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歩き食いは超痛い編
第22話 まさかの身バレ?!(2)
しおりを挟む誰が作っているのかなと思っていると、彼女がまた教えてくれる。
「ズイードが作ってるんです。中々腕がいいんですよ」
「それはこの繁盛を見れば良く分かります」
そんな風に答えつつ、心の中で料理に対する期待感が一つ上がる。
と、ここで「あぁそうだった」と思い出した。
「ところでマリアさん、ここでは共通通貨や共通語が主流なんですか?」
これを彼女に聞いておきたかったのだ。
先ほどの屋台での、男の「勿論!」という言葉。
この宿屋の料金も何も聞かずに共通通貨を出したら当たり前のように受け取ってくれたし、今だって共通語のメニューが出てきた。
が、俺の記憶が確かなら、ノーラリア国にはこの国独自の言葉や通貨が存在した筈である。
しかもそれに固執していて、公の場で王族は頑なに公用語を使わなかったし、金銭と伴うやり取りの時は独自通貨での取引を半ばこちらに強要してきた。
だからここ、首都・イリストリーデンに着いた時も「換金しなきゃいけないなぁ」とちょっと面倒に思っていたのである。
が、蓋を開ければこの通り。
俺の中ではその事実がどうもちぐはぐで混乱する。
と、俺の言葉に、マリアさんが少し驚いたような顔をした。
何だろうと思っていると、彼女がこう聞いてくる。
「もしかしてアルドさん、前に我が国の上層部に関わりのある方なのですか?」
「えっ?!」
まさかそんな事を言われると思っておらず、また図星でもあったので、俺は思わず驚いて声を上げた。
すると彼女はそれを「詮索されたくないが故」だと思ったらしい。
「すみません、探るような事を聞いてしまって」
と言った後、「しかしもしそのあたりの過去を隠したいのでしたら、そういうお話はあまりしない方が良いかもしれません」と言う。
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表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
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