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53.暑い。アイスクリームが食べたい。でも、かき氷でガマン
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いろいろ作って小腹がすいたので休憩のために厨房へ向かう。
サムは館の2階へ上るのはダメらしいが、コルネロのところなら一緒におやつを食べてもメリアにはバレないだろう。
厨房ではコルネロが一人で片付けをしていたが、コルネロはボクの顔を見るといつものように、
「何を作りやしょうか?」
と『ヘイラッシャイ』って感じに聞いてきた。
外から戻って暑かったのと喉が渇いていたので、無理を承知で、
「アイスクリーム。」
と、答えた。
「え?あいすく、何ですって?」
無論、アイスクリームなんてあるはずがないので、
「ううん、そっちは良いや。氷はある?あるならカキ氷が食べたいな。」
と、またまた無茶を言ってみた。
この暑さだし、氷なんて有るわけがない。
それに、この世界で冷たいものなんて食べたことがないので、氷菓子なんて無いだろうな。
「用意しやすよ?」
「え?」
「氷でやしょう?用意しやすよ?」
驚いた。
有るのか?氷。
「それじゃあ、氷を削って雪みたいにしてくれる?それにハチミツとブドウジュースとかをかけて食べるから。」
そう言うと、今までテレサの後ろで黙って聞いていたマルカが前に進み出て、
「お待ちを。ご主人様が召し上がられるのでしたら、私供がご用意させていただきます。お飲み物のご用意は私達のお役目ですので。」
と、言い出した。
すると、今度はいつもマルカにペコペコしているコルネロがスイッと目を細めた。
「いやいや、マルカ様、コレはあっしが承った『食べ物』の話でやしょう?となれば、あっしがご用意するのが流れでやしょう?」
「いえいえ、コルネロ殿?ブドウジュースは飲み物ですし、ハチミツは甘味です。ここは私たちメイドの分担でよろしいのでは?」
対して、マルカも口許にはうっすらと笑みを浮かべながらも目は笑っていない。
ハハハ、ホホホと笑いながら火花を散らす二人。
ヒィィ!なんでカキ氷くらいでそんなに剣呑になるの?
「いやいや!作るのに力が必要だし、ここはハチミツやジュースはマルカが、氷と削るのはコルネロで良いじゃない?」
というボクの言葉を受けてようやく二人は緊張を解いた。
「ご主人様がそのように仰るのであれば……。」
「あっしは作らせて頂けるのであれば……。」
そんな二人にサムとテレサは、『どうでも良いじゃないですか』的な呆れ半分の目を向けている。
そんな二人とオロオロしているレーネは置いといて、
「それじゃあ、コルネロ、氷を持ってきて。持ってきたらナイフかなんかでフワフワに削って、雪みたいに。」
「まかせてくだせぇ。ご主人様の料理はあっしが美味しく作ってみせやす!」
うんうん、意気込みや良しだね。
まあ、ただ削るだけなんだけどね。
「私たちはどうしましょう?」
「マルカ達はブドウジュースとかハチミツとか、氷にかけたら甘くて美味しそうなものを持ってきて。あ、そうだ!サムのためにワインとかお酒もあったら良いな。」
「え?お酒、ですか?」
マルカが怪訝な顔をする。
「サムは作ってくれたんだよ?労いだよ。ご褒美だよ。」
そう言ってマルカを急かす。
「そうですか?それではやむを得ないですね。」
そういったマルカは渋々ワインやお酒を持ってくるようにレーネに申し付ける。
「あ、レーネ、レーネも美味しそうだって思うもの持ってきて良いからね。混ぜ混ぜして誰が作ったジュースが美味しいか競争だからね。」
「私も作ってよろしいのですか?わかりました!」
レーネはそう言ってスゴい勢いで出ていった。
「マルカもテレサも行ってきて良いよ?」
「いえ、私共は大丈夫でございます。
それよりもご主人様、ここでは座ることもできません。隣の部屋でお待ちになられては如何でしょうか?」
確かに、この厨房で座れるものと言えば質素な木製のスツールと、料理台があるだけだ。
「じゃあ、そのイスに……。」
「いけません。このような粗末なイスにお座り頂いたとなれば私がメリア様に叱られてしまいます。」
確かに木製のスツールは使い込まれているのか、座面がツルツルピカピカになっている。
だけど汚いって訳じゃないんだけどな。
でもまあ、マルカが怒られちゃうんだったら仕方ないか。
