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15話
しおりを挟むマイケルはカーテンの片方を外し、もう片方のカーテンに結びつける。そして次にベッドのシーツも結びつけた。
そして窓からそのロープもどきを伝って、部屋から脱走した。
マイケルが脱走するとは考えていなかったのか、幸いにも窓の下には見張りが置かれておらず、マイケルは脱走することができた。
マイケルは走って王宮を抜け出す。
しかしマイケルは脱走することに夢中で気づいていなかった。
マイケルが脱走している様子を楽しそうに笑ってみている人物がいることを。
不自然に衛兵がいないのは、仕組まれていたことを。
かつ
次の日。
マイケルはとある人物の元へと向かっていた。
「ララっ……!」
唯一自分の味方をしてくれる人物。
初めて王族抜きで自分を認めてくれた相手。
マイケルの頭の中には、ララしかいなかった。
マイケルはララの屋敷へと向かう。
「ララ!出てきてくれ!」
そして早朝にも関わらず、マイケルは屋敷の前で叫んだ。
使用人がマイケルに気づきララを呼びに行くと、少ししてからララがやって来た。
「マイケル様……何ですかこんな朝から。それになんか汚いし……」
ララは少し不快そうに眉をひそめる。
しかしマイケルは気にせずにララに助けを求めた。
「助けてくれララ!王族から追放されそうなんだ……!」
マイケルはどういう経緯でこうなったのかをララに説明する。
そして男爵家になるとどんなに酷い扱いを受けるのか、と嘆いた。
「分かるだろうララ?僕を助けてくれ!」
マイケルはララに縋り、泣きついた。
「は……?」
「え?」
しかしララの声は不機嫌だった。
マイケルは予想していない反応に驚いた。
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