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第1部 すべては経験
第11話-2 決戦/Mortal Combat
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リザードは「グォォ……」と低くうなって、ギンたちを威嚇している。ギンが緊張した声で言う。
「勝つか負けるか、決戦だ……。みんな、準備はOK?」
全員が身構える。その様子をリザードも察する。リザードはうなるのをやめ、戦闘態勢に移行する。そして開口一番、とどろくような叫びをあげる!
「グオォーーーッ!」
それと同時にギンとカールが走り出す。直後、キャンディスがスマイティングの魔法を飛ばして援護する。
続けてカールの行動、彼は走りながら左手に魔法力を集め、光球を作る。いったん立ち止まり、リザード目がけてそれを発射。目標へ飛ぶ光球は氷の短剣に変化し、飛行を続けて見事に命中、リザードの腹部に突き刺さってすぐに消え去る。
これは、魔法が無効化されたのか? いや違う、アイス・ダガーは、目標に短剣を刺してから冷気を送り込む魔法。魔法は成功したのだ、その証拠に、リザードが苦痛の声をあげている。
「グォォッ!」
ギンたちの後方、様子を見ているリッチーが叫ぶ。
「よっしゃ、この調子! レーヴ、後は頼むぜ!」
「あいよ、分かってるって!」
彼女は魔法力を貯める。彼女の胸からペンダントのように下がっているマジック・アンプが光り、魔法力を高める。彼女の左手に魔法の光球が出現する。それはすぐに弾けてなくなり、いくつもの魔法の光弾に変化して、リザードへ飛んでいく。
宙を走る間、その魔法光弾たちは一つずつが氷の短剣になり、やがてリザードに襲いかかる。命中、いくつもの短剣がリザードに刺さる。
「グォォォォォ……ッ!」
リザードの目の前にギンが迫る。リザードは危険を感じる、いつものように毒のブレスを吐き出す。
「ブォォーーーッ!」
ギンが叫ぶ。「効くものか、対策はバッチリだ!」。彼はリザードの腹に剣を叩きつける。両手剣特有の重い一撃がウロコを砕き、その下にある皮膚を傷つける。直後、彼は後ろへ飛びのく。続けてリッチーの矢が飛来、浅くではあるが、ウロコを貫通して刺さる。
「グォォ!」
リザードの心に怒りが満ちる。ギンへ向かって猛突進、大口を開け、彼を口中の牙でかみ砕こうとする。素早く飛びのくギン、リザードの攻撃は空振りに終わる。隙をさらした状態のリザード、そこへカールが魔法を放つ。
「レーヴくんよりも威力は低いが!」
アイス・ダガーが飛び、リザードに命中する。連続して攻撃を受け、思わずふらつくリザード。直後、カールは一気に踏み込んで剣を振るい、ウロコを少し砕きつつダメージを与える。その後にやってくるレーヴの新たなアイス・ダガーたち、それは敵の全身に刺さってダメージを与える。キャンディスが叫ぶ。
「いけます、この調子なら!」
レーヴに負けじと彼女も魔法を使う。彼女の右手に光球が作られ、二つに分かれて前方へ飛ぶ。一つはギンへ、残りの一つはカールへ。
「ヘイスト(haste, 行動の迅速化)です、受け取ってください!」
魔法を受けたギンたちの身が軽くなる。カールは大声を出す。
「私は後ろへ回る、ギンくんは前を!」
挟み撃ちの状況を生み出すため、カールは走る。リザードはその動きを妨害しようとする、体を回して尻尾をぶつけようと試みる。だが、思うように体が動かない。ゆっくりとした一撃、カールはそれを簡単に飛び越えて回避する。着地、彼はなおも走り、リザードの背後を取ることに成功する。もはやリザードに逃げ場はない、最高の攻撃チャンスが訪れた。
キャンディスが再度のスマイティングを使う。それを合図にギンが攻撃をしかける。接近して剣を打ち込む、リザードが腕を振るって爪で引き裂こうとする。飛び退いてかわし、その次にレーヴのアイス・ダガーが刺さる。リザードは怯む、そこを狙ってリッチーが矢を放ち、突き刺さる。それとタイミングを合わせてカールがアイス・ダガーを撃ちこむ。
「グォッ、グォッ……グォォォォォ……!」
全身から血を流し、苦しみにさいなまれ、リザードは倒れそうになっている。強力なモンスターといえど、得意技を封じて四方八方から攻めれば、たやすく攻略できるものである。
ここまではギンたちが優勢だったと言えるだろう。ここまでは。
「勝つか負けるか、決戦だ……。みんな、準備はOK?」
全員が身構える。その様子をリザードも察する。リザードはうなるのをやめ、戦闘態勢に移行する。そして開口一番、とどろくような叫びをあげる!
