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「本当に青碧の闘神、ハルフォーフ将軍様ですか?」
平時のディルクは穏やかな青年である。そんなディルクをアリーセは不思議そうに見ている。
「それ、ちょっと恥ずかしいから」
顔を赤くして俯くディルクを見て、救国の武神、大陸最強の生ける伝説、数千の敵兵をたった一人で葬った破壊神、リーナの頭の中にあったそんな英雄像が飛んでいってしまった。
「本当に申し訳ありません。バルコニーで抱き合ったいるリーナお嬢様とディルク様を見て、お二人は秘密の恋人だと思ってしまったものですから」
そんなアリーセの告白を聞いて、アルノルトの眉が上がる。
「ディルク! リーナは私の大切な義妹なんだ。まだ婚約もしていないうちから気安く触れないでもらいたい」
アルノルトが不機嫌そうにディルクを睨むと、ディルクは不服そうに睨み返えすが、正式にリーナの養父と認められたエックハルトに報告されると、婚約を反対される可能性があり抗議できないでいた。
「私は抱き合うお二人を二回見ました」
微妙な空気を破りアリーセが嬉しそうにアルノルトに報告すると、
「アリーセ、もうそれぐらいで勘弁してもらえないかしら」
真っ赤になったリーナが恥ずかしそうにアリーセを止めている。その様子も可愛らしいとディルクは見惚れていた。
「アリーセ、主人の秘密は軽々しく喋ってはいけないよ。これから侍女としてリーナの側に仕えるのだから、肝に命じておくんだ。リーナは友達でも姉でもなく、主人だからね」
アルノルトは妹のように思っているアリーセに言い聞かせた。
「申し訳ありません」
アルノルトに叱られて顔を青くしてリーナに謝るアリーセ。
「でもね、婚約するまではディルクとリーナが二人きりで逢っていたら僕に報告するんだ。できれば阻止してほしい」
結婚するまではリーナはハルフォーフ家の客人であり、アリーセはリーナの実家になるウェイランド伯爵家の侍女なのだ。アルノルトの命令に従うのは当然だ。
「お任せください、アルノルト様。たとえ相手が青碧の闘神であったとしても、絶対にリーナお嬢様には近寄らせません!」
アリーセが拳を掲げてそう言うと、ディルクは困ったように眉を寄せた。
「リーナ、僕は前シュニッツラー侯爵捕縛のためシュニッツラー領へと赴かなければならない。しばらく留守にするけれど、残党が王都へ侵入する恐れがあるから、ここに滞在して欲しい。王都で一番安全な場所だと思うから」
リーナと離れるのは心残りだが、前シュニッツラー侯爵の問題を片付けなければ、途中でシュニッツラー領を通らなければならないエックハルトが王都へ出てこられない。エックハルトが王都に来なければリーナとの婚約が整わないので、将軍自ら前シュニッツラー侯爵捕縛に行くことを決めたのだ。
「あの…… シュニッツラー侯爵の令息はどうなるのでしょう?」
国を売る行為が重罪であることをリーナは理解していた。それを知りながら婿に収まり、発覚しそうになると部下を長期に渡って監禁し、あまっさえ、親を脅して養女を愛人に寄越せと言うような男に情けをかけるつもりもない。
しかし、まだ十歳の一人息子のことは哀れだとリーナは思う。
「大丈夫だよ。僕が命をかけて守ったこの国は、罪なき幼子の命を奪うようなことはしない。でも、彼が侯爵位を継ぐことは永遠にないだろう」
ディルクもできることならば穏便に済ませたいと思うが、国の治安を担う将軍として見過ごすわけにはいかなかった。
「お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「すぐに済ませて帰ってくるから待っていて。義兄のアルノルトさんや僕の弟たちにも不用意に近付いてはいけないよ」
リーナは笑ってディルクの言葉を聞いていたが、
「お任せください、ディルク様。リーナお嬢様には伝説の武神といえども近寄らせませんので、ご安心ください」
