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18話
しおりを挟む「え?」
「お前のそんな荒唐無稽な話を、この中の誰が信じると思う?」
「わ、私は嘘なんて……!」
「では証明してみろ」
「それは……」
サリーは口ごもった。
それは当然だ。
そもそも騙されてなんかないないのに、証明しようがない。
「まぁ証明したとしても聞き入れるつもりは無い。ここに息子を誑かされ、処刑する羽目になった親が三人もいるからな」
「ひっ……!」
サリーは悲鳴をあげた。
騎士団長も宰相も、サリーの事を憎しみの篭った瞳で睨んでいた。
処刑という結果になったのはロナルドとフィリップ自身の行いの結果だが、そう割り切れるものではない。
二人からすれば、サリーは息子の仇に近い。
「国王様」
「なんだ、騎士団長」
「私は、この者に出来る限りの苦痛を与えて頂きたいと思います」
「私も同じく」
騎士団長と宰相は、言外にサリーへの拷問を望む。
「そうだな」
国王は頷いた。
「ちょ、ちょっと! だから私は無罪だって言ってるでしょ!」
サリーは必死に無実を訴える。
顔はもはや青を通り越して、白くなっていた。
「では、騎士団長と宰相に方法は任せる。構わないか?」
「はい」
「聞きなさいよ!私は無実なのよ!」
サリーの無実の訴えは全て無視されていた。
それはサリーがレイラにしたことであり、因果応報だった。
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