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3話
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「おーい、夕飯できたぞー」
「すみません、ルイス様。まさか勇者様の兄君に夕飯を作って頂くなんて…」
「なんて恐れ多い…」
「いや、構わない」
一度村へ戻り傷の手当をしながら詳しい話を聞くと、騎士達も詳しい話は聞かされておらず、詳細はわからないままとなった。
王命であることを示す正式な書状を見せられてしまったため渋々ながら王都に向かいはじめた。
かなりの急ぎらしく、食料などを補給すると挨拶もそこそこに村を出た。
最短距離の森や草原を悪路もものともしない軍用馬車で延々と走り続けたお陰か日暮れまでにはかなりの距離を稼ぐことができた。
その代償として俺の腰が召されてしまったが。
「ほれ。野営だからそんな豪華な物は作れないがな」
痛む腰を擦りながら騎士全員に椀を渡し、スープの上にスライスしたバケットに溶かしたチーズをかけてのせてやる。
全員に椀が行き渡ると皆掻き込む食べ始めた。
「うっめぇ!!母ちゃんの味だ!!」
「これは…高山トマトですか?こんな高級食材を惜しみなく使ってしまうなんて…」
「硬いバケットもスープに浸すとクルトンみたいで美味いな!チーズもトロトロだ~」
大きな岩を砕いて作った竈にかけた鍋をかき混ぜつつ空いた椀におかわりをよそってやる。
いい食べっぷりだ。
「うちの村じゃ高山トマトなんて掃いて捨てるほどあるんだぞ?むしろこうやって消費してくれて助かるよ。実はまだまだ残ってるんだ」
「高級食材が掃いて捨てるほど…それを村の特産にすればどれほど儲かるかご存知で?」
「ああ、知ってる。けどうちの村はそんなの望んでないし、それで貴族だのなんだのに絡まれたくねえしな。てかあんまり市場に流したら値崩れしねえ?」
のんびりおっとりほのぼの温厚(ただし敵には容赦なし)なルミド村の住人は過剰な利益と無駄な争いを嫌う。
国の一個中隊が束になって挑んでも4分の1生きて戻れば運が良いと言われる危険度Aの『惑いの森』。
その森の恩恵を受けるルミド村は、王族すら滅多にお目にかかれない魔獣の素材を持っていたりする。
そんな事がバレれば即村は占拠されるだろう。
だからこそそういった素材などは市場に出さないようにしている。
「なるほど…では、この事はここだけの秘密、ということにしておきましょう」
「ああ、助かるよ。じゃあ、おかわりいる人ー?」
「「「はい!!」」」
こうして本来なら警戒を怠らぬピリピリとした空気の漂う野営の夜はほのぼのと過ぎていった。
◇ ◆ ◇
「あ、ルイス様!王都が見えてまいりました!」
御者をしていた新米騎士の青年の言葉に俺は窓から身を乗り出す。
瞬間の眩しさに目を細めるが、眩しさが治まると眼下いっぱいに白い城壁に囲まれた巨大な城塞都市が現れた。
「おお!!」
「あれが、我らがユースティリア王国の王都リデルです!」
若干興奮気味の騎士の言葉を聞きながら俺は胸をふくらませる。
小さい頃から村に立ち寄る冒険者のおっちゃん達の話で聞いていた王都リデル。
俺の死ぬまでに行ってみたい場所100選の一つだ。
森を抜け広大な農業地帯の中を速度を落としゆっくりと進んでいく。
辺り一面に広がるのは小麦畑だろうか。
そよ風に揺れる黄金色の間を走り回る農夫の子供達が馬車とそれを守る騎士に気が付き慌てて頭を下げるのが遠目に見えた。
「穏やかな場所なんだな」
「ここはまだ一応郊外ですからねぇ。門に近づけばもっと騒がしくなりますよ」