「グオォーーーッ!」
それと同時にギンとカールが走り出す。直後、キャンディスがスマイティングの魔法を飛ばして援護する。
続けてカールの行動、彼は走りながら左手に魔法力を集め、光球を作る。いったん立ち止まり、リザード目がけてそれを発射。目標へ飛ぶ光球は氷の短剣に変化し、飛行を続けて見事に命中、リザードの腹部に突き刺さってすぐに消え去る。
これは、魔法が無効化されたのか? いや違う、アイス・ダガーは、目標に短剣を刺してから冷気を送り込む魔法。魔法は成功したのだ、その証拠に、リザードが苦痛の声をあげている。
「グォォッ!」
ギンたちの後方、様子を見ているリッチーが叫ぶ。
「よっしゃ、この調子! レーヴ、後は頼むぜ!」
「あいよ、分かってるって!」
彼女は魔法力を貯める。彼女の胸からペンダントのように下がっているマジック・アンプが光り、魔法力を高める。彼女の左手に魔法の光球が出現する。それはすぐに弾けてなくなり、いくつもの魔法の光弾に変化して、リザードへ飛んでいく。
宙を走る間、その魔法光弾たちは一つずつが氷の短剣になり、やがてリザードに襲いかかる。命中、いくつもの短剣がリザードに刺さる。
「グォォォォォ……ッ!」
リザードの目の前にギンが迫る。リザードは危険を感じる、いつものように毒のブレスを吐き出す。
「ブォォーーーッ!」
ギンが叫ぶ。「効くものか、対策はバッチリだ!」。彼はリザードの腹に剣を叩きつける。両手剣特有の重い一撃がウロコを砕き、その下にある皮膚を傷つける。直後、彼は後ろへ飛びのく。続けてリッチーの矢が飛来、浅くではあるが、ウロコを貫通して刺さる。
「グォォ!」
リザードの心に怒りが満ちる。ギンへ向かって猛突進、大口を開け、彼を口中の牙でかみ砕こうとする。素早く飛びのくギン、リザードの攻撃は空振りに終わる。隙をさらした状態のリザード、そこへカールが魔法を放つ。
「レーヴくんよりも威力は低いが!」
アイス・ダガーが飛び、リザードに命中する。連続して攻撃を受け、思わずふらつくリザード。直後、カールは一気に踏み込んで剣を振るい、ウロコを少し砕きつつダメージを与える。その後にやってくるレーヴの新たなアイス・ダガーたち、それは敵の全身に刺さってダメージを与える。キャンディスが叫ぶ。
「いけます、この調子なら!」
レーヴに負けじと彼女も魔法を使う。彼女の右手に光球が作られ、二つに分かれて前方へ飛ぶ。一つはギンへ、残りの一つはカールへ。
「ヘイスト(haste, 行動の迅速化)です、受け取ってください!」
魔法を受けたギンたちの身が軽くなる。カールは大声を出す。
「私は後ろへ回る、ギンくんは前を!」
挟み撃ちの状況を生み出すため、カールは走る。リザードはその動きを妨害しようとする、体を回して尻尾をぶつけようと試みる。だが、思うように体が動かない。ゆっくりとした一撃、カールはそれを簡単に飛び越えて回避する。着地、彼はなおも走り、リザードの背後を取ることに成功する。もはやリザードに逃げ場はない、最高の攻撃チャンスが訪れた。
キャンディスが再度のスマイティングを使う。それを合図にギンが攻撃をしかける。接近して剣を打ち込む、リザードが腕を振るって爪で引き裂こうとする。飛び退いてかわし、その次にレーヴのアイス・ダガーが刺さる。リザードは怯む、そこを狙ってリッチーが矢を放ち、突き刺さる。それとタイミングを合わせてカールがアイス・ダガーを撃ちこむ。
「グォッ、グォッ……グォォォォォ……!」
全身から血を流し、苦しみにさいなまれ、リザードは倒れそうになっている。強力なモンスターといえど、得意技を封じて四方八方から攻めれば、たやすく攻略できるものである。
ここまではギンたちが優勢だったと言えるだろう。ここまでは。
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