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男にあまり慣れていない、それが環の印象だった。初めての男に振られでもして腹いせに他の男と寝ようとしたのだろう。キスを拒んだのはその男への未練か。
だが、そんな事情など僕には関係ない。誘ったのは環だ。僕は環の腰を抱いてベッドルームに連れ込んだ。
手足が同時に出るようなぎこちない動きでついてくる環に少し苛立った。僕に抱かれることなど望んでいないのに、このような自棄を起こすほど環に惚れられている男に嫉妬していたのかもしれない。
死の恐怖に当てられた猛りと、環にとっては謂れもない嫉妬のせいで僕は余裕がなくなっていた。
ベッドルームにはセミダブルのベッドが二台置かれていた。部屋に入ると、環がまとっていたバスローブを一気に剥ぎ取るように脱がした。小柄な割に大きな胸と少女のように薄い恥毛が現れる。驚いた環は自身を抱くように胸を両手で隠した。
僕は環の腕を広げるように持つとベッドに押し倒す。環は観念したように僕を見上げた。
前の男は環に快楽を教え込まなかったのか、環の目には驚きと恐れだけが浮かび、欲も期待も見ることができない。愛情のない僕には快楽を与えることができないと否定されたような気分になり、僕は環を快楽に落としたいと意地になっていた。
環の胸は思った以上に柔らかかった。薄い色の乳首を口に含むと、環が感じることを拒否するように身を固くする。
環をあやすように首筋に手を這わせ、舌で乳首を嬲る。環は身じろぎもせず目を固く閉じていた。
しかし、しばらくすると口に含んだ乳首が固くなって環の閉じられていた口から小さい嬌声が漏れた。
「あぁ」
僕は少し開いた環の唇に舌を差し込んだ。歯や頬の裏を丁寧に舐めると、本当にキスに慣れていないようで環が苦しそうにしている。唇を離すと大きく息を繰り返している。
「狭いな」
指を環の秘裂に当てて少し撫でた後、蜜口に指を一本挿れてみると、思った以上に狭い。
「いや! そんなとこ、触らないで」
環が脚を閉じようとする。
「あんまり慣れていないみたいだけれど、いきなり僕のものを挿れたら痛いんじゃないか。環がそれでいいならもう挿れるけれどね。僕はもうこんなになっているし」
環の手を導いて僕の猛ったものに触らせると、
「こんなに大きいの?」
驚いたような環の声がした。環に手は恐れたように離れていく。
「随分と煽り上手なんだね。わかったのなら、ちゃんと解さないと」
環は不思議そうに頭を傾げる。お世辞でも煽るためでもなく、正直な感想だったらしい。
環に中に挿れた指を少し曲げて出し入れすると流石に中が湿っぽくなってきた。環の息も上がっていく。
僕は指を二本に増やした。
環は馴れない快楽に戸惑っているようだが、ちゃんと濡れてきている。無意識に腰も動き始めた。時折えび反りになって快楽を逃がそうとする環の震える胸が扇情的で、僕は印をつけたくなった。
乳房を強く吸うと赤くキスマークが残る。今までどの女にもつけたことがない。それなのに、行きずりの環を自分のものにしたいと思ったのか、それとも、章の殺気に当てられただけなのか、僕は自分の気持がわからずにいた。
指を三本に増やして中をこすっていくと、僕の手の甲を伝って行くほど愛液が溢れてきた。
環の中に入りたいと猛りきっている自分自身にコンドームを被せて、ゆっくりと環に中に侵入する。
まだ先を少し入れただけなのに、これほど気持ちいいと思ったことがないほど、環の中は狭く熱く極上だった。環を快楽に落としたいと思っていたが、これでは僕が落ちそうだ。持っていかれないように狭い中をゆっくりと進む。
「痛い! 無理だから、お願いもう止めて!」
身を固くした環が叫んだ。僕の侵入を拒むものがある。
「まさか、処女だったのか?」
そう訊くと、環は目に涙を浮かべながら頷いている。
処女がなぜ行きずりの男を誘ったのかと疑問に思うが、とてもこの状態で止めることができない。
「ごめん、僕も無理だ。体に力を抜いて。なるべく痛くないように気をつけるから」
痛みを逸らそうと環の胸を揉みながら、僕は一気に貫いた。
「痛い!」
流れる涙を口で吸い取り、唇を重ねる。中に入ったまま環を抱きしめると強張っていた体が柔くなってくる。