「なんせ王都ですからねぇ。世界中から人と物がやってくる場所ですから!」
護衛の騎士達と談笑しながら、俺の乗った馬車は身分確認の大行列の横を通り過ぎ門に近づいていく。
門番の騎士の1人がすぐに駆け寄ってくるのを隊長が手で制し、1枚の書状を出す。
「国王陛下の命で、勇者ロイド様の兄君であらせられるルイス様をお連れした」
「は!伺っております。どうぞお通りください」
ビシリと敬礼をした門番に敬礼を返すと、ゆっくりと進み出す。
分厚い壁をくぐり抜けると美しい街並みが現れた。
どの建物も暖かい色味のレンガが使われており、木造が主な村より豪華で大きくて眩しく見える。
入口付近の大通りには旅人に向けた宿が多く料理や旅具などの露天や商店が立ち並び活気に溢れている。
「もう少し進むと住宅街が広がっていて、そちらでは市が開かれているのでまた違った活気がありますよ」
庶民の出だと言う御者の新米騎士─ラウが誇らしげに言う。
王都への旅路─強行で3週間で到着した─で一番仲良くなったのは歳の近いラウだった。
「市場!?後で行ってもいいか!?」
「ルイス様は本当に市がお好きですね!王都に着くまでに立ち寄った町でもいろいろ買い込んでいらっしゃったし」
「仕方ないだろ?物の見事にロイドの好物の産地を通るんだから…会うなら買って行ってやりたいじゃないか」
「本当に仲がよろしいんですね。陛下に謁見した後一通り王城を案内されますし、どうせなら明日の朝市に参りませんか?とれたての新鮮な卵や乳が手に入りますよ」
「!そうしよう!」
新鮮な食材が手に入ると聞いて、現在の手持ちと合わせて何を作ろうと思案する。
そんな俺の様子にラウは苦笑する。
「では明日朝お迎えにあがりますね」
「絶対だからな!!」
最年少2人の掛け合いを年長の騎士達は微笑ましく眺めていた。
そんな掛け合いをしているうちに周りの喧騒が段々と小さくなっていった。
景色も若干豪華になっていく。
「この先には貴族街といって、貴族の別邸があります。本来ならば市井に接する正門から入るんですが、なにぶん秘密裏にということで。今回はいくつかある裏門の一つから入っていただきます。ここなら馬車の一台や二台、普段より多く入ってもわかりませんからね」
そのために隊長指名したんですよーとケラケラ笑うラウに、初対面の威勢はどこに行ったのかすっかり大人しくなった隊長がしゅん、としょげる。
可哀想に、今では立派ないじられキャラだ。
熊のような厳つい体躯でしょんぼりと小さくなった隊長の顔パスで貴族街に入る。
貴族街への門を守る門番がギョッとした顔で隊長を見ていたのは見なかったことにしよう。
広い庭園付きの豪邸が立ち並ぶ中を颯爽と進むと、しばらくして白いレンガで組まれた高い城壁が現れた。
馬車が止まると同時に古びた木製の門扉が開かれる。
ラウに促され馬車から降りると、燕尾服をきっちり着込み立派なカイゼル髭をたくわえた初老の執事が足音もなく歩み寄ってきた。
「ようこそおいでくださいました。勇者様の兄君のルイス様でいらっしゃいますね?わたくしは王宮にて国王陛下の専属執事をしております、マルベスと申します。主に代わりお出迎えに参りました」
恭しく礼をしたマルベスは、陛下がお待ちですと言って歩き始めた。
俺は肩に掛けたカバンの紐をギュッと握り、恐る恐る1歩を踏み出した。
◇ ◆ ◇
ここは王宮。
堆く積まれた書類に埋まるように椅子に腰掛ける男が重いため息を吐いた。
それを目敏く見つけた青年が思わず口を開く。
「如何がなさいました、陛下」
「アンリ…2人の時くらい陛下はよせ、気が滅入る」
「はい、父上。それで、如何がなさいました?」