再びアリーセが拳を掲げた。父親のエドガーが護衛術を教え込んでいたので、彼女はアルノルトぐらいならば撃退できる自信はある。
「それ、僕のことだから……」
リーナとの間に立ちはだかるおさげ姿のアリーセを見て、ディルクはため息をついていた。
こうしてディルクはシュニッツラー領へ出立することになった。
使用人部屋で過ごしていたエドガーは、ディルクが呼んでいると馬丁に伝えられたので庭に向かった。
「少々用事を済ませてから、大叔父上を迎えに上がるので、先に領地に戻って欲しい。アリーセはリーナの侍女として我が屋敷に滞在してもらうこととなった」
エドガーは馬上のディルクからそう命じられる。
青碧の鎧を身にまとったディルクと後ろに控える精鋭部隊数十人を見て、エドガーが腰を抜かしそうになったのは無理もないことである。
シュニッツラー領では警備隊の抵抗に遭うと思ったが、青碧の鎧の効果は絶大であった。国を救った伝説の闘神に抵抗する者はなく、前シュニッツラー侯爵の住まう屋敷にはすぐにたどり着いた。
その屋敷は思った以上に荒れており、ルドルフに軟禁状態にされていた前シュニッツラー侯爵はあっさりとディルクの縄についた。
前シュニッツラー侯爵とルドルフの陰謀は白日の下にさらされ、王都で裁かれた後死刑となった。
ルドルフの妻と子は身分を剥奪されて修道院へと入れられた。まだ十歳の息子は十五歳になれば平民として独り立ちする予定である。
財務局の新しい局長となるのはウェイランド伯爵。侯爵位に格上げになり五侯爵家に含まれる予定である。次弟が婿に行っているので、アルノルトが子爵位を賜り補佐官になることも決まった。
とても栄誉なことであるが、アルノルトはさぼることができなくなるので、それを聞いた途端に顔をしかめていたが、リーナに怠けることを責められたこともあり、真面目に勤めようと心を入れ替えていた。
シュニッツラー侯爵領は分割され侯爵五家に与えられることになった。一番大きいのはウェイランド侯爵領、次いでハルフォーフ侯爵領となったのは言うまでもない。
こうして全ては終わった。ウェイランド邸では、侯爵となった祝いとリーナのお披露目のための舞踏会が大々的に開催されることになった。
平時のディルクは穏やかな青年である。そんなディルクをアリーセは不思議そうに見ている。
「それ、ちょっと恥ずかしいから」
顔を赤くして俯くディルクを見て、救国の武神、大陸最強の生ける伝説、数千の敵兵をたった一人で葬った破壊神、リーナの頭の中にあったそんな英雄像が飛んでいってしまった。
「本当に申し訳ありません。バルコニーで抱き合ったいるリーナお嬢様とディルク様を見て、お二人は秘密の恋人だと思ってしまったものですから」
そんなアリーセの告白を聞いて、アルノルトの眉が上がる。
「ディルク! リーナは私の大切な義妹なんだ。まだ婚約もしていないうちから気安く触れないでもらいたい」
アルノルトが不機嫌そうにディルクを睨むと、ディルクは不服そうに睨み返えすが、正式にリーナの養父と認められたエックハルトに報告されると、婚約を反対される可能性があり抗議できないでいた。
「私は抱き合うお二人を二回見ました」
微妙な空気を破りアリーセが嬉しそうにアルノルトに報告すると、
「アリーセ、もうそれぐらいで勘弁してもらえないかしら」
真っ赤になったリーナが恥ずかしそうにアリーセを止めている。その様子も可愛らしいとディルクは見惚れていた。
「アリーセ、主人の秘密は軽々しく喋ってはいけないよ。これから侍女としてリーナの側に仕えるのだから、肝に命じておくんだ。リーナは友達でも姉でもなく、主人だからね」
アルノルトは妹のように思っているアリーセに言い聞かせた。
「申し訳ありません」
アルノルトに叱られて顔を青くしてリーナに謝るアリーセ。
「でもね、婚約するまではディルクとリーナが二人きりで逢っていたら僕に報告するんだ。できれば阻止してほしい」
結婚するまではリーナはハルフォーフ家の客人であり、アリーセはリーナの実家になるウェイランド伯爵家の侍女なのだ。アルノルトの命令に従うのは当然だ。
