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第33話 新王の即位と知られる事無く消えていく者
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翌朝、皇太女の部屋を訪れた侍女からの報告を受けたリーデガルド新国王夫妻とリーンの母親ラーナに偶然居合わせたタツトはその内容に頭を悩ませていた。
自由騎士のウィルに皇太女リーンとその護衛騎士のレーメルの3人が裸で、しかもリーンとレーメルはウィルの左右の腕の中で寝ているという一般男子にとっては夢の光景かもしれないが国を背負う者からすれば悪夢の光景だ。
「タツト殿、もしかしたらこの国の未来はあなたの良識に掛かっているのかもしれない。旅の道中で3人が羽目を外し過ぎる様であればそれとなく忠告してやってもらえないか?」
「龍人の俺に国の未来を託すって前代未聞ですよね?」
「無論だ、この件が公になったらゴシップどころじゃない。リーンの皇太女の地位も剥奪しなければならなくなるやもしれぬ」
「主もこれまでにダンジョン内で何度もやらかしていますからね、旅の中で愛を育んで国に戻ってきてから婚約~結婚の流れが理想的なんですがW妊娠~W出産~帰国~重婚の流れにだけはさせない様に気を付けておきますね」
(後半の流れだけは本当に最悪だから絶対に阻止して下さい)
タツトの言った後半の未来予想図にだけはならないで欲しいと、3人は切に祈った。そして数日後、ついに新王リーデガルドの即位の日取りが正式に発表された。それは2週間後の国の吉日、王城アルスブルグ内で行われる事となった。またこの日、教会からも新たに最年少で司祭となった者の紹介を即位式の前に総大主教が行う事も伝えられアルストリアの住人の期待と興奮はうなぎ登りとなっていた。
しかしその一方でアルストの国民から忘れ去られようとしている人物も居た、前国王のヴェネットである。国費の無駄遣いとも呼べる新王城の建設や密偵を使った暗殺行為等、国の為・国民の為に行った政策は皆無に等しい。その為、国民の大多数から既に処刑されてこの世に居ない者と思われていた。
「駄目だ、全然話にならなかったよ」
ウィルは呆れ果てた様子で、リーデガルド夫婦やリーン親子達の前に戻ってきた。
『どうせ適当に咥えた男の間に出来た子を余の子と偽って簒奪を企み、それに妹達が乗せられてクーデターを起こしたのだ』
そんな支離滅裂な話を言い出し、それが真実であると自分勝手に決め付け思い込んでいた。男としても父親としても最低の奴だった。
「リーン、そしてラーナさん。本当であれば2人の前で謝罪して貰うつもりだったのだけど、罪の意識が全く無いからどうしようも無い。1番大事な所で役に立てなかった、許して欲しい」
ウィルは本来の目的を果たす事が出来ず、2人に頭を下げた。ウィルがリーンをアルストリアまで連れて来たのは王の口から直接謝罪の言葉を言わせる為だった。だが、その王は本当に愚か過ぎた。自分の短絡的な考え方こそが唯一絶対だと信じている、恐らく最期の瞬間まで誰の言葉にも耳を傾けないだろう。
「王にあの布陣をさせた君の妹には本当に感服するよ、レーメル」
「閨で一夜を共にする度に、褒め称える言葉を繰り返し耳元で囁いた結果よ。諌める者を信じずに褒め称える者のみを信じたのだから遅かれ早かれ同じ結末を迎えたに違いないわ」
ヴェネットの死を早めたのが妹の甘言の所為でも有る為、レーメルは複雑な心境だった。リーンの護衛騎士をレーメルが引き受けた結果、妹は身の安全を保障されたが王のみ半月後には死を与えられる。
「兄上はあなたの妹の甘言が無くても、いずれ死ぬ事になっていたでしょう。悔いる気持ちが有るのならば、あなたの手で同じ過ちが起きない様にリーンを導いてゆくのです。宜しいですか?」
