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シンデレラ視点~舞踏会の翌日~
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舞踏会の当日も色々なことがありましたが、その翌日も様々なことがありました。
まず舞踏会の翌日の朝に、王城から国王の音声で国中に響き渡る大音量の放送が流れました。この国の技術力ではそんな事は無理なはずなので、きっと魔法使いさんの力です。
「昨日の舞踏会にて、ガラスの靴を片方落として消えたご令嬢を、王子の婚約者にすることが決まった。これから片方のガラスの靴を持って各家をまわるので、『我こそは』という女性は自分のガラスの靴だと名乗り出て、靴を履いて証明して見せて欲しい」
そんな放送が流れました。私は自己アピールをしなかった無礼な女を捕らえるための罠かと一瞬恐怖に怯えましたが、さすがにそれは無いかと思い直しました。
思い返せば、手錠をかける瞬間はいくらでもあったのです。つまり、王子の赤い顔は怒りではなく、好意で顔を染めていたという事なのでしょうか·····そう私が、片方残ったガラスの靴を片手に、藁のベッドに座って思案していると、怒りの形相の義母が屋根裏部屋に怒鳴り込んできました。
「そのガラスの靴は!やっぱり昨日の女はお前だったんだね!穢らわしい女だよ。ドレス買うお金をどこかに隠し持っていたんだろ!」
言いがかりに戸惑う私に構わず、義母は、ズカズカの屋根裏部屋に入ってきて、私が止める間もなく父の日記帳と母の裁縫箱を持ち上げました。
「この日記帳に金の隠し場所でも書いてあったのかい?それともこの裁縫箱の中に金を隠してたのかい?」
「そんなお金ないです。言いがかりです。あれは魔法使いさんの力で·····」
慌てて立ち上がった私を、義母が思いっきり張り手で突き飛ばしました。不意打ちに突き飛ばされ、藁の中に倒れ込んだ私を見下しながら義母が言いました。
「フン!屋敷の外を出ないという約束を破ったんだ!罰として、本と裁縫箱は燃やすわ!今日1日、あんたがこの部屋から出ることは許さないよ!」
「やめてください!形見なんです!」
義母が裁縫箱と日記帳を手に出て行ってしまうのを私は慌てて追いすがりましたが、バタンと扉が閉まってしまいました。
扉を開けようとしましたが、つっかえ棒でもされてるのかビクともしません。
しばらくすると、庭から焚き火の音が聞こえました。わざわざ、屋根裏部屋の私の窓から見えるところで裁縫箱と父の日記帳を火にくべる義母の様子が見えました。
私は悔しさと悲しさと怒りで、涙が止まりませんでした。
しばらく呆然としていましたが、私は悲劇のヒロインぶっている訳にはいかないと思い立ち、私はどう変わればよかったかを考える事にしました。
思えば今まで私は心のどこかで、義母を嫌わないようセーブしていた様な気がします。
義母を批判することは、義母を選んだお父様も批判することに繋がるからです。
でも、もうセーブは辞めます。
お父様が義母を選んだのは、間違っていたのです。義理の娘憎さに、日記帳を遠慮なく燃やすような人を嫁にもらったのはお父様の間違いです。
私はどうすれば、良かったのでしょう?
義母や義姉からの不当の扱いに、反抗すれば良かったのでしょうか?
