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主と従者の章
踏み出された一歩 ─1─
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『ワーダナットの地下宝物庫』──
それは『学府』設立者の一人であり『発掘王』の二つ名を持つワーダナット女史が、自ら発掘した大量の品の数々を納めた保管庫と伝えられている。
ただし生前、ワーダナット女史は手記の一冊、絵姿やら落書きの一枚すら遺していなかったため──『学府』設立者としての肖像画すら、本人の強い希望で没後焼かれたのだ──、どの様な品が納められているかなどは勿論、規模や場所の手がかりどころか、もはや本人の姿形すら一切合切が不明。
その上『宝物庫』の存在なぞ、ただ一度だけ、本人が
「ちょ~っと『ヤバいの』を隔離的に保管してる所があるのよねぇ」
と存在を仄めかしただけのものである。
本人の戯言の様なたった一言を、全くのノーヒントで見つけるなどとは、夢物語であった。
夢物語なれど、ワーダナット女史本人が実在していたのは事実。故に『学府』は勿論のこと──青年エルドナスが一途に夢見て追い求めてきた、伝説級の遺跡。
それが『ワーダナットの地下宝物庫』である。
『学府』でフェンティセーザに師事して五年後、その地下宝物庫を探すと探索に出た弟子は、やがて消息不明になった。
『学府』の徒には、冒険者ギルドから与えられるタグの他に、『学府』独自の在籍証明書となる小さなプレートが渡される。これらは『学府』内部にあるアーティファクトから作られた特別製で、持ち主が神の奇跡による復活もできず埋葬状態まで至った時点で、どこに有っても自動的に『学府』に戻ってくる様に設定されている。
プレートだけの帰還を以て、本人死亡による除籍の手続きとなるのだ。
しかし、プレートは未だ戻らず。
冒険者ギルドでトーリボルの城塞都市への救援依頼が来た時にタグと一緒に提示されたプレートに刻まれた情報は、提示した者の外観からはどうしてもそぐわず──故に、救援依頼と同時に『学府』への問い合わせが行われたのである。
「ここが『地下宝物庫』と判断された理由は」
「はじめは冒険者をしていた頃の勘だったがね」
フェンティセーザには、冒険者時代、自分と妹を含めた6人の仲間達で、東南の砂漠地帯にある交易都市の地下に出現した呪いの地下迷宮を完全制覇し封印した実績がある。
双子の兄妹の本人達曰く「遥か時の彼方より『跳んできた』」二人には当時悲願があり、二人の氏族の宝であったそこに眠るとあるモノを、氏族の元に取り戻す事だった。
しかしそれを手に入れたものの、氏族から渡された「あるべき時に戻る」護符は力を失っており、それでもと、時間を掛けて氏族があるべき森に戻った時には既に森そのものがそこになく──そして今に至る。
「この土地に自分の足で立った瞬間分かった。
土地がね、変に蠢動している」
弟子の問いに、フェンティセーザは地面を指差した。
「確かに体感する揺れは無いけれども、この土地自体に、それもかなりの広範囲に、何かが静かに蠢いているのを感じた」
これと同じモノを知っているからね、と静かに続ける。
「そして他ならぬお前がここに居た事だ。
お前の生存の連絡を受けた後、ざっくりとトーリボルの『試練場』を調べてみた。
まず、そもそもの規模が小さ過ぎる。
本当にこれだけなら、地下迷宮の価値が分からない者であれば、最初期のものだとしても早々に使い古して打ち捨てられていただろうね。
そんな所にお前が居た、という事は、それだけの価値があるという証左だ。
出回っている配置図を見ても、それだけなら最高難易度を誇ると言われる事もないし、ダンジョンマスター狩りで王都から目をつけられる事もなかっただろう。