ヴェネットの妹である王妃の言葉がレーメルの肩に重く圧し掛かる、兄を誑かした女の姉に姪の未来を託そうとしているのだから・・・。
「そういえば、あともう1つだけ2人に大切なお願いが有るのを忘れていたわ」
王妃はリーンとレーメルを交互に見ながら、最後に忠告した。
「お願いだから世界を見て回った後で、ウィル殿との子を連れて帰国する事が無いように!」
「「・・・・・はい」」
リーンとレーメルの2人は赤面しながら以後気を付けようと思った。
余談では有るが即位式の翌日、前王ヴェネットは非公開の即決裁判の後に処刑された。ウィルの予想通り、裁判の最中もリーン親子に謝罪する言葉は出なかった。その死が公にされる事も無く遺体は共同墓地に埋められ名の刻まれない墓碑のみが添えられた。
時を戻して即位式当日、首都アルストリアは祝賀の賑わいで都中が溢れかえっていた。けれども周辺国の使者と挨拶を交わす為にリーンとその両脇を守るウィルとレーメルは会場内を休む暇無く歩き回っていた。
「これは・・・想像以上に肉体的にも精神的にも重労働ね」
「適当に近い所から挨拶して行けば良いのだと思っていたけど、まさか国の格の高い順に挨拶しなければいけなかったなんて」
「っていうか、そんなの常識でしょ!格下の国の後に挨拶されたら、舐められていると思われるのは当然。リーン様もこれを機会にもっと勉強して下さい」
「うう・・・レーメルは厳し過ぎるわ。ウィルに肌を晒す時だけよ、弱々しくなるのは」
「な、リーン様!この様な場所でそんな話をなさらないで下さい!?」
「レーメル、大きな声を出すと周りに聞こえてしまうぞ。恥を掻いてしまうのはリーン様なのだから気を付けないと」
「こういう時は2人でグルになるのね、覚えていなさい」
結局・・・王妃の忠告はあまり活かされなかった。しかし、3人で夜を過ごす内に明確では無いが共に暮らす未来も悪くないかもしれないと思う様になっていた。
「ところで、即位式の前に総大主教自らが紹介する事になっている史上最年少の司祭様ってどんな人なのか聞いてる?」
ウィルは1週間程前にニナ主教からこっそり聞こうとしてみたが
「極秘事項なのでお教え出来ません」
と断られている。
「叔父上と叔母上にも聞いてみたのですが、『先に知ってしまうと当日喜べなくなるから我慢しなさい』と言われてしまったわ」
「最年少での司祭昇格ですから、きっと幼少の頃から研鑽を積まれてきたと思われます。総大主教自らが紹介するのは異例です、もしかしたら後継者の可能性も有りますね」
ようやく使者との挨拶を終えて、3人は席に座る事が出来た。リーンが主賓席の最前列に座り、その後ろでウィルとレーメルが背後を守る様に座る。祭壇に最も近い場所なので司祭の顔もよく見えるだろう。
全ての出席者が揃い、即位式の準備が整った。式典会場の扉が開きまずは総大主教が先頭で入るとその後ろに大主教と主だった主教が続く。その中には当然ニナ主教の姿も有った。最後にニナ主教と同じ純白のローブに身を包んだ小柄な司祭が入ってきた。
(緊張しているようだな、少しおどおどした歩き方をしている)
ウィルはその司祭を微笑ましく眺めていた、ローブで顔を隠している為よく見えないが何か懐かしい気配を感じた。未だに緊張が解けない司祭ではあったが祭壇の手前でリーンの後ろに居るウィルの姿を見つけると緊張が解けた様子だった。
「新国王リーデガルドの即位の前に我が教会より新たに昇格した司祭の紹介を行いたい」
祭壇の前に歩み出た総大主教は出席者の前で高らかに宣言した。
「この者は教会の長い歴史の中でも最年少で司祭に昇格した稀有な人物である、司祭とはいえその力は既に近日中に大主教に昇格する予定のニナと同等あるいはそれ以上を有している」