でも、使用人扱いされ屋根裏部屋に追いやられたのはまだ10歳の頃で、反抗しても逆にもっと酷い扱いをされて下手したら死んでいた可能性もあります。
どこにも逃げ場がなく、酷いことを言われても、聞き流せば良いと思いひたすら耐えていました。耐えてそうして、どんな事もなんとか自分の中で消化して糧にしようと、必死になっていました。
そうしている内に、虐げられる事に慣れてしまった面もあります。義母や義姉も私が何も反論しないのを良いことに、当たり前に虐げてストレス発散の対象としても良い存在だと思っている節があります。
不当の扱いに、反抗すべきだったのかも知れません。
反抗すると殺されてしまうかもしれなかったのなら、どんな攻撃されても自己防衛出来るように体を鍛えれば良かったのかもしれません。
私の思考がそう、結論に行き着きました。私は早速、自己防衛できるようになるために竹箒を手に取り素振りを始めました。
夕方も過ぎて部屋が暗くなり、私が素振りをし続けたせいで手の皮がむけて痛くなってきた頃に、部屋に突然人が現れました。
「ガハハ、閉じ込められて落ち込んでるかと思いきや、まさか竹箒で素振りをしてるとはな!やっぱり面白れぇ嬢ちゃんだ」
「魔法使いさん!」
強面の魔法使いさんは、私に素振りしてる理由をニヤニヤと問いかけてきました。私は義母と義姉からのイジメに対抗するためだと、説明しました。
「なるほどな。イジメっつーもんは、周囲に感染しやすいし病の菌みたいなもんだからな。自分の体と心を強くする事は、良い対抗策だと思うぜ。·····ちなみに、病原菌のいない環境に行くっていう対抗策もあると思うが、お前はどうする?」
そう言って、魔法使いさんは杖を振って屋根裏部屋の扉を開け放ちました。
階段の下から、複数の声が聞こえます。どうやら、ガラスの靴を持った王城の人が来て、義姉達が躍起になって靴に足を詰め込もうとしているようです。
私の足は、小さいのです。成長期に、新しい靴をなかなか買って貰えない環境だったので、小さい靴をずっと無理に履いていたせいで成長不良になったようです。
「この階段を降りてガラスの靴を履き、王子の嫁になれば、この環境ともおさらば出来るし、娼館に売り飛ばされなくても済むぜ」
魔法使いさんの言葉は、とても魅力的に聞こえました。私が階段から覗き込むと、私がネズッチさんの正体だと疑っている黒髪黒目の東洋風の男性がガラスの靴を捧げ持って立っていました。ちょうどその時20時を知らせる鐘の音が響きました。
「シンデレラ·····」
聞き覚えのあるか細いキーキー声に、屋根裏部屋を振り返ると窓にネズッチさんが立っていました。
「え!·····ネズッチさんが二人!?そんな訳ないですね。側近風のあの方はネズッチさんではなかったという事ですね·····」
魔法使いさんはスキンヘッドをペシペシしながら、ドスの効いた声で言いました。
「まさか得体の知れないネズミの方を選んだりしないよな?70歳の爺さんかもしれねぇし、全身麻痺の植物状態の人間かもしれねぇ·····もしかしたら犯罪者かもしれねぇぞ?」
魔法使いさんの言葉に、戸惑いました。
確かに·····どう考えてもガラスの靴を今履きに行くのが正しい行為なのでしょう。
それでも私は、俯いてるネズッチさんの方へ近づきました。
「オイオイ·····まさか、本当にイケメン王子よりそのネズミを選ぶ気か?正気か?」
「確かに頭では分かってます·····。どう考えても、ネズッチさんを選んではいけないと·····でも、私の心が言っているのです。私は、私の心に正直でいたいのです。全身麻痺の方を養っていけるかは不安では、ありますが·····私の選択が失敗だったとしても大丈夫です。失敗しても、転んでも、タダでは起きないことに関してだけは自信があるんです」
魔法使いさんは、呆れたように言いました。
「ネズミを同情して、人間に戻してやるために選んでるんではないだろうな?」
