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3話
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聖女を追放してから一週間が経ったころ、俺は順調に執政を行っていた。
今は一時間に一回挟む休憩の時間だ。
椅子に深く腰掛け、最高級の茶葉で淹れた紅茶を飲む。
上手い。やはり休憩にはこれが一番だ。
紅茶を飲んで心をリラックスさせていたところ、文官が部屋の中に入ってきた。
「おい、今は休憩しているところだぞ」
「え? ですがさっき休憩したところでは……」
「はぁ? 前の休憩は一時間も前のことじゃないか」
「……そうですか、失礼しました」
せっかくの穏やかな気分が台無しだ。
まぁしかし、ここで怒っては王たる者の器が問われる。
寛大な心で報告を聞いてやろう。
「まぁいい、話せ」
「えー、報告です。最近魔物が活発になり、量も増えているとの報告が入りました」
「なに、冒者連中は仕事をしていないのか? 全く、これだから犯罪者予備軍は……」
文官が俺の言葉に眉を顰めた。
「……お言葉ですがクロード様、冒険者は命を張ってこの国を守る重要な者たちです。そのように蔑むのは……」
「チッ、いちいちうるさいな。冗談に決まっているだろう」
「それは失礼致しました」
「魔物の増加には軍を向かわせて狩りをしておけ。ではもう出ていけ、休憩中なんだからな」
「それともう一つあるのですが……」
俺は堪らず悪態をついた。
まだあるのか。
最初から纏めて言っておけノロマめ。
「最近、平原であの聖女を見かけるとのことです」
「何? アイツが?」
「国から追放した者です。どうしましょうか」
「ふん、放っておけばいいだろう。すぐにのたれ死ぬことになるさ」
「しかし国内では聖女を追放したことによる不満を訴える者が出始めています。このまま放置しておくと面倒だと思いますが」
俺は呆れてため息をついた。
また聖女か。
どうやら馬鹿な民衆は未だに迷信に取り憑かれているらしい。
「無視しておけ。すぐにいなくなる」
「分かりました」
文官はそう言うとやっと部屋から出ていった。
俺は疲れて息を吐く。
「よし、今日はもう休もう」
今日は重労働だったし、精神も消耗した。
まだ昼過ぎだが、手際は良いから一人分くらいは働いているはずだ。
そう決めた俺は、仕事を終えて自分の部屋へと帰っていった。
俺はこの時、どれほど国内で聖女を追放したことに不満が募っていたのか知らなかった。
今は一時間に一回挟む休憩の時間だ。
椅子に深く腰掛け、最高級の茶葉で淹れた紅茶を飲む。
上手い。やはり休憩にはこれが一番だ。
紅茶を飲んで心をリラックスさせていたところ、文官が部屋の中に入ってきた。
「おい、今は休憩しているところだぞ」
「え? ですがさっき休憩したところでは……」
「はぁ? 前の休憩は一時間も前のことじゃないか」
「……そうですか、失礼しました」
せっかくの穏やかな気分が台無しだ。
まぁしかし、ここで怒っては王たる者の器が問われる。
寛大な心で報告を聞いてやろう。
「まぁいい、話せ」
「えー、報告です。最近魔物が活発になり、量も増えているとの報告が入りました」
「なに、冒者連中は仕事をしていないのか? 全く、これだから犯罪者予備軍は……」
文官が俺の言葉に眉を顰めた。
「……お言葉ですがクロード様、冒険者は命を張ってこの国を守る重要な者たちです。そのように蔑むのは……」
「チッ、いちいちうるさいな。冗談に決まっているだろう」
「それは失礼致しました」
「魔物の増加には軍を向かわせて狩りをしておけ。ではもう出ていけ、休憩中なんだからな」
「それともう一つあるのですが……」
俺は堪らず悪態をついた。
まだあるのか。
最初から纏めて言っておけノロマめ。
「最近、平原であの聖女を見かけるとのことです」
「何? アイツが?」
「国から追放した者です。どうしましょうか」
「ふん、放っておけばいいだろう。すぐにのたれ死ぬことになるさ」
「しかし国内では聖女を追放したことによる不満を訴える者が出始めています。このまま放置しておくと面倒だと思いますが」
俺は呆れてため息をついた。
また聖女か。
どうやら馬鹿な民衆は未だに迷信に取り憑かれているらしい。
「無視しておけ。すぐにいなくなる」
「分かりました」
文官はそう言うとやっと部屋から出ていった。
俺は疲れて息を吐く。
「よし、今日はもう休もう」
今日は重労働だったし、精神も消耗した。
まだ昼過ぎだが、手際は良いから一人分くらいは働いているはずだ。
そう決めた俺は、仕事を終えて自分の部屋へと帰っていった。
俺はこの時、どれほど国内で聖女を追放したことに不満が募っていたのか知らなかった。
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