会場内に緊張が走った、ニナ主教の名は近隣の国々でも知れ渡っている存在だった。その秘めている力は総大主教に匹敵するとも目される程で、そのニナをも上回るという事は現総大主教すら抜く力を得ていると見るべきでありこの異例の紹介は教会の庇護下に有ると世界に示す意味合いも込められていた様だ。
「さあ、前に出てローブを外し顔を皆に見せて差し上げなさい」
総大主教の手に導かれながら、祭壇の前に立った司祭が顔を覆っているローブに手を掛けた時周囲に居た大主教と主教が一斉に跪き祈りを捧げ始めた。これだけ見ても、この司祭が教会にとって重要な位置に立っているのが分かる。そしてローブを外し顔を見せると出席者の口々から新司祭の誕生を讃える声が上がったが、ウィルだけは呆然としていた。
「ウィル、どうしたの?」
リーンがウィルの様子がおかしいのに気が付いて声を掛けた、隣に座っているレーメルもウィルを心配している。
「・・・・・サチ」
「「え!?」」
リーンとレーメルは祭壇の上に立つ司祭に目を向けた、総大主教より儀杖を渡され掲げながら神への宣誓を始めた最年少の司祭こそ最初にウィルと出会い運命が変わった娘サチなのであった。
自由騎士のウィルに皇太女リーンとその護衛騎士のレーメルの3人が裸で、しかもリーンとレーメルはウィルの左右の腕の中で寝ているという一般男子にとっては夢の光景かもしれないが国を背負う者からすれば悪夢の光景だ。
「タツト殿、もしかしたらこの国の未来はあなたの良識に掛かっているのかもしれない。旅の道中で3人が羽目を外し過ぎる様であればそれとなく忠告してやってもらえないか?」
「龍人の俺に国の未来を託すって前代未聞ですよね?」
「無論だ、この件が公になったらゴシップどころじゃない。リーンの皇太女の地位も剥奪しなければならなくなるやもしれぬ」
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(後半の流れだけは本当に最悪だから絶対に阻止して下さい)
タツトの言った後半の未来予想図にだけはならないで欲しいと、3人は切に祈った。そして数日後、ついに新王リーデガルドの即位の日取りが正式に発表された。それは2週間後の国の吉日、王城アルスブルグ内で行われる事となった。またこの日、教会からも新たに最年少で司祭となった者の紹介を即位式の前に総大主教が行う事も伝えられアルストリアの住人の期待と興奮はうなぎ登りとなっていた。
しかしその一方でアルストの国民から忘れ去られようとしている人物も居た、前国王のヴェネットである。国費の無駄遣いとも呼べる新王城の建設や密偵を使った暗殺行為等、国の為・国民の為に行った政策は皆無に等しい。その為、国民の大多数から既に処刑されてこの世に居ない者と思われていた。
「駄目だ、全然話にならなかったよ」
ウィルは呆れ果てた様子で、リーデガルド夫婦やリーン親子達の前に戻ってきた。
『どうせ適当に咥えた男の間に出来た子を余の子と偽って簒奪を企み、それに妹達が乗せられてクーデターを起こしたのだ』
そんな支離滅裂な話を言い出し、それが真実であると自分勝手に決め付け思い込んでいた。男としても父親としても最低の奴だった。
「リーン、そしてラーナさん。本当であれば2人の前で謝罪して貰うつもりだったのだけど、罪の意識が全く無いからどうしようも無い。1番大事な所で役に立てなかった、許して欲しい」
ウィルは本来の目的を果たす事が出来ず、2人に頭を下げた。ウィルがリーンをアルストリアまで連れて来たのは王の口から直接謝罪の言葉を言わせる為だった。だが、その王は本当に愚か過ぎた。自分の短絡的な考え方こそが唯一絶対だと信じている、恐らく最期の瞬間まで誰の言葉にも耳を傾けないだろう。
「王にあの布陣をさせた君の妹には本当に感服するよ、レーメル」
「閨で一夜を共にする度に、褒め称える言葉を繰り返し耳元で囁いた結果よ。諌める者を信じずに褒め称える者のみを信じたのだから遅かれ早かれ同じ結末を迎えたに違いないわ」