──今まで見つかっている最初期に分類される地下迷宮は、どれも『試練場』の三倍はあるのだよ」
一番大きいのはヒノモトだけれどね、と付け加え、そこから察するに、と言葉を切った。
「この『試練場』は、もしかして『その先』に進む者達を選別する場ではないのか?そして」
じっと師は、弟子を見据える。
「お前は地下迷宮の起動者になったが故に、その先へは『入れない』。
その上、ダンジョンのシステムの干渉もしくは何らかの理由で、こちらへの連絡を意識から欠落させられた」
ひくり、と、エルドナスの肩が小さく震えた。
全て、師の推測通りだった。
追い求めて来た夢に後一歩という所で、永遠に扉が閉ざされた──発掘者として、探求者として、何よりその場に立つことを夢見て来た一人の青年にとって
それは、足の裏から何もかもが抜けていくような絶望でしかなかった。
絶望の中に立ち上がる為の光を何とか見出したくて「いつかここを訪れる『強き者たち』を待ち、送り出す為に自分は居るのだ」と必死で思い込んだ。
宝物庫に続く扉の向こうから滲み出る悪寒を伴う禍々しさに『学府』を巻き込めないと増援依頼を諦めた。
ダンジョンマスターとして生きるうちに、宝物庫へ入る事が『許された』が、それは探索者としてではなく『管理者』としてだった。
確かにその場に立てた歓びはあったが、入る者としての立場が違えば思う所も変わってくる。
二度とそこに探索者として立てないという、終わりのない絶望に引きずられては持ち直すのを何度も何度も繰り返した。
「──仰る、通りです」
エルドナスは重い口を開いた
「『試練場』は『ワーダナットの地下宝物庫』への侵入口兼、選別場でしかない。
そして、当時の私の魔力で起動させられたのは『試練場』までです」
絶望と再び、向かい合う。
例えそれが、絶望の淵に我が身を、自分で投げ打つ事だとしても──
「『地下宝物庫』へ入る最大の試練として、当時の最高の武と智と魔の理を集めた、私を含めた6人が立ちはだかったけれど、何者も、私達を倒す事はできなかった」
そう。
自分達を打ち倒し、あの魔境に入り込める実力を証明できた者は、一組としていなかった。
自分を捕える為に卑怯な手を使った、王都が差し向けた者たち以外は。
「今ここで起動しても、探索が現実的かについては『否』としか言えません」
が──
「『学府』の護りがあるのなら、いつかは、きっと」
自分ではない誰かが、あの場に探索者として立つのだろう──それでも、私は。
無意識に、自分の肩に置かれた手に自分の手を添えて、握りしめる。
今までも、今この瞬間ですら、言えなかった。
あの場に探索者として立ちたかったなど、どんなに思い募っても口には出来なかった。
いつも自分に付き従っていた道化師の小男が、ずっと側で、自分の気を紛らせてくれていたのまで無かった事にはできなかった。
そんな言葉、言えるか。
それはダンジョンマスターとして在り続けた、エルドナス自身の矜持だった。
その矜持を以って、今まで無意識に、長年目を背けて来た絶望の淵に身を投げる心を決めた。
もう、戻れない。
立ち止まっても居られない。
「……フール」
小さな声で、エルドナスは相棒を呼んだ。
「もう一度『試練場』を起動し直す。
維持調整の管理は可能か?」
すぐに返事は返って来なかった。
ただ、そっと痩せ細った腕が、背後から抱き締める様に回された。
「……きっと、だいじょうぶ」
囁く様な低い声が、肌に響く。
自分を呼ぶ声以外の、久しぶりの音だった。
エルドナスが手を緩めるのと、フールが回した腕を解くのは同時だった。
「──師よ、あの全てを顕にするのに、魔力はどれだけ有ってもいい。
あの方から受け継いだものの調整をお願いします」
受けてくれるか、と、どこか寂しそうに目を伏せた師に、ふう、と大きくこれ見よがしにため息を吐いてみせると
