士の衝突音、ガン、ガン、それが訓練場いっぱいに響き渡る。ギンの猛攻、カールを休ませることなく攻め立て、防戦一方に追いこむ。冷や汗がカールの顔の上を駆け抜けていく。彼は思わずうめく、「ぐっ……」、ギンの腹に蹴りを叩きこんで吹き飛ばす。ギンは地面に転がる、その隙を狙ってカールは魔法を使う、いら立ちの言葉と共に。
「えぇい!」
得意の魔法、ライトニングを放つ。安全のために威力を下げてあるとはいえ、魔法は魔法、直撃すれば大きなダメージとなる。ギンは己の魔法力を奮い立たせ、魔法の無力化を試みる。成功、完全な無力化には失敗したものの、ライトニングの威力を大幅に弱める。ギンを襲うライトニング、しかし、軽微なダメージしか与えられない。
地面から立ち上がりながらギンは言う。
「魔法を使う羽目になるなんて、思ってなかったでしょう?」
「あぁ。しかも、ここまで威力を殺されるとは……」
「これが今の俺の力ってことですよ。さて、このお返しをしなくっちゃな……」
ギンは剣を構える。カールは剣を持っていない手で顔の冷や汗を素早くぬぐう。勝負はまだ続くだろう。
それから十五分ほど後。冒険者組合の建物の中、一室。ギンとカールはベンチに座り、タオルで汗を拭きながら喋っている。二人の脇には飲み物が入ったコップが置かれてあり、ギンはそれを手にして内容物を飲みながら喋る。
「さすが、カールさんだ。やっぱり勝てなかった」
「そうは言っても、あれはラッキー、まぐれで勝ったようなものさ。君のほうが凄かった、何かが一つ違っていたら私が負けていた」
「お世辞はよしてくださいよ」
「そんなものじゃない。君は本当に強かった、よく戦ったよ」
「……ありがとうございます」
ギンはコップの中身をもう一口、飲む。カールも己のコップに手を伸ばし、中身を飲む。無言の時間が訪れる、その後、カールは質問する。
「ギンくん。君は今後、どうするつもりなんだい?」
「今後……ですか?」
「私たちの次の冒険、それが終わった後、何か予定でもあるのかい?」
「セラの街に帰りますよ。俺はまだあそこのダンジョンを制覇してない」
「ふむ」
「あのダンジョンにはきっと、まだまだお宝が眠ってる。いちばん下には、誰も見たことないようなすごいものがあるハズです。それを手に入れるまで、俺はあそこに通いますよ」
「やはり、お金持ちになりたいと?」
「もちろんです! 絶対、金持ちになって、故郷に帰って、デカい家を建てるんです。そしたら家族みんなで暮らして、うまいもの食べて……。それが俺の夢です」
「いいな。すごくいい夢だ……」
カールは少しため息をつく。今度はギンが質問する。
「カールさんは、なにか夢とかないんですか?」
「夢か…」
カールは手にしているコップの中身を見ながら語り出す。
「私は、前は、夢なんてなかったけれど。今は……一つだけ、ある」
「それってどんな?」
「メーユイさんにね、この間、プロポーズしたんだ。それで、まぁ、あれは……OKということなのかな。うん、そうだと思う。私はね、次の冒険が終わったら彼女と結婚して、冒険者をやめて、普通の市民として生きていくつもりなんだ。彼女と一緒になって、死ぬまで平和に暮らす。それが私の夢だ」
「いい夢じゃないですか」
「ありがとう。そう言ってくれて、嬉しいよ……」
二人は顔を見合わせ、笑い合う。ギンは喋る。
「俺、次の冒険がんばりますよ。お宝見つけて、それ売って、カールさんにお金渡して。カールさんがすごい結婚式できるよう、稼ぎますよ」
「はは、そんなことしたらギンくんの取り分がなくなってしまうよ」
「もちろん、俺や仲間たちの分はいただきますよ。でも、カールさんにはお世話になったし。カールさんが少し多めに持っていったって、みんな許してくれますよ」
「……ありがとう」
カールは穏やかな顔になる。彼は目を閉じる、心の中、メーユイの美しい顔が浮かび上がる。もうすぐ彼女は彼の妻になるのだ。それを思う時、カールは静かな喜びに包まれる。
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