「いいえ」
私は屋根裏部屋の窓に立ちすくむ、ネズッチさんの小さい手をとり彼の目を見て伝えることにしました。
「ネズッチさん、私はあなたが好きです。
ネズッチさんの常にユーモアを忘れないところが好きです。
ネズッチさんの細かな気遣いできるところが好きです。
ネズッチさんの相手のことを認めて尊敬する事が出来るところが好きです。
ネズッチさんの相手の立場で考えられる優しい所が好きです。
ネズッチさんの女性だからと下に見ないでくれる所が好きです。
ネズッチさんの時々ギャグがスベッてしまう所も可愛くて好きです。
ネズッチさんのこんな私の話を、一生懸命聞いてくれる優しい所が好きです。
例えどんな正体だっとしても、ネズッチさんを愛おしく思います」
私の最後の言葉と共に、屋根裏部屋は目も開けていられないくらい眩しいピンク色の光に包まれたのでした。
まず舞踏会の翌日の朝に、王城から国王の音声で国中に響き渡る大音量の放送が流れました。この国の技術力ではそんな事は無理なはずなので、きっと魔法使いさんの力です。
「昨日の舞踏会にて、ガラスの靴を片方落として消えたご令嬢を、王子の婚約者にすることが決まった。これから片方のガラスの靴を持って各家をまわるので、『我こそは』という女性は自分のガラスの靴だと名乗り出て、靴を履いて証明して見せて欲しい」
そんな放送が流れました。私は自己アピールをしなかった無礼な女を捕らえるための罠かと一瞬恐怖に怯えましたが、さすがにそれは無いかと思い直しました。
思い返せば、手錠をかける瞬間はいくらでもあったのです。つまり、王子の赤い顔は怒りではなく、好意で顔を染めていたという事なのでしょうか·····そう私が、片方残ったガラスの靴を片手に、藁のベッドに座って思案していると、怒りの形相の義母が屋根裏部屋に怒鳴り込んできました。
「そのガラスの靴は!やっぱり昨日の女はお前だったんだね!穢らわしい女だよ。ドレス買うお金をどこかに隠し持っていたんだろ!」
言いがかりに戸惑う私に構わず、義母は、ズカズカの屋根裏部屋に入ってきて、私が止める間もなく父の日記帳と母の裁縫箱を持ち上げました。
「この日記帳に金の隠し場所でも書いてあったのかい?それともこの裁縫箱の中に金を隠してたのかい?」
「そんなお金ないです。言いがかりです。あれは魔法使いさんの力で·····」
慌てて立ち上がった私を、義母が思いっきり張り手で突き飛ばしました。不意打ちに突き飛ばされ、藁の中に倒れ込んだ私を見下しながら義母が言いました。
「フン!屋敷の外を出ないという約束を破ったんだ!罰として、本と裁縫箱は燃やすわ!今日1日、あんたがこの部屋から出ることは許さないよ!」
「やめてください!形見なんです!」
義母が裁縫箱と日記帳を手に出て行ってしまうのを私は慌てて追いすがりましたが、バタンと扉が閉まってしまいました。
扉を開けようとしましたが、つっかえ棒でもされてるのかビクともしません。
しばらくすると、庭から焚き火の音が聞こえました。わざわざ、屋根裏部屋の私の窓から見えるところで裁縫箱と父の日記帳を火にくべる義母の様子が見えました。
私は悔しさと悲しさと怒りで、涙が止まりませんでした。
しばらく呆然としていましたが、私は悲劇のヒロインぶっている訳にはいかないと思い立ち、私はどう変わればよかったかを考える事にしました。
思えば今まで私は心のどこかで、義母を嫌わないようセーブしていた様な気がします。
義母を批判することは、義母を選んだお父様も批判することに繋がるからです。
でも、もうセーブは辞めます。
お父様が義母を選んだのは、間違っていたのです。義理の娘憎さに、日記帳を遠慮なく燃やすような人を嫁にもらったのはお父様の間違いです。
私はどうすれば、良かったのでしょう?
義母や義姉からの不当の扱いに、反抗すれば良かったのでしょうか?