「このままあの方の『洗礼』を受けたり死んだりするよりかは、何でもマシな気がします」
と弟子はつとめて明るく嘯いてみせた。
それは『学府』設立者の一人であり『発掘王』の二つ名を持つワーダナット女史が、自ら発掘した大量の品の数々を納めた保管庫と伝えられている。
ただし生前、ワーダナット女史は手記の一冊、絵姿やら落書きの一枚すら遺していなかったため──『学府』設立者としての肖像画すら、本人の強い希望で没後焼かれたのだ──、どの様な品が納められているかなどは勿論、規模や場所の手がかりどころか、もはや本人の姿形すら一切合切が不明。
その上『宝物庫』の存在なぞ、ただ一度だけ、本人が
「ちょ~っと『ヤバいの』を隔離的に保管してる所があるのよねぇ」
と存在を仄めかしただけのものである。
本人の戯言の様なたった一言を、全くのノーヒントで見つけるなどとは、夢物語であった。
夢物語なれど、ワーダナット女史本人が実在していたのは事実。故に『学府』は勿論のこと──青年エルドナスが一途に夢見て追い求めてきた、伝説級の遺跡。
それが『ワーダナットの地下宝物庫』である。
『学府』でフェンティセーザに師事して五年後、その地下宝物庫を探すと探索に出た弟子は、やがて消息不明になった。
『学府』の徒には、冒険者ギルドから与えられるタグの他に、『学府』独自の在籍証明書となる小さなプレートが渡される。これらは『学府』内部にあるアーティファクトから作られた特別製で、持ち主が神の奇跡による復活もできず埋葬状態まで至った時点で、どこに有っても自動的に『学府』に戻ってくる様に設定されている。
プレートだけの帰還を以て、本人死亡による除籍の手続きとなるのだ。
しかし、プレートは未だ戻らず。
冒険者ギルドでトーリボルの城塞都市への救援依頼が来た時にタグと一緒に提示されたプレートに刻まれた情報は、提示した者の外観からはどうしてもそぐわず──故に、救援依頼と同時に『学府』への問い合わせが行われたのである。
「ここが『地下宝物庫』と判断された理由は」
「はじめは冒険者をしていた頃の勘だったがね」
フェンティセーザには、冒険者時代、自分と妹を含めた6人の仲間達で、東南の砂漠地帯にある交易都市の地下に出現した呪いの地下迷宮を完全制覇し封印した実績がある。
双子の兄妹の本人達曰く「遥か時の彼方より『跳んできた』」二人には当時悲願があり、二人の氏族の宝であったそこに眠るとあるモノを、氏族の元に取り戻す事だった。
しかしそれを手に入れたものの、氏族から渡された「あるべき時に戻る」護符は力を失っており、それでもと、時間を掛けて氏族があるべき森に戻った時には既に森そのものがそこになく──そして今に至る。
「この土地に自分の足で立った瞬間分かった。
土地がね、変に蠢動している」
弟子の問いに、フェンティセーザは地面を指差した。
「確かに体感する揺れは無いけれども、この土地自体に、それもかなりの広範囲に、何かが静かに蠢いているのを感じた」
これと同じモノを知っているからね、と静かに続ける。
「そして他ならぬお前がここに居た事だ。
お前の生存の連絡を受けた後、ざっくりとトーリボルの『試練場』を調べてみた。
まず、そもそもの規模が小さ過ぎる。
本当にこれだけなら、地下迷宮の価値が分からない者であれば、最初期のものだとしても早々に使い古して打ち捨てられていただろうね。
そんな所にお前が居た、という事は、それだけの価値があるという証左だ。
出回っている配置図を見ても、それだけなら最高難易度を誇ると言われる事もないし、ダンジョンマスター狩りで王都から目をつけられる事もなかっただろう。
──今まで見つかっている最初期に分類される地下迷宮は、どれも『試練場』の三倍はあるのだよ」
一番大きいのはヒノモトだけれどね、と付け加え、そこから察するに、と言葉を切った。