「それじゃあ、準備が出来るまで隣の部屋に行っていようかな。準備が出来たら呼んでね。」
そう言ってテレサと隣の部屋へと移動した。
隣の部屋は分厚い絨毯が敷かれた豪華な部屋で、少し狭い……といっても一辺が5メートル以上ある部屋で、中央には豪華な装飾が施された大きな長テーブルが座っている。
ちなみに、この部屋にサムやコルネロは入ることはできない。
だからみんなでカキ氷を作ろうと思ったらこの部屋ではできないのだ。
まあ、こんな分厚い絨毯が敷かれた部屋で氷を削るっていうのは最初っから有り得ないんだけどね。
「テレサは欲しいものとか無かったの?」
テレサはこういう時いつもボクの側に付いているのでもしかしたら好きなことが出来ていないかもしれない。
そう思ったのがけれど、
「ご主人様のお側にいられることだけで幸せでございます。それに、お側にいるときは欲しいものをレーネに頼んでも怒られないので、嬉しいです。」
と、しれっと言った。
なんというか、テレサって結構要領よくやってるんだね。
まあ、そういったことを言わなければ、もっと好印象だったんだろうけどねぇ。
そんなことを言っていると、マルカが入ってきて、
「ご主人様、氷の準備が出来ました。
こちらへお持ち致しますか?」
と聞いた。
「そっちに行くよ。こっちだと水が零れたりしたらお掃除が大変だからね。」
ボクはそう言って席を立って厨房に向かう。
厨房の作業台の上には、木の皿の上に載せられた大きな氷が置かれていた。
氷は霜がかかったようになっていて、まるで今冷凍室から出したばかりのようだった。
冬の氷を氷室か何かで保存してるんだろうけど、結構冷え冷えみたいだね。
「それじゃあ、その氷をカンナで、ってカンナは無いか。ナイフで削って粉みたいに削りとって。」
「削り取るって、こうでやすか?」
コルネロがナイフの切先で氷を突っつくと氷が砕けてカチ割り氷のようになる。
「そうじゃなくて、こうナイフの刃を立てて、薄く削るみたいにさ。」
ボクが身振り手振りで手前に引くような感じで両腕を動かすと、コルネロも真似して両手でナイフの刃を押さえてザリザリと氷を削り取る。
そのナイフはよく切れるのか、氷が薄い紙のように削れた。
「そう!その調子!その器いっぱいになるまで削って。」
コルネロは何度も力を込めてナイフで氷を削り、10センチほどの器に削った氷が盛られた。
「じゃあ、ブドウジュースをかけてみよう。あ、先にハチミツをブドウジュースに溶かしておいてね。」
そうしてハチミツをとかしたブドウジュースを氷にかけると、氷はちょっと紫っぽい赤色に染まる。
ボクはスプーンで氷を掬うと口に運んだ。
口に入れると同時に氷はスッと消えてちょっと渋味のある甘味が口に拡がった。
「ん~!おいしい~。」
さっきまで竹を切ったり曲げたりしているサムに色々と指示を出していたので、喉が渇いていたのだ。
サムに指示を出しているだけで自分は何もしていないのだけれど、自分で作業させてもらえず、人に指示をし続けるというのは結構疲れる。
どうやったら伝わるだろうと考え通しで疲れた頭に冷たい氷とハチミツの糖分がとても気持ちいい。
ボクが食べ終わる前にもう一杯の器が盛れたので、ねぎらいの意味も込めて先ずはサムに食べてもらう。
サムのカキ氷には赤ワインにハチミツを溶いてかけてみた。
このワインは度数の強いお酒なのか、結構アルコール臭がする。
サムはマルカにちょっと会釈をしてスプーンで氷を掬って口に運んだ。
一口食べ、目を丸くして、
「こいつぁ、イケやすぜ!これなら何杯でもイケそうでさぁ。」
と、破顔して喜んでくれた。
それからはコルネロは大忙しだった。
マルカ、テレサ、レーネの分を削って、またボクの分を削って、またマルカに分を削って。
と、途中からサムは自分の分は自分で削っていたし、テレサもサムに削ってもらっていた。
一時間もしないうちにボクが抱えるほど大きな氷をみんなで食べ切ってしまった。
ボクも3杯は食べたけど流石に寒くなってしまったので、途中から赤ら顔になってきたサムにカキ氷の削り器を作れないかと相談していた。
サムは大きな器にカキ氷を盛って、ワインをドバドバとかけながら話を聞いてくれたのだが、サムの後ろではマルカが怖い目でサムを見ていたけれど、お酒のせいか、サムは全く気づいていなかった。
多分口当たりが良いのだろう。
ワインをかけたカキ氷をドンドン食べてたけど、アルコールをあんな調子で摂取してたら、二日酔いとかになるんじゃないだろうか?
