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7話
しおりを挟む「クソッ! クソッ! なんでこんな目に!」
私達は日差しが照る中、真っ直ぐ続く道を歩き続けていた。
「おいマーク! もっと早く歩け! このままでは野宿することになってしまうぞ!」
私は長男のマークに向かって叫んだ。
顔に包帯が巻かれたマークはフラフラしながら歩いている。
ふん、あの程度の傷でここまで弱るとは。
男として情けない限りだ。
「お父様! もうムリ! 一旦休みましょ! 私もう疲れたわ!」
「そうよあなた。もう二十分は歩いているのよ! 一時間ぐらい休憩しないと疲れが取れないわ!」
次女のウェンディと妻のパメラが弱音を吐く。
「黙れ!なんとしても今日までにアリスの元へ行くのだ!」
幸い、護衛だけはアリスが許したのでつけることが出来ているので、夜でも歩くことは出来るだろう。
しかし野宿するのだけは嫌だ。
高貴な身分である私がそんなことをするなんて耐えられない。
「ほら、歩け! あと少しだ!」
◯
「はぁっ……! はぁっ……! やっと着いたぞ!」
もう日はとっくに沈み、辺りは真っ暗になっている。
私達はようやく伝えられたアリスがいる宿へとやって来た。
私達はその場に座り込んでしまう。
ウェンディやマークたちも満身創痍といった様子で倒れ込んでいる。
私は屈辱に震えた。
親であり、貴族である私がこんなに歩かされ、それが親の道具である子供にやらされたことだとは。
(ただでは済まさんぞアリス……!)
私はアリスに復讐を誓う。
この理不尽な仕打ちの報いを受けさせてやる。
そして宿から護衛を引き連れて、誰かが出てきた。
アリスだ。
アリスは倒れ込んでいる私たちを見てくすくすと笑う。
「あらあら、私を“追放”した皆さん。一体どうされたんですか? そんなやつれた表情で」
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