「この『試練場』は、もしかして『その先』に進む者達を選別する場ではないのか?そして」
じっと師は、弟子を見据える。
「お前は地下迷宮の起動者になったが故に、その先へは『入れない』。
その上、ダンジョンのシステムの干渉もしくは何らかの理由で、こちらへの連絡を意識から欠落させられた」
ひくり、と、エルドナスの肩が小さく震えた。
全て、師の推測通りだった。
追い求めて来た夢に後一歩という所で、永遠に扉が閉ざされた──発掘者として、探求者として、何よりその場に立つことを夢見て来た一人の青年にとって
それは、足の裏から何もかもが抜けていくような絶望でしかなかった。
絶望の中に立ち上がる為の光を何とか見出したくて「いつかここを訪れる『強き者たち』を待ち、送り出す為に自分は居るのだ」と必死で思い込んだ。
宝物庫に続く扉の向こうから滲み出る悪寒を伴う禍々しさに『学府』を巻き込めないと増援依頼を諦めた。
ダンジョンマスターとして生きるうちに、宝物庫へ入る事が『許された』が、それは探索者としてではなく『管理者』としてだった。
確かにその場に立てた歓びはあったが、入る者としての立場が違えば思う所も変わってくる。
二度とそこに探索者として立てないという、終わりのない絶望に引きずられては持ち直すのを何度も何度も繰り返した。
「──仰る、通りです」
エルドナスは重い口を開いた
「『試練場』は『ワーダナットの地下宝物庫』への侵入口兼、選別場でしかない。
そして、当時の私の魔力で起動させられたのは『試練場』までです」
絶望と再び、向かい合う。
例えそれが、絶望の淵に我が身を、自分で投げ打つ事だとしても──
「『地下宝物庫』へ入る最大の試練として、当時の最高の武と智と魔の理を集めた、私を含めた6人が立ちはだかったけれど、何者も、私達を倒す事はできなかった」
そう。
自分達を打ち倒し、あの魔境に入り込める実力を証明できた者は、一組としていなかった。
自分を捕える為に卑怯な手を使った、王都が差し向けた者たち以外は。
「今ここで起動しても、探索が現実的かについては『否』としか言えません」
が──
「『学府』の護りがあるのなら、いつかは、きっと」
自分ではない誰かが、あの場に探索者として立つのだろう──それでも、私は。
無意識に、自分の肩に置かれた手に自分の手を添えて、握りしめる。
今までも、今この瞬間ですら、言えなかった。
あの場に探索者として立ちたかったなど、どんなに思い募っても口には出来なかった。
いつも自分に付き従っていた道化師の小男が、ずっと側で、自分の気を紛らせてくれていたのまで無かった事にはできなかった。
そんな言葉、言えるか。
それはダンジョンマスターとして在り続けた、エルドナス自身の矜持だった。
その矜持を以って、今まで無意識に、長年目を背けて来た絶望の淵に身を投げる心を決めた。
もう、戻れない。
立ち止まっても居られない。
「……フール」
小さな声で、エルドナスは相棒を呼んだ。
「もう一度『試練場』を起動し直す。
維持調整の管理は可能か?」
すぐに返事は返って来なかった。
ただ、そっと痩せ細った腕が、背後から抱き締める様に回された。
「……きっと、だいじょうぶ」
囁く様な低い声が、肌に響く。
自分を呼ぶ声以外の、久しぶりの音だった。
エルドナスが手を緩めるのと、フールが回した腕を解くのは同時だった。
「──師よ、あの全てを顕にするのに、魔力はどれだけ有ってもいい。
あの方から受け継いだものの調整をお願いします」
受けてくれるか、と、どこか寂しそうに目を伏せた師に、ふう、と大きくこれ見よがしにため息を吐いてみせると
「このままあの方の『洗礼』を受けたり死んだりするよりかは、何でもマシな気がします」
と弟子はつとめて明るく嘯いてみせた。
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