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足
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あるところに、小さな病院があった。
小さな病院で、でも中は大きくて。
街で唯一の病院だった。
一人の子供が入院していた。
生まれつき足が動かない男の子。
その男の子を、密かに見つけめている女の子がいた。
その女の子は、いつも車椅子に乗っている少年が不思議だった。
毎日見かけているうちに、話しかけたくなった。
二人は仲良くなった。
女の子が車椅子を引いて、女の子が少年の足となって、散歩へ出かけることも多かった。
少年は問いかけた。
「なんで僕のこと構ってくれるの?」
少女は答える
「キミは、私のお友達だから」
少年はそれ以上は何も聞かなかった。
ある日、夕日を見に行った。海の果てへ沈んでいく太陽を見つめ、暖かい風に吹かれながら。
「####くん!」
二人は、崖から落ちた。
男の子は、死んでしまった。
少女は、両足を失った。
少女は、次の日夢を見た。
男の子が、手を差し伸べている。
その手を取った。
なんだか体が軽かった。
そして二人は、果ての空へと消えて行った。
足がない、二人は。
小さな病院で、でも中は大きくて。
街で唯一の病院だった。
一人の子供が入院していた。
生まれつき足が動かない男の子。
その男の子を、密かに見つけめている女の子がいた。
その女の子は、いつも車椅子に乗っている少年が不思議だった。
毎日見かけているうちに、話しかけたくなった。
二人は仲良くなった。
女の子が車椅子を引いて、女の子が少年の足となって、散歩へ出かけることも多かった。
少年は問いかけた。
「なんで僕のこと構ってくれるの?」
少女は答える
「キミは、私のお友達だから」
少年はそれ以上は何も聞かなかった。
ある日、夕日を見に行った。海の果てへ沈んでいく太陽を見つめ、暖かい風に吹かれながら。
「####くん!」
二人は、崖から落ちた。
男の子は、死んでしまった。
少女は、両足を失った。
少女は、次の日夢を見た。
男の子が、手を差し伸べている。
その手を取った。
なんだか体が軽かった。
そして二人は、果ての空へと消えて行った。
足がない、二人は。
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