この王宮の主、国王の大きなため息と疲れの見える表情に王太子アンリは呼び方を改めるともう1度尋ねる。
「いやなに、勇者の事なのだがな…」
「ああ…やたらと怪力だという件ですか?ただの身体強化では?」
「どうやらそうでは無いらしい…。調べさせたところ、魔法が使われた形跡は一切ないそうだ」
「では…?」
「…勇者とその故郷の村の住人は“魔族”である可能性が高い。その他に理由が思いつかんのだ…」
アンリは先日行われた勇者の能力測定の結果を眺める。
病弱で家から出たことがほとんど無いと言っていた通り、確かに体力は平均値を下回っている。
しかしそれ以外の項目は全て異常な数値を叩き出していた。
殆どの項目が常人の軽く5倍の数値になっており、魔力と筋力に関しては、王宮にあった1番容量の大きいものですら壊れてしまったため測定不能となっている。
こんな事ができるのは確かに魔族を除いて他にないだろう。
「もし仮にルミド村の住人すべてが魔族であった場合、大変な事態になります。早急に手を打たねば…」
「ああ…。そこでだ、実は勇者の兄を呼び寄せる事になってな。予定ではそろそろつく頃だが…」
「失礼致します、陛下」
ノックと共にドアの外から声がかけられる。
入室を許可すると1人の侍従がするりと入ってきた。
「勇者様の兄君がご到着です。謁見の間に急ぎお越しくださいませ」
「ああ、ご苦労」
重い腰をあげ、アンリを伴って執務室を出る。
急な展開についていけず困惑顔のアンリが慌てて尋ねる。
「父上、どういう事ですか!?魔族やもしれぬ者をさらに招き入れるなど…!!」
「まだそうと決まったわけではない、確認のためだ。仮に魔族だったとしても何故国内にいるのか、その真意も聞かねばなるまい」
それ以上口を挟むなという意味も込めて話を終わらせると、アンリはグッと言葉を詰まらせて俯いた。
国王はそれ以上何も言わず先を急いだ。
「すみません、ルイス様。まさか勇者様の兄君に夕飯を作って頂くなんて…」
「なんて恐れ多い…」
「いや、構わない」
一度村へ戻り傷の手当をしながら詳しい話を聞くと、騎士達も詳しい話は聞かされておらず、詳細はわからないままとなった。
王命であることを示す正式な書状を見せられてしまったため渋々ながら王都に向かいはじめた。
かなりの急ぎらしく、食料などを補給すると挨拶もそこそこに村を出た。
最短距離の森や草原を悪路もものともしない軍用馬車で延々と走り続けたお陰か日暮れまでにはかなりの距離を稼ぐことができた。
その代償として俺の腰が召されてしまったが。
「ほれ。野営だからそんな豪華な物は作れないがな」
痛む腰を擦りながら騎士全員に椀を渡し、スープの上にスライスしたバケットに溶かしたチーズをかけてのせてやる。
全員に椀が行き渡ると皆掻き込む食べ始めた。
「うっめぇ!!母ちゃんの味だ!!」
「これは…高山トマトですか?こんな高級食材を惜しみなく使ってしまうなんて…」
「硬いバケットもスープに浸すとクルトンみたいで美味いな!チーズもトロトロだ~」
大きな岩を砕いて作った竈にかけた鍋をかき混ぜつつ空いた椀におかわりをよそってやる。
いい食べっぷりだ。
「うちの村じゃ高山トマトなんて掃いて捨てるほどあるんだぞ?むしろこうやって消費してくれて助かるよ。実はまだまだ残ってるんだ」
「高級食材が掃いて捨てるほど…それを村の特産にすればどれほど儲かるかご存知で?」
「ああ、知ってる。けどうちの村はそんなの望んでないし、それで貴族だのなんだのに絡まれたくねえしな。てかあんまり市場に流したら値崩れしねえ?」
のんびりおっとりほのぼの温厚(ただし敵には容赦なし)なルミド村の住人は過剰な利益と無駄な争いを嫌う。
