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「わかったよ。僕がドレスを着てその男のところへ行けばいいのだろう」
ディルクの求めを悟ったマリオンは、悔しそうに歯ぎしりをしながらも、兄のために女装を決意した。
「マリオン、済まない。しかし、君だけにそんなことをさせないから。僕も侍女として同行するよ」
弟だけに辛い思いをさせるのが忍びなく、ディルクは自らも女装しようと考えた。
ディルクの顔を見て頷く母親。目線を下げて育ち過ぎた立派な体を見て頭を振った。
「試すだけ、試してみましょう。無駄だと思うけれど」
ため息をついた母は、マリオンとディルクを伴って部屋を出て行った。
部屋に残された四人は唖然としてディルクたちを見送る。
「兄上は本気なのでしょうか?」
三男のヴァルターが呆れながら呟く。
「あの優しい兄上だからな。マリオンだけに嫌な仕事を押し付けたくなかったのだろう」
心優しいディルクのことを思い、ツェーザルは頷いた。
リーナは呆然としながらも、侍女姿のディルクを少し楽しみにしていた。
「アルノルトお義兄様は大丈夫でしょうか? ご無事だといいのですけれど」
リーナはまだ見ぬ行方不明の義兄のことが心配であった。ルドルフが自分を手に入れるためにアルノルトを捕らえているのではないかと思っている。
「アルノルトが横領していたとは信じられないけれど、アルノルトは本当に失踪したと思う。部屋にこんな手紙を残していたんだ。数日帰らないことはよくあったので放置していたら、局長であるシュニッツラー侯爵からアルノルトが横領した疑いがあると言われて、慌てて屋敷に戻ってアルノルトの部屋を探して見つけた」
ウェイランド伯爵は握り潰した跡がある手紙を広げた。慌てていたので、手荷物に入れたまま領地へと出発してしまっていた。
『月の見える夜、君に魅せられた
僕は父と同じ道を歩む。
全ては君と共に
初めての恋の相手に心を捧げる
来年の春祭りは君と
初めて贈った花のもと
たくさんの感謝を捧げたい
僕達の旅立ちの地へ
人々はすべからく恋をすべし
僕が君を思った年数を歩む』
「恋文の下書きでしょうか? 内容がばらばらですね」
ツェーザルが不思議そうに頭を傾げている。
「何かの暗号ですかね。一文字前後させて…… 三飛びで読んでみたら…… 駄目だ、何も出てこない」
三男のヴァルターは何か意味があるのではないかと、暗号解読を試みたが、思わしい答えは得られないでいた。
「アルノルトお義兄様は、文学好きだったでしょうか?」
リーナが思い当たる節があるような顔でウェイランド伯爵訊いた。
「良くわかったな。あいつは本の虫だ。それで、仕事が疎かになっていた。しかし、本代以外は殆ど金を使わないやつだったのに、横領なんて考えられない。贅沢な女に捕まったのだろうか?」
ウェイランド伯爵にとって不肖の弟だったことは疑いようはない。それでも大切な家族である。ウェイランド伯爵はリーナよりも更にアルノルトのことを心配していた。
「それぞれの一行目は、百年ほど前に多数の作品を残した作家の有名な文章の一部です。二百作は下らないといわれる彼の作品の中でも、あまり有名でない五作品が選ばれています。一番目の作品に出てくる主人公の父は、無実の罪で捕らえられて獄死しています」
リーナは将来の公爵夫人になるために文学や芸術などの教養を嫌という程勉強させられていた。それらが女性の社交には必須とされいるからに他ならない。
武官の家に産まれたツェーザルとヴァルター、忙しい嫡男であったウェイランド伯爵には文学の素養はなかったので、驚いてリーナの話を聞いていた。
「二番目の作品の主人公は、幼い頃年の離れた従姉に恋をします。三番目はオリーブの花を送りました。四番目、主人公たちは最後に西に向かいました。そして、最後は十年越しの恋を実らせたお話です」
リーナは全てを何度も読んでいた。読書も絵や音楽の鑑賞も嫌いではない。強要されると辛かっただけだ。
「すなわち、アルノルトは無実の罪で囚われていて、年の離れた従姉の家にあるオリーブの木から西に十歩行った所に何かあると?」
ヴァルターは興味深げにリーナの顔を見た。
「私はそう思います」
リーナが頷く。
ツェーザルは庭に一本だけ植えられているオリーブの大樹を思い出した。
「今夜はもう日が暮れる。明日庭を探そう」
「そうですね。アルノルトが本当に囚われているのならばマリオンたちには頑張ってもらわないといけませんね」
ヴァルターの顔が曇る。
証拠もなしにハルフォーフ家の者がシュニッツラー侯爵邸を捜索に行くと、国を揺るがす事件になってしまいかねないので、シュニッツラー侯爵自らに引き入れてもらいたい。それにはマリオンの女装が有効であるとヴァルターも考えた。