でも、使用人扱いされ屋根裏部屋に追いやられたのはまだ10歳の頃で、反抗しても逆にもっと酷い扱いをされて下手したら死んでいた可能性もあります。
どこにも逃げ場がなく、酷いことを言われても、聞き流せば良いと思いひたすら耐えていました。耐えてそうして、どんな事もなんとか自分の中で消化して糧にしようと、必死になっていました。
そうしている内に、虐げられる事に慣れてしまった面もあります。義母や義姉も私が何も反論しないのを良いことに、当たり前に虐げてストレス発散の対象としても良い存在だと思っている節があります。
不当の扱いに、反抗すべきだったのかも知れません。
反抗すると殺されてしまうかもしれなかったのなら、どんな攻撃されても自己防衛出来るように体を鍛えれば良かったのかもしれません。
私の思考がそう、結論に行き着きました。私は早速、自己防衛できるようになるために竹箒を手に取り素振りを始めました。
夕方も過ぎて部屋が暗くなり、私が素振りをし続けたせいで手の皮がむけて痛くなってきた頃に、部屋に突然人が現れました。
「ガハハ、閉じ込められて落ち込んでるかと思いきや、まさか竹箒で素振りをしてるとはな!やっぱり面白れぇ嬢ちゃんだ」
「魔法使いさん!」
強面の魔法使いさんは、私に素振りしてる理由をニヤニヤと問いかけてきました。私は義母と義姉からのイジメに対抗するためだと、説明しました。
「なるほどな。イジメっつーもんは、周囲に感染しやすいし病の菌みたいなもんだからな。自分の体と心を強くする事は、良い対抗策だと思うぜ。·····ちなみに、病原菌のいない環境に行くっていう対抗策もあると思うが、お前はどうする?」
そう言って、魔法使いさんは杖を振って屋根裏部屋の扉を開け放ちました。
階段の下から、複数の声が聞こえます。どうやら、ガラスの靴を持った王城の人が来て、義姉達が躍起になって靴に足を詰め込もうとしているようです。
私の足は、小さいのです。成長期に、新しい靴をなかなか買って貰えない環境だったので、小さい靴をずっと無理に履いていたせいで成長不良になったようです。
「この階段を降りてガラスの靴を履き、王子の嫁になれば、この環境ともおさらば出来るし、娼館に売り飛ばされなくても済むぜ」
魔法使いさんの言葉は、とても魅力的に聞こえました。私が階段から覗き込むと、私がネズッチさんの正体だと疑っている黒髪黒目の東洋風の男性がガラスの靴を捧げ持って立っていました。ちょうどその時20時を知らせる鐘の音が響きました。
「シンデレラ·····」
聞き覚えのあるか細いキーキー声に、屋根裏部屋を振り返ると窓にネズッチさんが立っていました。
「え!·····ネズッチさんが二人!?そんな訳ないですね。側近風のあの方はネズッチさんではなかったという事ですね·····」
魔法使いさんはスキンヘッドをペシペシしながら、ドスの効いた声で言いました。
「まさか得体の知れないネズミの方を選んだりしないよな?70歳の爺さんかもしれねぇし、全身麻痺の植物状態の人間かもしれねぇ·····もしかしたら犯罪者かもしれねぇぞ?」
魔法使いさんの言葉に、戸惑いました。
確かに·····どう考えてもガラスの靴を今履きに行くのが正しい行為なのでしょう。
それでも私は、俯いてるネズッチさんの方へ近づきました。
「オイオイ·····まさか、本当にイケメン王子よりそのネズミを選ぶ気か?正気か?」
「確かに頭では分かってます·····。どう考えても、ネズッチさんを選んではいけないと·····でも、私の心が言っているのです。私は、私の心に正直でいたいのです。全身麻痺の方を養っていけるかは不安では、ありますが·····私の選択が失敗だったとしても大丈夫です。失敗しても、転んでも、タダでは起きないことに関してだけは自信があるんです」
魔法使いさんは、呆れたように言いました。
「ネズミを同情して、人間に戻してやるために選んでるんではないだろうな?」
「いいえ」
私は屋根裏部屋の窓に立ちすくむ、ネズッチさんの小さい手をとり彼の目を見て伝えることにしました。
「ネズッチさん、私はあなたが好きです。
ネズッチさんの常にユーモアを忘れないところが好きです。
ネズッチさんの細かな気遣いできるところが好きです。
ネズッチさんの相手のことを認めて尊敬する事が出来るところが好きです。
ネズッチさんの相手の立場で考えられる優しい所が好きです。
ネズッチさんの女性だからと下に見ないでくれる所が好きです。
ネズッチさんの時々ギャグがスベッてしまう所も可愛くて好きです。
ネズッチさんのこんな私の話を、一生懸命聞いてくれる優しい所が好きです。
例えどんな正体だっとしても、ネズッチさんを愛おしく思います」
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