そんな事を思ったけど、喜んでくれたから、まあ良いだろう。
結局、サムが結構酔っ払ったのでそのまま放置してボクやマルカたちは上階へと戻った。
ちょっとアルコールの匂いがしていたのでメリアに訝しまれたが、誤魔化してメリアの横に座っていたら眠くなってそのまま眠ってしまった。
ボクはアルコールは摂っていないはずだけど、色々頑張ったから疲れていたらしい。
結局、翌朝までグッスリ眠ってしまった。
翌朝、メリアにカキ氷のことを聞かれた。
マルカにでも聞いたのかな?
マルカたちにも結構評判が良かったし、今度、カキ氷パーティーも良いかもしれない。
でも、そのときは、是非とも一気食いを勧めて……。
「フフフ。」
思い付いたちょっとしたイタズラに思いを馳せて、ニヤリとほくそ笑むのだった。
サムは館の2階へ上るのはダメらしいが、コルネロのところなら一緒におやつを食べてもメリアにはバレないだろう。
厨房ではコルネロが一人で片付けをしていたが、コルネロはボクの顔を見るといつものように、
「何を作りやしょうか?」
と『ヘイラッシャイ』って感じに聞いてきた。
外から戻って暑かったのと喉が渇いていたので、無理を承知で、
「アイスクリーム。」
と、答えた。
「え?あいすく、何ですって?」
無論、アイスクリームなんてあるはずがないので、
「ううん、そっちは良いや。氷はある?あるならカキ氷が食べたいな。」
と、またまた無茶を言ってみた。
この暑さだし、氷なんて有るわけがない。
それに、この世界で冷たいものなんて食べたことがないので、氷菓子なんて無いだろうな。
「用意しやすよ?」
「え?」
「氷でやしょう?用意しやすよ?」
驚いた。
有るのか?氷。
「それじゃあ、氷を削って雪みたいにしてくれる?それにハチミツとブドウジュースとかをかけて食べるから。」
そう言うと、今までテレサの後ろで黙って聞いていたマルカが前に進み出て、
「お待ちを。ご主人様が召し上がられるのでしたら、私供がご用意させていただきます。お飲み物のご用意は私達のお役目ですので。」
と、言い出した。
すると、今度はいつもマルカにペコペコしているコルネロがスイッと目を細めた。
「いやいや、マルカ様、コレはあっしが承った『食べ物』の話でやしょう?となれば、あっしがご用意するのが流れでやしょう?」
「いえいえ、コルネロ殿?ブドウジュースは飲み物ですし、ハチミツは甘味です。ここは私たちメイドの分担でよろしいのでは?」
対して、マルカも口許にはうっすらと笑みを浮かべながらも目は笑っていない。
ハハハ、ホホホと笑いながら火花を散らす二人。
ヒィィ!なんでカキ氷くらいでそんなに剣呑になるの?