「すぐ動くと痛いと思うから、しばらくこのままでいる」
快楽を求めて体が動こうとするのを、ありったけの理性をかき集めて僕は静止していた。面倒なことになったと思うより、環が処女だったことに喜びを感じていることが僕にも不思議だった。
環の中で動かずにいることに限界が来て、僕はゆっくりと動き始めた。そして、本能のままに抽送の速度を上げる。
環の目から涙から流れていたが、止めてくれとは言わない。そのことに気を良くした僕は何回かの抽送の後あっけなく果てた。いつもはこんなに早く射精したりしないのにと、少しショックを受けていたが、環が終わったことに安堵したように僕を見上げてきたので気にしないことにした。
環の中から引き抜くと、コンドームには愛液に混じって血がついていた。ティシュで包むと赤く色づく。処女と寝たのは初めてだった。遊びでそんな面倒な女の相手はしたくないと思っていた。しかし、環の初めての男になったと思うと感慨深い。
環の股間も拭き取ると、かなりの出血があったようでティシュが真っ赤に染まった。
僕は呆然としている環の隣に寝転び抱きしめた。小さな嗚咽が漏らしていた環だったが、僕が髪を撫でていると小さな寝息に変わった。
僕も目を閉じる。
時計を確認すると朝に七時だった。
僕は環を抱きしめたまま眠ってしまったらしく、下になっていた腕がしびれていた。僕が腕を引き抜くと環が目を覚ました。
「おはよう。よく眠れた?」
「えっと……」
環はまだ覚醒しきっていないのか、僕のことがわからないようだ。慌てて起き上がろうとして自分が全裸であることに気付いて再び布団の中に潜り込んでしまった。環の頬が赤くなっているので昨夜のことを思い出したのだろう。
僕は起き上がり隣のベッドに置いてあった二人分のバスローブを引き寄せた。一着は環に渡し、残りは自分で着た。
「先にシャワーへ行ってくる。歩けるようなら環も後で入ってくるといい」
僕はそう言い残してバスルームに向かった。
僕がシャワーを浴びて部屋に戻ると、環は少しがに股でよろよろとバスルームの方へ歩き出す。
「補助が必要なら言ってくれ」
そう訊いたが、
「一人で大丈夫」
環は振り向いて気丈に答えた。
だが、そんな事情など僕には関係ない。誘ったのは環だ。僕は環の腰を抱いてベッドルームに連れ込んだ。
手足が同時に出るようなぎこちない動きでついてくる環に少し苛立った。僕に抱かれることなど望んでいないのに、このような自棄を起こすほど環に惚れられている男に嫉妬していたのかもしれない。
死の恐怖に当てられた猛りと、環にとっては謂れもない嫉妬のせいで僕は余裕がなくなっていた。
ベッドルームにはセミダブルのベッドが二台置かれていた。部屋に入ると、環がまとっていたバスローブを一気に剥ぎ取るように脱がした。小柄な割に大きな胸と少女のように薄い恥毛が現れる。驚いた環は自身を抱くように胸を両手で隠した。
僕は環の腕を広げるように持つとベッドに押し倒す。環は観念したように僕を見上げた。
前の男は環に快楽を教え込まなかったのか、環の目には驚きと恐れだけが浮かび、欲も期待も見ることができない。愛情のない僕には快楽を与えることができないと否定されたような気分になり、僕は環を快楽に落としたいと意地になっていた。
環の胸は思った以上に柔らかかった。薄い色の乳首を口に含むと、環が感じることを拒否するように身を固くする。
環をあやすように首筋に手を這わせ、舌で乳首を嬲る。環は身じろぎもせず目を固く閉じていた。
しかし、しばらくすると口に含んだ乳首が固くなって環の閉じられていた口から小さい嬌声が漏れた。
「あぁ」
僕は少し開いた環の唇に舌を差し込んだ。歯や頬の裏を丁寧に舐めると、本当にキスに慣れていないようで環が苦しそうにしている。唇を離すと大きく息を繰り返している。
「狭いな」
指を環の秘裂に当てて少し撫でた後、蜜口に指を一本挿れてみると、思った以上に狭い。
「いや! そんなとこ、触らないで」
環が脚を閉じようとする。
「あんまり慣れていないみたいだけれど、いきなり僕のものを挿れたら痛いんじゃないか。環がそれでいいならもう挿れるけれどね。僕はもうこんなになっているし」
環の手を導いて僕の猛ったものに触らせると、
