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17話
しおりを挟む「は?」
ナタリーの予想外の行動にレイは声を漏らす。
何故ナタリーは自分の腕を掴んでいるんだ?
それも強い力で。
レイはナタリーの顔を見る。
ナタリーは笑みを浮かべていた。
今まで見たことの無い、汚い笑みを。
「私だけ地獄に落ちるなんて、そんなの許すわけ無いでしょ?」
「っ! 離せ!」
レイはナタリーの狙いを悟った。
ナタリーはレイを道連れにするつもりなのだ。
レイは衛兵にバレないように小声でナタリーの手を引き剥がそうとする。
一刻も早く逃げなければいつ国王の注意がこちらに戻るのかわからないのに、こんな所で足止めを食らうわけにはいかない。
だが中々ナタリーの手を振りほどく事は出来ない。
レイはナタリーを説得することにした。
「分かった! 離したら金をやる! 俺の全財産を渡してもいい! だから離せ!」
「はっ! どうせ死ぬのに金なんて要らないわよ」
「何で俺の邪魔をするんだ!」
「そんなの決まってるでしょ。私は逃げられないからよ。男爵家の私じゃ絶対に国王からは逃げ切れない。だからあんたは絶対に道連れにするわ!」
そしてナタリーは近くの衛兵に向かって叫んだ。
「この人が逃げようとしています!」
「何っ!?」
衛兵はナタリーの言葉を聞きつけ、レイを見る。
レイはナタリーの拘束を振りほどこうとしており、見ようによっては逃げようとしている様にも見えた。
「捕まえろ!」
衛兵は急いでレイを拘束する。
レイはナタリーを睨みつけた。
「ナタリーッ! お前っ!」
「あはははっ! いい気味ね! 私を囮にしようとした罰よ!」
ケタケタと笑うナタリーにレイは憎悪を燃やす。
そしてナタリーも衛兵に拘束される。
二人は牢屋へと連れて行かれた。
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