国の一個中隊が束になって挑んでも4分の1生きて戻れば運が良いと言われる危険度Aの『惑いの森』。
その森の恩恵を受けるルミド村は、王族すら滅多にお目にかかれない魔獣の素材を持っていたりする。
そんな事がバレれば即村は占拠されるだろう。
だからこそそういった素材などは市場に出さないようにしている。
「なるほど…では、この事はここだけの秘密、ということにしておきましょう」
「ああ、助かるよ。じゃあ、おかわりいる人ー?」
「「「はい!!」」」
こうして本来なら警戒を怠らぬピリピリとした空気の漂う野営の夜はほのぼのと過ぎていった。
◇ ◆ ◇
「あ、ルイス様!王都が見えてまいりました!」
御者をしていた新米騎士の青年の言葉に俺は窓から身を乗り出す。
瞬間の眩しさに目を細めるが、眩しさが治まると眼下いっぱいに白い城壁に囲まれた巨大な城塞都市が現れた。
「おお!!」
「あれが、我らがユースティリア王国の王都リデルです!」
若干興奮気味の騎士の言葉を聞きながら俺は胸をふくらませる。
小さい頃から村に立ち寄る冒険者のおっちゃん達の話で聞いていた王都リデル。
俺の死ぬまでに行ってみたい場所100選の一つだ。
森を抜け広大な農業地帯の中を速度を落としゆっくりと進んでいく。
辺り一面に広がるのは小麦畑だろうか。
そよ風に揺れる黄金色の間を走り回る農夫の子供達が馬車とそれを守る騎士に気が付き慌てて頭を下げるのが遠目に見えた。
「穏やかな場所なんだな」
「ここはまだ一応郊外ですからねぇ。門に近づけばもっと騒がしくなりますよ」
「なんせ王都ですからねぇ。世界中から人と物がやってくる場所ですから!」
護衛の騎士達と談笑しながら、俺の乗った馬車は身分確認の大行列の横を通り過ぎ門に近づいていく。
門番の騎士の1人がすぐに駆け寄ってくるのを隊長が手で制し、1枚の書状を出す。
「国王陛下の命で、勇者ロイド様の兄君であらせられるルイス様をお連れした」
「は!伺っております。どうぞお通りください」
ビシリと敬礼をした門番に敬礼を返すと、ゆっくりと進み出す。
分厚い壁をくぐり抜けると美しい街並みが現れた。
どの建物も暖かい色味のレンガが使われており、木造が主な村より豪華で大きくて眩しく見える。
入口付近の大通りには旅人に向けた宿が多く料理や旅具などの露天や商店が立ち並び活気に溢れている。
「もう少し進むと住宅街が広がっていて、そちらでは市が開かれているのでまた違った活気がありますよ」
庶民の出だと言う御者の新米騎士─ラウが誇らしげに言う。
王都への旅路─強行で3週間で到着した─で一番仲良くなったのは歳の近いラウだった。
「市場!?後で行ってもいいか!?」
「ルイス様は本当に市がお好きですね!王都に着くまでに立ち寄った町でもいろいろ買い込んでいらっしゃったし」
「仕方ないだろ?物の見事にロイドの好物の産地を通るんだから…会うなら買って行ってやりたいじゃないか」
「本当に仲がよろしいんですね。陛下に謁見した後一通り王城を案内されますし、どうせなら明日の朝市に参りませんか?とれたての新鮮な卵や乳が手に入りますよ」
「!そうしよう!」
新鮮な食材が手に入ると聞いて、現在の手持ちと合わせて何を作ろうと思案する。
そんな俺の様子にラウは苦笑する。
「では明日朝お迎えにあがりますね」
「絶対だからな!!」
最年少2人の掛け合いを年長の騎士達は微笑ましく眺めていた。
そんな掛け合いをしているうちに周りの喧騒が段々と小さくなっていった。
景色も若干豪華になっていく。
