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26.バズり。HOLLYWOOD STAR IN KOENJI
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26.
数日後。
「アレクさん、無理矢理歌わせたのは謝るから~、機嫌なおして」
アレクの顔にイチゴを持っていき機嫌を取ろうとするリエ。
「いやだっ」
居酒屋で倒れてから拗ねてるアレク。
リエとアレクが部屋でイチャイチャしているとドアのチャイムが連打される。
「僕が行きます。沖田か?」
アレクがドアを開けると
「あっ」
若山と健吉が慌て部屋になだれ込んできた。
「リエちゃ~ん」
リビングに小走りする若山。
「アレク君どうも!歌子さんについて来てって言われてね」
「ハハッ」
「突然慌ててどうしたんですか?」
若山がリビングにいるリエにiPADを見せる。
「リエちゃんリエちゃん、とにかくこれ見て」
リエが見てみると、画面には数日前のリエのライブとリエとアレクの「Tonight」が映っている。
誰かが無許可でSNSにアップしたモノだ。ライブがネットにアップされるのは嬉しい事だが、改めて自分で自分のライブを見るのは恥ずかしいと感じたリエだった。
「誰かがライブをアップしてくれたんですね」
「そう、それはいいけど再生回数見てみなさいよ。両方とも1000万回越え再生よ!」
「えっ」
若山の言う通り、画面の下側には1017万回再生と表示している。
そしてコメント欄には
「素晴らしい歌でした。プロになってからの姿をドームで聴きたいです」「聞き入って泣いてしまいました」「まだ見ぬ強豪が登場かっ!」と多数書き込まれ、
果ては英語圏等からも「OMG!OMG!U GREAT SINGER!」と書かれていた。
アレクも画面を見て「リエさん、凄いことになってますね」
「ええ、ライブだけでなく色んな人が聞いてくれて私嬉しいです」
リエのライブ映像で盛り上がってるところ、リエの携帯に着信がある。
H@RUKAからのビデオ通話だ、リエはスピーカーモードにする。
「あっ、H@RUKA先生。私のライブ動画がヒット1000万回再生してるって話してたんですよ。今、私の家に健吉さんと若山さんが来てるんですよ」
「アレクもいまーす」
自分で名前を言うアレク。
「みんな揃ってるわね、ドーモー。SNSで盛り上がってる頃だと思ってたわ。ところでリエさん、あなたのステージをプロデュースした縁から私のところに連絡があって、複数のレコード会社からあなたと契約したいって打診が来てるの」
「ウワッ」
リエの部屋の一同が同時に驚く。
「キャー、レコード会社の契約ですか?」
「そうよ、SOMY、ザイベックス、EMJ、ワグナー、TOYSCOMPANYとメジャーどころや少数精鋭どころから来てるわ」
「どうしよ、どうしよ」
焦るリエ。
「リエちゃん、落ち着こ。お茶飲んで」
リエにお茶を飲ませる若山。
「慌てるなって言っても無理ね。後日、打診してくれてるところと面接して考えてみて」
「はい」
「H@RUKA、ボクモデンワ二デマス」
H@RUKAのビデオ通話画面に、カタコト日本語で裸のレオナルド・クルーズが入ってきた。リトル・レオナルドが一瞬画面を横切る。
「あっ」
驚く健吉とアレク
「レオッ、だめ!じゃあ切るね」
ビデオ通話が切れる。
「健吉さん、ハリウッドスターをよく高円寺で見かけるってそういう事だったんですね」
「スーパースターが仕事以外で異国に長期間住むって恋愛絡みでしょう」
苦笑するアレクと健吉。
リエと若山はハリウッド俳優とH@RUKAの恋愛なんかどうでもよく、放心している。
リエの肩に手を添えるアレク
「リエさん、おめでとう。レコード会社の段階まで行きましたね」
「ありがとうございます。全てアレクさんのおかげです」
「いーえー、僕はお膳立てしただけで、リエさんが努力して素晴らしい歌を歌ったからお客さんに響いたんですよ」
「はい」
「僕の方も落ち着いたので、これで安心して国へ帰れます。お母さんの件は弁護士と菱菱商事に任せてるので、リエさんも安心して下さい」
「リエちゃん、アレクくんとこれから離ればなれになるけど大丈夫なの?」
「いいえ、ワタシもアレクさんも互いにヤル事が沢山あって忙しいので、一つも寂しくありません」