「お任せください、アルノルト様。たとえ相手が青碧の闘神であったとしても、絶対にリーナお嬢様には近寄らせません!」
アリーセが拳を掲げてそう言うと、ディルクは困ったように眉を寄せた。
「リーナ、僕は前シュニッツラー侯爵捕縛のためシュニッツラー領へと赴かなければならない。しばらく留守にするけれど、残党が王都へ侵入する恐れがあるから、ここに滞在して欲しい。王都で一番安全な場所だと思うから」
リーナと離れるのは心残りだが、前シュニッツラー侯爵の問題を片付けなければ、途中でシュニッツラー領を通らなければならないエックハルトが王都へ出てこられない。エックハルトが王都に来なければリーナとの婚約が整わないので、将軍自ら前シュニッツラー侯爵捕縛に行くことを決めたのだ。
「あの…… シュニッツラー侯爵の令息はどうなるのでしょう?」
国を売る行為が重罪であることをリーナは理解していた。それを知りながら婿に収まり、発覚しそうになると部下を長期に渡って監禁し、あまっさえ、親を脅して養女を愛人に寄越せと言うような男に情けをかけるつもりもない。
しかし、まだ十歳の一人息子のことは哀れだとリーナは思う。
「大丈夫だよ。僕が命をかけて守ったこの国は、罪なき幼子の命を奪うようなことはしない。でも、彼が侯爵位を継ぐことは永遠にないだろう」
ディルクもできることならば穏便に済ませたいと思うが、国の治安を担う将軍として見過ごすわけにはいかなかった。
「お気をつけて行ってらっしゃいませ」
「すぐに済ませて帰ってくるから待っていて。義兄のアルノルトさんや僕の弟たちにも不用意に近付いてはいけないよ」
リーナは笑ってディルクの言葉を聞いていたが、
「お任せください、ディルク様。リーナお嬢様には伝説の武神といえども近寄らせませんので、ご安心ください」
再びアリーセが拳を掲げた。父親のエドガーが護衛術を教え込んでいたので、彼女はアルノルトぐらいならば撃退できる自信はある。
「それ、僕のことだから……」
リーナとの間に立ちはだかるおさげ姿のアリーセを見て、ディルクはため息をついていた。
こうしてディルクはシュニッツラー領へ出立することになった。
使用人部屋で過ごしていたエドガーは、ディルクが呼んでいると馬丁に伝えられたので庭に向かった。
「少々用事を済ませてから、大叔父上を迎えに上がるので、先に領地に戻って欲しい。アリーセはリーナの侍女として我が屋敷に滞在してもらうこととなった」
エドガーは馬上のディルクからそう命じられる。
青碧の鎧を身にまとったディルクと後ろに控える精鋭部隊数十人を見て、エドガーが腰を抜かしそうになったのは無理もないことである。
シュニッツラー領では警備隊の抵抗に遭うと思ったが、青碧の鎧の効果は絶大であった。国を救った伝説の闘神に抵抗する者はなく、前シュニッツラー侯爵の住まう屋敷にはすぐにたどり着いた。
その屋敷は思った以上に荒れており、ルドルフに軟禁状態にされていた前シュニッツラー侯爵はあっさりとディルクの縄についた。
前シュニッツラー侯爵とルドルフの陰謀は白日の下にさらされ、王都で裁かれた後死刑となった。
ルドルフの妻と子は身分を剥奪されて修道院へと入れられた。まだ十歳の息子は十五歳になれば平民として独り立ちする予定である。
財務局の新しい局長となるのはウェイランド伯爵。侯爵位に格上げになり五侯爵家に含まれる予定である。次弟が婿に行っているので、アルノルトが子爵位を賜り補佐官になることも決まった。
とても栄誉なことであるが、アルノルトはさぼることができなくなるので、それを聞いた途端に顔をしかめていたが、リーナに怠けることを責められたこともあり、真面目に勤めようと心を入れ替えていた。
シュニッツラー侯爵領は分割され侯爵五家に与えられることになった。一番大きいのはウェイランド侯爵領、次いでハルフォーフ侯爵領となったのは言うまでもない。
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