「この先には貴族街といって、貴族の別邸があります。本来ならば市井に接する正門から入るんですが、なにぶん秘密裏にということで。今回はいくつかある裏門の一つから入っていただきます。ここなら馬車の一台や二台、普段より多く入ってもわかりませんからね」
そのために隊長指名したんですよーとケラケラ笑うラウに、初対面の威勢はどこに行ったのかすっかり大人しくなった隊長がしゅん、としょげる。
可哀想に、今では立派ないじられキャラだ。
熊のような厳つい体躯でしょんぼりと小さくなった隊長の顔パスで貴族街に入る。
貴族街への門を守る門番がギョッとした顔で隊長を見ていたのは見なかったことにしよう。
広い庭園付きの豪邸が立ち並ぶ中を颯爽と進むと、しばらくして白いレンガで組まれた高い城壁が現れた。
馬車が止まると同時に古びた木製の門扉が開かれる。
ラウに促され馬車から降りると、燕尾服をきっちり着込み立派なカイゼル髭をたくわえた初老の執事が足音もなく歩み寄ってきた。
「ようこそおいでくださいました。勇者様の兄君のルイス様でいらっしゃいますね?わたくしは王宮にて国王陛下の専属執事をしております、マルベスと申します。主に代わりお出迎えに参りました」
恭しく礼をしたマルベスは、陛下がお待ちですと言って歩き始めた。
俺は肩に掛けたカバンの紐をギュッと握り、恐る恐る1歩を踏み出した。
◇ ◆ ◇
ここは王宮。
堆く積まれた書類に埋まるように椅子に腰掛ける男が重いため息を吐いた。
それを目敏く見つけた青年が思わず口を開く。
「如何がなさいました、陛下」
「アンリ…2人の時くらい陛下はよせ、気が滅入る」
「はい、父上。それで、如何がなさいました?」
この王宮の主、国王の大きなため息と疲れの見える表情に王太子アンリは呼び方を改めるともう1度尋ねる。
「いやなに、勇者の事なのだがな…」
「ああ…やたらと怪力だという件ですか?ただの身体強化では?」
「どうやらそうでは無いらしい…。調べさせたところ、魔法が使われた形跡は一切ないそうだ」
「では…?」
「…勇者とその故郷の村の住人は“魔族”である可能性が高い。その他に理由が思いつかんのだ…」
アンリは先日行われた勇者の能力測定の結果を眺める。
病弱で家から出たことがほとんど無いと言っていた通り、確かに体力は平均値を下回っている。
しかしそれ以外の項目は全て異常な数値を叩き出していた。
殆どの項目が常人の軽く5倍の数値になっており、魔力と筋力に関しては、王宮にあった1番容量の大きいものですら壊れてしまったため測定不能となっている。
こんな事ができるのは確かに魔族を除いて他にないだろう。
「もし仮にルミド村の住人すべてが魔族であった場合、大変な事態になります。早急に手を打たねば…」
「ああ…。そこでだ、実は勇者の兄を呼び寄せる事になってな。予定ではそろそろつく頃だが…」
「失礼致します、陛下」
ノックと共にドアの外から声がかけられる。
入室を許可すると1人の侍従がするりと入ってきた。
「勇者様の兄君がご到着です。謁見の間に急ぎお越しくださいませ」
「ああ、ご苦労」
重い腰をあげ、アンリを伴って執務室を出る。
急な展開についていけず困惑顔のアンリが慌てて尋ねる。
「父上、どういう事ですか!?魔族やもしれぬ者をさらに招き入れるなど…!!」
「まだそうと決まったわけではない、確認のためだ。仮に魔族だったとしても何故国内にいるのか、その真意も聞かねばなるまい」
それ以上口を挟むなという意味も込めて話を終わらせると、アンリはグッと言葉を詰まらせて俯いた。
国王はそれ以上何も言わず先を急いだ。
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