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17.面談
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ボクが脱走した日から数日が経ったが、なんだか監視の目が厳しくなってしまった。
いや、まあ確かに脱走したし、逃げられたら非常に困るのだろうなってことはその後のメリアやメイド達の様子から伺うことができたんだけど、たかが子供が部屋から出た程度で大袈裟なんじゃないかな。
これまで日中はメリアとメイド一人、夜は不寝番のメイドが部屋の外で待機というのが普通だったが、今は日中はメリアとメイド二人、夜間は不寝番のメイドが部屋の中で待機という体制になった。
そして、おそらく廊下には常に一人待機している様子。
これまで見たことがないメイドも何人か見かけるのでメイドの数も増えていそうである。
そこまで警戒しなくても良いだろうに。
ところで、今日は誰かが会いに来る日だそうだ。
誰か来るというから相手は両親なのかと思ったのだが、違うらしい。
ローラントという人からの面会の申し込みだそうだ。
メリアが何かを説明してくれたが、知らない単語が多くて他の情報はよくわからなかった。
ということで、今日はいつもより少し豪華な服を着てお出迎えである。
そうして部屋に来たローラントさんは思ったより若い男性だった。
20代後半か30代初めくらいかな。
金糸の刺繍を施された服の上に濃紺の上着、その上にマント?を着け、肩をブローチで留めている。
体型は細身、メイドの中で一番背が高いテレサより頭一つ高い。
とはいえテレサも十代半ばのようなので、十代女子より背が高いというのは背が高いうちに入るのだろうか?
それにしても、テレサだけでなくメリアやマルカ達も10頭身以上ありそうじゃないかってほどスラっとしてスタイルが良いので、縮尺がいまいちよく分からない。
あれは背が高いのだろうか?
それとも、頭が小さいのだろうか?
う~む、謎である。
とはいえ、ローラントさんもメリア達と同じく頭身が高くてスタイルが良く、茶色い髪で細面のイケメンである。
そして顔を見て気づいたのだが、以前にも会ったことがあると思う。
ボクの自我が目覚める前なので、あまり良く覚えていないが、広い部屋、大広間のような所で丁寧な挨拶をされたような気がする。
そんな記憶が複数回有る……ような気がするので、何度か会ってるんじゃないだろうか。
今も、記憶の中と同じようにローラントさんは片膝をついて右手を胸に当てて首を垂れて、スゴく『礼を尽くしてます』って態度をしている。
喋っている内容については、知らない単語であったり文法とか表現とかなんだけど、なぜか少し意味が分かる……ような気がする。
いや、なんとなく……、少しだけ……、ほんの少し……、わかるような気がする?
ローラントさんとの記憶はメリアとかと比べるととても曖昧で、時系列とかも曖昧な感じだ。
なんでだろうか?
ボクがそんなことを考えている間も、ローラントさんは大仰な手振りで色々話してくれるのだが、ボクはまだ理解できる単語の語数も多くないうえに、彼の話す言葉の語数となんか言っていることの内容に違いがあるような気がしてほとんど理解できなかった。
でも、ずっとメリアが一緒に居てくれたし、メリアからは分からない時は『良い』って言っておきなさいと言われていたので、粗方『良い』と言ってなんとか切り抜けられたと思う。
……多分。
ローラントさんは最後まで大仰な身振り手振りで挨拶して出て行った。
ローラントさんの話は知らない単語ばかりで意味はサッパリだったけど、文章は結構な長文で話していた。
対して、いつもメリア達はもっと短い言葉で話してたから、きっとメリアたちは簡単な言葉と文法で話してくれていたんだなと実感できた。
メリア達はまるでボクが簡単な言葉しか言葉が理解できないってことを知ってるみたいだ。
もしかしてボクが元々居た場所ってココとは言語が違う場所だったのかな?
だからボクに話をするときは、言葉が分からないだろうって思って簡単な言葉を使ってくれていたんだろうか?
ううむ、よくわからない。
でも、記憶を探ると確かに以前住んでいた場所から移動してきたらしい。
何日もかけて移動した記憶が有ったから、結構な距離を移動したことは間違いないんだよな。
元居た場所で何かが有ってココに移動してきたということなのだろうか?
うーん、良くわからないな。
やっぱり、いろいろとわからないことばかりだ。
どうにかして情報収集していかないといけないなぁ。
後、記憶をたどって思い出したこととして、ローラントさんとは2ヶ月に一度くらいの割合で面会しているようだ。
これまではローラントさんが一方的に話しているだけだったけれど、今回は時々何か疑問系の言葉が有ったような気がする。
彼の言葉はほとんど分からなかったから、全部『良い』って答えといたけど、大丈夫だっただろうか?