「そうなのよかったわね、リエちゃん。う~」
泣き出す若山にハンカチを渡す健吉。
数日後。
「アレクさん、無理矢理歌わせたのは謝るから~、機嫌なおして」
アレクの顔にイチゴを持っていき機嫌を取ろうとするリエ。
「いやだっ」
居酒屋で倒れてから拗ねてるアレク。
リエとアレクが部屋でイチャイチャしているとドアのチャイムが連打される。
「僕が行きます。沖田か?」
アレクがドアを開けると
「あっ」
若山と健吉が慌て部屋になだれ込んできた。
「リエちゃ~ん」
リビングに小走りする若山。
「アレク君どうも!歌子さんについて来てって言われてね」
「ハハッ」
「突然慌ててどうしたんですか?」
若山がリビングにいるリエにiPADを見せる。
「リエちゃんリエちゃん、とにかくこれ見て」
リエが見てみると、画面には数日前のリエのライブとリエとアレクの「Tonight」が映っている。
誰かが無許可でSNSにアップしたモノだ。ライブがネットにアップされるのは嬉しい事だが、改めて自分で自分のライブを見るのは恥ずかしいと感じたリエだった。
「誰かがライブをアップしてくれたんですね」
「そう、それはいいけど再生回数見てみなさいよ。両方とも1000万回越え再生よ!」
「えっ」
若山の言う通り、画面の下側には1017万回再生と表示している。
そしてコメント欄には
「素晴らしい歌でした。プロになってからの姿をドームで聴きたいです」「聞き入って泣いてしまいました」「まだ見ぬ強豪が登場かっ!」と多数書き込まれ、
果ては英語圏等からも「OMG!OMG!U GREAT SINGER!」と書かれていた。
アレクも画面を見て「リエさん、凄いことになってますね」
「ええ、ライブだけでなく色んな人が聞いてくれて私嬉しいです」
リエのライブ映像で盛り上がってるところ、リエの携帯に着信がある。
H@RUKAからのビデオ通話だ、リエはスピーカーモードにする。
「あっ、H@RUKA先生。私のライブ動画がヒット1000万回再生してるって話してたんですよ。今、私の家に健吉さんと若山さんが来てるんですよ」
「アレクもいまーす」
自分で名前を言うアレク。
「みんな揃ってるわね、ドーモー。SNSで盛り上がってる頃だと思ってたわ。ところでリエさん、あなたのステージをプロデュースした縁から私のところに連絡があって、複数のレコード会社からあなたと契約したいって打診が来てるの」
「ウワッ」
リエの部屋の一同が同時に驚く。
「キャー、レコード会社の契約ですか?」
「そうよ、SOMY、ザイベックス、EMJ、ワグナー、TOYSCOMPANYとメジャーどころや少数精鋭どころから来てるわ」
「どうしよ、どうしよ」
焦るリエ。
「リエちゃん、落ち着こ。お茶飲んで」
リエにお茶を飲ませる若山。
「慌てるなって言っても無理ね。後日、打診してくれてるところと面接して考えてみて」
「はい」
「H@RUKA、ボクモデンワ二デマス」
H@RUKAのビデオ通話画面に、カタコト日本語で裸のレオナルド・クルーズが入ってきた。リトル・レオナルドが一瞬画面を横切る。
「あっ」
驚く健吉とアレク
「レオッ、だめ!じゃあ切るね」
ビデオ通話が切れる。
「健吉さん、ハリウッドスターをよく高円寺で見かけるってそういう事だったんですね」
「スーパースターが仕事以外で異国に長期間住むって恋愛絡みでしょう」
苦笑するアレクと健吉。
リエと若山はハリウッド俳優とH@RUKAの恋愛なんかどうでもよく、放心している。
リエの肩に手を添えるアレク
「リエさん、おめでとう。レコード会社の段階まで行きましたね」
「ありがとうございます。全てアレクさんのおかげです」
「いーえー、僕はお膳立てしただけで、リエさんが努力して素晴らしい歌を歌ったからお客さんに響いたんですよ」
「はい」
「僕の方も落ち着いたので、これで安心して国へ帰れます。お母さんの件は弁護士と菱菱商事に任せてるので、リエさんも安心して下さい」
「リエちゃん、アレクくんとこれから離ればなれになるけど大丈夫なの?」
「いいえ、ワタシもアレクさんも互いにヤル事が沢山あって忙しいので、一つも寂しくありません」
「そうなのよかったわね、リエちゃん。う~」
泣き出す若山にハンカチを渡す健吉。
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