「いやいや!作るのに力が必要だし、ここはハチミツやジュースはマルカが、氷と削るのはコルネロで良いじゃない?」
というボクの言葉を受けてようやく二人は緊張を解いた。
「ご主人様がそのように仰るのであれば……。」
「あっしは作らせて頂けるのであれば……。」
そんな二人にサムとテレサは、『どうでも良いじゃないですか』的な呆れ半分の目を向けている。
そんな二人とオロオロしているレーネは置いといて、
「それじゃあ、コルネロ、氷を持ってきて。持ってきたらナイフかなんかでフワフワに削って、雪みたいに。」
「まかせてくだせぇ。ご主人様の料理はあっしが美味しく作ってみせやす!」
うんうん、意気込みや良しだね。
まあ、ただ削るだけなんだけどね。
「私たちはどうしましょう?」
「マルカ達はブドウジュースとかハチミツとか、氷にかけたら甘くて美味しそうなものを持ってきて。あ、そうだ!サムのためにワインとかお酒もあったら良いな。」
「え?お酒、ですか?」
マルカが怪訝な顔をする。
「サムは作ってくれたんだよ?労いだよ。ご褒美だよ。」
そう言ってマルカを急かす。
「そうですか?それではやむを得ないですね。」
そういったマルカは渋々ワインやお酒を持ってくるようにレーネに申し付ける。
「あ、レーネ、レーネも美味しそうだって思うもの持ってきて良いからね。混ぜ混ぜして誰が作ったジュースが美味しいか競争だからね。」
「私も作ってよろしいのですか?わかりました!」
レーネはそう言ってスゴい勢いで出ていった。
「マルカもテレサも行ってきて良いよ?」
「いえ、私共は大丈夫でございます。
それよりもご主人様、ここでは座ることもできません。隣の部屋でお待ちになられては如何でしょうか?」
確かに、この厨房で座れるものと言えば質素な木製のスツールと、料理台があるだけだ。
「じゃあ、そのイスに……。」
「いけません。このような粗末なイスにお座り頂いたとなれば私がメリア様に叱られてしまいます。」
確かに木製のスツールは使い込まれているのか、座面がツルツルピカピカになっている。
だけど汚いって訳じゃないんだけどな。
でもまあ、マルカが怒られちゃうんだったら仕方ないか。
「それじゃあ、準備が出来るまで隣の部屋に行っていようかな。準備が出来たら呼んでね。」
そう言ってテレサと隣の部屋へと移動した。
隣の部屋は分厚い絨毯が敷かれた豪華な部屋で、少し狭い……といっても一辺が5メートル以上ある部屋で、中央には豪華な装飾が施された大きな長テーブルが座っている。
ちなみに、この部屋にサムやコルネロは入ることはできない。
だからみんなでカキ氷を作ろうと思ったらこの部屋ではできないのだ。
まあ、こんな分厚い絨毯が敷かれた部屋で氷を削るっていうのは最初っから有り得ないんだけどね。
「テレサは欲しいものとか無かったの?」
テレサはこういう時いつもボクの側に付いているのでもしかしたら好きなことが出来ていないかもしれない。
そう思ったのがけれど、
「ご主人様のお側にいられることだけで幸せでございます。それに、お側にいるときは欲しいものをレーネに頼んでも怒られないので、嬉しいです。」
と、しれっと言った。
なんというか、テレサって結構要領よくやってるんだね。
まあ、そういったことを言わなければ、もっと好印象だったんだろうけどねぇ。
そんなことを言っていると、マルカが入ってきて、
「ご主人様、氷の準備が出来ました。
こちらへお持ち致しますか?」
と聞いた。
「そっちに行くよ。こっちだと水が零れたりしたらお掃除が大変だからね。」
ボクはそう言って席を立って厨房に向かう。
厨房の作業台の上には、木の皿の上に載せられた大きな氷が置かれていた。
氷は霜がかかったようになっていて、まるで今冷凍室から出したばかりのようだった。