まあ、マズイときはメリアが何とかしてくれるだろう。
今回の面談も終わっちゃったし今更悩んでも仕方がないのでそういう風に暢気に考えることにしておいた。
それにしても、他所の人が来れば変化があってなにか新しいことがわかるかもとか思ったけれど、そもそも言葉が通じないんじゃどうしようもない。
とりあえずは言葉の理解を深めていくしかないってことだろうな。
う~~ん、前途多難だなぁ。
いや、まあ確かに脱走したし、逃げられたら非常に困るのだろうなってことはその後のメリアやメイド達の様子から伺うことができたんだけど、たかが子供が部屋から出た程度で大袈裟なんじゃないかな。
これまで日中はメリアとメイド一人、夜は不寝番のメイドが部屋の外で待機というのが普通だったが、今は日中はメリアとメイド二人、夜間は不寝番のメイドが部屋の中で待機という体制になった。
そして、おそらく廊下には常に一人待機している様子。
これまで見たことがないメイドも何人か見かけるのでメイドの数も増えていそうである。
そこまで警戒しなくても良いだろうに。
ところで、今日は誰かが会いに来る日だそうだ。
誰か来るというから相手は両親なのかと思ったのだが、違うらしい。
ローラントという人からの面会の申し込みだそうだ。
メリアが何かを説明してくれたが、知らない単語が多くて他の情報はよくわからなかった。
ということで、今日はいつもより少し豪華な服を着てお出迎えである。
そうして部屋に来たローラントさんは思ったより若い男性だった。
20代後半か30代初めくらいかな。
金糸の刺繍を施された服の上に濃紺の上着、その上にマント?を着け、肩をブローチで留めている。
体型は細身、メイドの中で一番背が高いテレサより頭一つ高い。
とはいえテレサも十代半ばのようなので、十代女子より背が高いというのは背が高いうちに入るのだろうか?
それにしても、テレサだけでなくメリアやマルカ達も10頭身以上ありそうじゃないかってほどスラっとしてスタイルが良いので、縮尺がいまいちよく分からない。
あれは背が高いのだろうか?
それとも、頭が小さいのだろうか?
う~む、謎である。
とはいえ、ローラントさんもメリア達と同じく頭身が高くてスタイルが良く、茶色い髪で細面のイケメンである。
そして顔を見て気づいたのだが、以前にも会ったことがあると思う。
ボクの自我が目覚める前なので、あまり良く覚えていないが、広い部屋、大広間のような所で丁寧な挨拶をされたような気がする。
そんな記憶が複数回有る……ような気がするので、何度か会ってるんじゃないだろうか。
今も、記憶の中と同じようにローラントさんは片膝をついて右手を胸に当てて首を垂れて、スゴく『礼を尽くしてます』って態度をしている。
喋っている内容については、知らない単語であったり文法とか表現とかなんだけど、なぜか少し意味が分かる……ような気がする。
いや、なんとなく……、少しだけ……、ほんの少し……、わかるような気がする?
ローラントさんとの記憶はメリアとかと比べるととても曖昧で、時系列とかも曖昧な感じだ。
なんでだろうか?
ボクがそんなことを考えている間も、ローラントさんは大仰な手振りで色々話してくれるのだが、ボクはまだ理解できる単語の語数も多くないうえに、彼の話す言葉の語数となんか言っていることの内容に違いがあるような気がしてほとんど理解できなかった。
でも、ずっとメリアが一緒に居てくれたし、メリアからは分からない時は『良い』って言っておきなさいと言われていたので、粗方『良い』と言ってなんとか切り抜けられたと思う。
……多分。
ローラントさんは最後まで大仰な身振り手振りで挨拶して出て行った。
ローラントさんの話は知らない単語ばかりで意味はサッパリだったけど、文章は結構な長文で話していた。
対して、いつもメリア達はもっと短い言葉で話してたから、きっとメリアたちは簡単な言葉と文法で話してくれていたんだなと実感できた。
メリア達はまるでボクが簡単な言葉しか言葉が理解できないってことを知ってるみたいだ。
もしかしてボクが元々居た場所ってココとは言語が違う場所だったのかな?
だからボクに話をするときは、言葉が分からないだろうって思って簡単な言葉を使ってくれていたんだろうか?
ううむ、よくわからない。
でも、記憶を探ると確かに以前住んでいた場所から移動してきたらしい。
何日もかけて移動した記憶が有ったから、結構な距離を移動したことは間違いないんだよな。
元居た場所で何かが有ってココに移動してきたということなのだろうか?
うーん、良くわからないな。
やっぱり、いろいろとわからないことばかりだ。
どうにかして情報収集していかないといけないなぁ。
後、記憶をたどって思い出したこととして、ローラントさんとは2ヶ月に一度くらいの割合で面会しているようだ。
これまではローラントさんが一方的に話しているだけだったけれど、今回は時々何か疑問系の言葉が有ったような気がする。
彼の言葉はほとんど分からなかったから、全部『良い』って答えといたけど、大丈夫だっただろうか?
まあ、マズイときはメリアが何とかしてくれるだろう。
今回の面談も終わっちゃったし今更悩んでも仕方がないのでそういう風に暢気に考えることにしておいた。
それにしても、他所の人が来れば変化があってなにか新しいことがわかるかもとか思ったけれど、そもそも言葉が通じないんじゃどうしようもない。
とりあえずは言葉の理解を深めていくしかないってことだろうな。
う~~ん、前途多難だなぁ。
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