真実の愛だからと離婚するのに、私が慰謝料を払うんですか……?

主人公、伯爵家のアン・ウィルトンは伯爵家のジョン・クラークと政略結婚をしていた。

しかし、結婚してから一年がたったある日、ジョンは「離婚してくれ」とアンに切り出してきた。

理由を尋ねると「他に愛するができたから」

アンは呆れてため息をついた。

政略結婚なのに離婚をすると家同士の関係は悪化するし、約定も全て破綻してしまう。

ジョンはそれなのに一時の感情を優先し、アンへ離婚を迫った。

アンは呆れて「もういいか」とジョンとの離婚を承諾する。
結婚生活を続けてもこれ以上ジョンと上手くやっていけないと思ったからだ。

「本当はありがとう、アン!」

「いえ、あなたたちの幸福をお祈りしています」

ジョンは飛び上がるほどに喜び、アンは作り笑いでそれに対応した。

「では、私はもう行きますので」

しかしアンが部屋から出ていこうとしたその時、

「ああ、慰謝料は後で請求するよ」

とジョンが言ってきた。

アンは理解できなかった。
アンが慰謝料を払う?意味がわからない。

離婚を切り出したのはジョンだ。

「わ、私が慰謝料を払うんですか?」

するとジョンは当然のように頷いた。

「ああ、そうだ。だって君は女だろう? 慰謝料を払うのは当然じゃないか」

ジョンは慰謝料を貰えると錯覚していた。
加えてジョンはアンの持つ資産や屋敷までも相続できると考えていることが分かった。

離婚を突きつけられたうえにあまりにも虚仮にされて、アンはジョンへ復讐することを決意する……。
24h.ポイント 7pt
535
小説 35,394 位 / 192,583件 恋愛 15,620 位 / 57,382件

あなたにおすすめの小説

我が家の乗っ取りを企む婚約者とその幼馴染みに鉄槌を下します!

真理亜
恋愛
とある侯爵家で催された夜会、伯爵令嬢である私ことアンリエットは、婚約者である侯爵令息のギルバートと逸れてしまい、彼の姿を探して庭園の方に足を運んでいた。 そこで目撃してしまったのだ。 婚約者が幼馴染みの男爵令嬢キャロラインと愛し合っている場面を。しかもギルバートは私の家の乗っ取りを企んでいるらしい。 よろしい! おバカな二人に鉄槌を下しましょう!  長くなって来たので長編に変更しました。

まったく心当たりのない理由で婚約破棄されるのはいいのですが、私は『精霊のいとし子』ですよ……?【カイン王子視点】

空月
恋愛
精霊信仰の盛んなクレセント王国。 身に覚えのない罪状をつらつらと挙げ連ねられて、第一王子に婚約破棄された『精霊のいとし子』アリシア・デ・メルシスは、第二王子であるカイン王子に求婚された。 そこに至るまでのカイン王子の話。 『まったく心当たりのない理由で婚約破棄されるのはいいのですが、私は『精霊のいとし子』ですよ……?』(https://www.alphapolis.co.jp/novel/368147631/886540222)のカイン王子視点です。 + + + + + + この話の本編と続編(書き下ろし)を収録予定(この別視点は入れるか迷い中)の同人誌(短編集)発行予定です。 購入希望アンケートをとっているので、ご興味ある方は回答してやってください。 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScCXESJ67aAygKASKjiLIz3aEvXb0eN9FzwHQuxXavT6uiuwg/viewform?usp=sf_link

第一王子様は婚約者を捨ててまで幼馴染の事を愛したかったようです

新野乃花(大舟)
恋愛
貴族令嬢であるエリッサとの婚約関係をすでに結んでいたガラル第一王子。しかしそんな彼の心を誘惑したのは、隣国の王族令嬢であるレベッカだった。二人の関係は幼馴染であり、互いにその点に運命を感じる中でその距離は次第に近くなっていき、ついにガラルはエリッサとの関係を捨ててレベッカとの婚約を選ぶ決断を下した。半ば駆け落ちのような形で結ばれることとなった二人だったものの、その後すぐにガラルはレベッカの本性を知り、エリッサとの関係を切り捨てたことを後悔することになり…。

綿菓子令嬢は、この度婚約破棄された模様です

星宮歌
恋愛
とあるパーティー会場にて、綿菓子令嬢と呼ばれる私、フリア・フワーライトは、婚約者である第二王子殿下に婚約破棄されてしまいました。 「あらあら、そうですか。うふふ」 これは、普段からほわわんとした様子の令嬢が、とんでもない裏の顔をさらすお話(わりとホラー風味?) 全二話で、二日連続で、23時の更新です。

氷の令嬢は笑いたい

夜桜
恋愛
いじめられ馬鹿にされる日々。 偶然手に入れた婚約でさえ破棄された。 令嬢デルタは、ある日『氷の心』を持つようになり、氷の令嬢として振舞う

私を振った王子様、ご愁傷さまです~隣国でめちゃモテ生活始めました~

昼から山猫
恋愛
【地味令嬢? いいえ、隣国では最高に輝けるお姫様なんです】  侯爵令嬢リリアーナは、舞踏会やパーティで派手に振る舞えず、祖国の王子レオンから「地味すぎる」と酷評される。  愛想を尽かされた挙句、婚約破棄を言い渡された。  傷ついたリリアーナは、息抜きがてら隣国へ旅を決行。  その地で開催される文化祭を訪れた際、彼女の上品な所作や落ち着いた言葉遣いが皇太子フリックスの目に留まり、一気に注目されるようになる。  たちまちフリックスと意気投合したリリアーナ。  そんな時、彼女の状況を知った王子レオンが後悔して取り戻そうとしてくるが「もう隣国の方が居心地いいんで」と切り捨てる。

お望み通り、別れて差し上げます!

珊瑚
恋愛
「幼なじみと子供が出来たから別れてくれ。」 本当の理解者は幼なじみだったのだと婚約者のリオルから突然婚約破棄を突きつけられたフェリア。彼は自分の家からの支援が無くなれば困るに違いないと思っているようだが……?

処理中です...