冬の氷を氷室か何かで保存してるんだろうけど、結構冷え冷えみたいだね。
「それじゃあ、その氷をカンナで、ってカンナは無いか。ナイフで削って粉みたいに削りとって。」
「削り取るって、こうでやすか?」
コルネロがナイフの切先で氷を突っつくと氷が砕けてカチ割り氷のようになる。
「そうじゃなくて、こうナイフの刃を立てて、薄く削るみたいにさ。」
ボクが身振り手振りで手前に引くような感じで両腕を動かすと、コルネロも真似して両手でナイフの刃を押さえてザリザリと氷を削り取る。
そのナイフはよく切れるのか、氷が薄い紙のように削れた。
「そう!その調子!その器いっぱいになるまで削って。」
コルネロは何度も力を込めてナイフで氷を削り、10センチほどの器に削った氷が盛られた。
「じゃあ、ブドウジュースをかけてみよう。あ、先にハチミツをブドウジュースに溶かしておいてね。」
そうしてハチミツをとかしたブドウジュースを氷にかけると、氷はちょっと紫っぽい赤色に染まる。
ボクはスプーンで氷を掬うと口に運んだ。
口に入れると同時に氷はスッと消えてちょっと渋味のある甘味が口に拡がった。
「ん~!おいしい~。」
さっきまで竹を切ったり曲げたりしているサムに色々と指示を出していたので、喉が渇いていたのだ。
サムに指示を出しているだけで自分は何もしていないのだけれど、自分で作業させてもらえず、人に指示をし続けるというのは結構疲れる。
どうやったら伝わるだろうと考え通しで疲れた頭に冷たい氷とハチミツの糖分がとても気持ちいい。
ボクが食べ終わる前にもう一杯の器が盛れたので、ねぎらいの意味も込めて先ずはサムに食べてもらう。
サムのカキ氷には赤ワインにハチミツを溶いてかけてみた。
このワインは度数の強いお酒なのか、結構アルコール臭がする。
サムはマルカにちょっと会釈をしてスプーンで氷を掬って口に運んだ。
一口食べ、目を丸くして、
「こいつぁ、イケやすぜ!これなら何杯でもイケそうでさぁ。」
と、破顔して喜んでくれた。
それからはコルネロは大忙しだった。
マルカ、テレサ、レーネの分を削って、またボクの分を削って、またマルカに分を削って。
と、途中からサムは自分の分は自分で削っていたし、テレサもサムに削ってもらっていた。
一時間もしないうちにボクが抱えるほど大きな氷をみんなで食べ切ってしまった。
ボクも3杯は食べたけど流石に寒くなってしまったので、途中から赤ら顔になってきたサムにカキ氷の削り器を作れないかと相談していた。
サムは大きな器にカキ氷を盛って、ワインをドバドバとかけながら話を聞いてくれたのだが、サムの後ろではマルカが怖い目でサムを見ていたけれど、お酒のせいか、サムは全く気づいていなかった。
多分口当たりが良いのだろう。
ワインをかけたカキ氷をドンドン食べてたけど、アルコールをあんな調子で摂取してたら、二日酔いとかになるんじゃないだろうか?
そんな事を思ったけど、喜んでくれたから、まあ良いだろう。
結局、サムが結構酔っ払ったのでそのまま放置してボクやマルカたちは上階へと戻った。
ちょっとアルコールの匂いがしていたのでメリアに訝しまれたが、誤魔化してメリアの横に座っていたら眠くなってそのまま眠ってしまった。
ボクはアルコールは摂っていないはずだけど、色々頑張ったから疲れていたらしい。
結局、翌朝までグッスリ眠ってしまった。
翌朝、メリアにカキ氷のことを聞かれた。
マルカにでも聞いたのかな?
マルカたちにも結構評判が良かったし、今度、カキ氷パーティーも良いかもしれない。
でも、そのときは、是非とも一気食いを勧めて……。
「フフフ。」
思い付いたちょっとしたイタズラに思いを馳せて、ニヤリとほくそ笑むのだった。
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