男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました

高校編

多いな

鳴宮くん、かのんちゃんとはぐれてしまってから、私は結城くんととぼとぼ歩いていた。

幸い、私とかのんちゃんはスマホの所持を許可されていたから、連絡を取ることができた。
遼西では、男子は登下校のみ、女子は一日中スマホの携帯が許可されている。
女子は緊急時の連絡用だ。

今の状況を緊急時と言えるのかは微妙だけど………

かのんちゃんに今どこにいるか聞いたら、

『……なんか…ホラー系の…鳴宮、なんだっけ？あぁ、恐怖の館？ってとこ……』

「恐怖の館！？それ、お化け屋敷だよね？かのんちゃん大丈夫なの！？」

『うん……余裕…』

かのんちゃん強心臓だな……！

「じゃあ今からそっち行くから、待ってて！」

『いや……もう並んじゃったから無理……あと待ち時間2時間半あるって……』

「2時間半！？なんで！？」

3000人しかいないのに！？

『えーっと…あっちょっと、鳴宮！『めちゃくちゃ人気のアトラクションだからね。あと、ライド時間が長いことで有名なんだ！僕も乗るの初めてでさぁ。楽しm』うるさい！………と言う訳だから、まつり…しばらく結城とアトラクション乗ってて……』

「あ、うん……わかった。」

『じゃあ……またあとで……』

「うん、あとでね！」

そう言って私は電話を切った。

「かのんちゃん達、後2時間半かかるって。」

「に、2時間半！？なんで！？」

「人気のアトラクションなんだって。でも3000人ちょいしかいないのにおかしいよねぇ。」

「え、でも今日は全校生徒いるから3000人じゃないよ？」

「え？」

「一年生が3000人、二年生が3600人くらいだったかな？で、三年生が4000人とちょっとだから、全校生徒で一万600人。」

「え！？うちって全校生徒で3000人じゃないの！？」　

「そりゃ全国の女子がいるからねぇ。男子合わせて3000人は無理でしょ。まぁ、これでも来てない子割と多いらしいけど……」

「そうなんだ……でも、二、三年生って、校舎で見たことない、よね？」

「うん、別校舎だし。」

「な、なるほど………！」

一万600人て。めっちゃ多いじゃん。前世では考えられないな………

「それより、2時間半もどうする？」

「あ……どうする？アトラクション乗ろっか？」

「そうだね。そうしよう！」

そう言ってふにゃっと笑った推し(仮)はとてつもなく尊かった。


そして、案の定2人で歩いているとめちゃくちゃ絡まれた。主に冷やかす方向で……


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遅刻常習犯です

いや、ほんとにすみません。
200人記念もまだ上げられてない………

天羽視点にする予定です。