「アルノルトが捕らえられている可能性があるのならば、マリオンには申し訳ないが、女装をお願いするしかないな。明日シュニッツラー侯爵に会い、リーナはさる方と婚約する予定なので無理だが、罪に問われて牢に入れられたリーナの継母の娘も保護したので、そちらでどうかと打診しておく。天使のように可愛い付け加えれば拒否はしないと思う」
シュニッツラー侯爵は美少女好きと名高かった。あのような男に従甥を差し出すのは心苦しいが、侍女として従姉が同行できれば全て解決するとウェイランド伯爵は感じていた。唯一心配があるとすればディルクの女装だけであった。
ディルクの求めを悟ったマリオンは、悔しそうに歯ぎしりをしながらも、兄のために女装を決意した。
「マリオン、済まない。しかし、君だけにそんなことをさせないから。僕も侍女として同行するよ」
弟だけに辛い思いをさせるのが忍びなく、ディルクは自らも女装しようと考えた。
ディルクの顔を見て頷く母親。目線を下げて育ち過ぎた立派な体を見て頭を振った。
「試すだけ、試してみましょう。無駄だと思うけれど」
ため息をついた母は、マリオンとディルクを伴って部屋を出て行った。
部屋に残された四人は唖然としてディルクたちを見送る。
「兄上は本気なのでしょうか?」
三男のヴァルターが呆れながら呟く。
「あの優しい兄上だからな。マリオンだけに嫌な仕事を押し付けたくなかったのだろう」
心優しいディルクのことを思い、ツェーザルは頷いた。
リーナは呆然としながらも、侍女姿のディルクを少し楽しみにしていた。
「アルノルトお義兄様は大丈夫でしょうか? ご無事だといいのですけれど」
リーナはまだ見ぬ行方不明の義兄のことが心配であった。ルドルフが自分を手に入れるためにアルノルトを捕らえているのではないかと思っている。
「アルノルトが横領していたとは信じられないけれど、アルノルトは本当に失踪したと思う。部屋にこんな手紙を残していたんだ。数日帰らないことはよくあったので放置していたら、局長であるシュニッツラー侯爵からアルノルトが横領した疑いがあると言われて、慌てて屋敷に戻ってアルノルトの部屋を探して見つけた」
ウェイランド伯爵は握り潰した跡がある手紙を広げた。慌てていたので、手荷物に入れたまま領地へと出発してしまっていた。
『月の見える夜、君に魅せられた
僕は父と同じ道を歩む。
全ては君と共に
初めての恋の相手に心を捧げる
来年の春祭りは君と
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たくさんの感謝を捧げたい
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「恋文の下書きでしょうか? 内容がばらばらですね」
ツェーザルが不思議そうに頭を傾げている。
「何かの暗号ですかね。一文字前後させて…… 三飛びで読んでみたら…… 駄目だ、何も出てこない」
三男のヴァルターは何か意味があるのではないかと、暗号解読を試みたが、思わしい答えは得られないでいた。
「アルノルトお義兄様は、文学好きだったでしょうか?」
リーナが思い当たる節があるような顔でウェイランド伯爵訊いた。
「良くわかったな。あいつは本の虫だ。それで、仕事が疎かになっていた。しかし、本代以外は殆ど金を使わないやつだったのに、横領なんて考えられない。贅沢な女に捕まったのだろうか?」
ウェイランド伯爵にとって不肖の弟だったことは疑いようはない。それでも大切な家族である。ウェイランド伯爵はリーナよりも更にアルノルトのことを心配していた。
「それぞれの一行目は、百年ほど前に多数の作品を残した作家の有名な文章の一部です。二百作は下らないといわれる彼の作品の中でも、あまり有名でない五作品が選ばれています。一番目の作品に出てくる主人公の父は、無実の罪で捕らえられて獄死しています」
リーナは将来の公爵夫人になるために文学や芸術などの教養を嫌という程勉強させられていた。それらが女性の社交には必須とされいるからに他ならない。
武官の家に産まれたツェーザルとヴァルター、忙しい嫡男であったウェイランド伯爵には文学の素養はなかったので、驚いてリーナの話を聞いていた。
「二番目の作品の主人公は、幼い頃年の離れた従姉に恋をします。三番目はオリーブの花を送りました。四番目、主人公たちは最後に西に向かいました。そして、最後は十年越しの恋を実らせたお話です」
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ヴァルターは興味深げにリーナの顔を見た。
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リーナが頷く。
ツェーザルは庭に一本だけ植えられているオリーブの大樹を思い出した。
「今夜はもう日が暮れる。明日庭を探そう」
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