「こんなに大きいの?」
驚いたような環の声がした。環に手は恐れたように離れていく。
「随分と煽り上手なんだね。わかったのなら、ちゃんと解さないと」
環は不思議そうに頭を傾げる。お世辞でも煽るためでもなく、正直な感想だったらしい。
環に中に挿れた指を少し曲げて出し入れすると流石に中が湿っぽくなってきた。環の息も上がっていく。
僕は指を二本に増やした。
環は馴れない快楽に戸惑っているようだが、ちゃんと濡れてきている。無意識に腰も動き始めた。時折えび反りになって快楽を逃がそうとする環の震える胸が扇情的で、僕は印をつけたくなった。
乳房を強く吸うと赤くキスマークが残る。今までどの女にもつけたことがない。それなのに、行きずりの環を自分のものにしたいと思ったのか、それとも、章の殺気に当てられただけなのか、僕は自分の気持がわからずにいた。
指を三本に増やして中をこすっていくと、僕の手の甲を伝って行くほど愛液が溢れてきた。
環の中に入りたいと猛りきっている自分自身にコンドームを被せて、ゆっくりと環に中に侵入する。
まだ先を少し入れただけなのに、これほど気持ちいいと思ったことがないほど、環の中は狭く熱く極上だった。環を快楽に落としたいと思っていたが、これでは僕が落ちそうだ。持っていかれないように狭い中をゆっくりと進む。
「痛い! 無理だから、お願いもう止めて!」
身を固くした環が叫んだ。僕の侵入を拒むものがある。
「まさか、処女だったのか?」
そう訊くと、環は目に涙を浮かべながら頷いている。
処女がなぜ行きずりの男を誘ったのかと疑問に思うが、とてもこの状態で止めることができない。
「ごめん、僕も無理だ。体に力を抜いて。なるべく痛くないように気をつけるから」
痛みを逸らそうと環の胸を揉みながら、僕は一気に貫いた。
「痛い!」
流れる涙を口で吸い取り、唇を重ねる。中に入ったまま環を抱きしめると強張っていた体が柔くなってくる。
「すぐ動くと痛いと思うから、しばらくこのままでいる」
快楽を求めて体が動こうとするのを、ありったけの理性をかき集めて僕は静止していた。面倒なことになったと思うより、環が処女だったことに喜びを感じていることが僕にも不思議だった。
環の中で動かずにいることに限界が来て、僕はゆっくりと動き始めた。そして、本能のままに抽送の速度を上げる。
環の目から涙から流れていたが、止めてくれとは言わない。そのことに気を良くした僕は何回かの抽送の後あっけなく果てた。いつもはこんなに早く射精したりしないのにと、少しショックを受けていたが、環が終わったことに安堵したように僕を見上げてきたので気にしないことにした。
環の中から引き抜くと、コンドームには愛液に混じって血がついていた。ティシュで包むと赤く色づく。処女と寝たのは初めてだった。遊びでそんな面倒な女の相手はしたくないと思っていた。しかし、環の初めての男になったと思うと感慨深い。
環の股間も拭き取ると、かなりの出血があったようでティシュが真っ赤に染まった。
僕は呆然としている環の隣に寝転び抱きしめた。小さな嗚咽が漏らしていた環だったが、僕が髪を撫でていると小さな寝息に変わった。
僕も目を閉じる。
時計を確認すると朝に七時だった。
僕は環を抱きしめたまま眠ってしまったらしく、下になっていた腕がしびれていた。僕が腕を引き抜くと環が目を覚ました。
「おはよう。よく眠れた?」
「えっと……」
環はまだ覚醒しきっていないのか、僕のことがわからないようだ。慌てて起き上がろうとして自分が全裸であることに気付いて再び布団の中に潜り込んでしまった。環の頬が赤くなっているので昨夜のことを思い出したのだろう。
僕は起き上がり隣のベッドに置いてあった二人分のバスローブを引き寄せた。一着は環に渡し、残りは自分で着た。
「先にシャワーへ行ってくる。歩けるようなら環も後で入ってくるといい」
僕はそう言い残してバスルームに向かった。
僕がシャワーを浴びて部屋に戻ると、環は少しがに股でよろよろとバスルームの方へ歩き出す。
「補助が必要なら言ってくれ」
そう訊いたが、
「一人で大丈夫」
環は振り向いて気丈に答えた。
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