ヴェネットの死を早めたのが妹の甘言の所為でも有る為、レーメルは複雑な心境だった。リーンの護衛騎士をレーメルが引き受けた結果、妹は身の安全を保障されたが王のみ半月後には死を与えられる。
「兄上はあなたの妹の甘言が無くても、いずれ死ぬ事になっていたでしょう。悔いる気持ちが有るのならば、あなたの手で同じ過ちが起きない様にリーンを導いてゆくのです。宜しいですか?」
ヴェネットの妹である王妃の言葉がレーメルの肩に重く圧し掛かる、兄を誑かした女の姉に姪の未来を託そうとしているのだから・・・。
「そういえば、あともう1つだけ2人に大切なお願いが有るのを忘れていたわ」
王妃はリーンとレーメルを交互に見ながら、最後に忠告した。
「お願いだから世界を見て回った後で、ウィル殿との子を連れて帰国する事が無いように!」
「「・・・・・はい」」
リーンとレーメルの2人は赤面しながら以後気を付けようと思った。
余談では有るが即位式の翌日、前王ヴェネットは非公開の即決裁判の後に処刑された。ウィルの予想通り、裁判の最中もリーン親子に謝罪する言葉は出なかった。その死が公にされる事も無く遺体は共同墓地に埋められ名の刻まれない墓碑のみが添えられた。
時を戻して即位式当日、首都アルストリアは祝賀の賑わいで都中が溢れかえっていた。けれども周辺国の使者と挨拶を交わす為にリーンとその両脇を守るウィルとレーメルは会場内を休む暇無く歩き回っていた。
「これは・・・想像以上に肉体的にも精神的にも重労働ね」
「適当に近い所から挨拶して行けば良いのだと思っていたけど、まさか国の格の高い順に挨拶しなければいけなかったなんて」
「っていうか、そんなの常識でしょ!格下の国の後に挨拶されたら、舐められていると思われるのは当然。リーン様もこれを機会にもっと勉強して下さい」
「うう・・・レーメルは厳し過ぎるわ。ウィルに肌を晒す時だけよ、弱々しくなるのは」
「な、リーン様!この様な場所でそんな話をなさらないで下さい!?」
「レーメル、大きな声を出すと周りに聞こえてしまうぞ。恥を掻いてしまうのはリーン様なのだから気を付けないと」
「こういう時は2人でグルになるのね、覚えていなさい」
結局・・・王妃の忠告はあまり活かされなかった。しかし、3人で夜を過ごす内に明確では無いが共に暮らす未来も悪くないかもしれないと思う様になっていた。
「ところで、即位式の前に総大主教自らが紹介する事になっている史上最年少の司祭様ってどんな人なのか聞いてる?」
ウィルは1週間程前にニナ主教からこっそり聞こうとしてみたが
「極秘事項なのでお教え出来ません」
と断られている。
「叔父上と叔母上にも聞いてみたのですが、『先に知ってしまうと当日喜べなくなるから我慢しなさい』と言われてしまったわ」
「最年少での司祭昇格ですから、きっと幼少の頃から研鑽を積まれてきたと思われます。総大主教自らが紹介するのは異例です、もしかしたら後継者の可能性も有りますね」
ようやく使者との挨拶を終えて、3人は席に座る事が出来た。リーンが主賓席の最前列に座り、その後ろでウィルとレーメルが背後を守る様に座る。祭壇に最も近い場所なので司祭の顔もよく見えるだろう。
全ての出席者が揃い、即位式の準備が整った。式典会場の扉が開きまずは総大主教が先頭で入るとその後ろに大主教と主だった主教が続く。その中には当然ニナ主教の姿も有った。最後にニナ主教と同じ純白のローブに身を包んだ小柄な司祭が入ってきた。
(緊張しているようだな、少しおどおどした歩き方をしている)
ウィルはその司祭を微笑ましく眺めていた、ローブで顔を隠している為よく見えないが何か懐かしい気配を感じた。未だに緊張が解けない司祭ではあったが祭壇の手前でリーンの後ろに居るウィルの姿を見つけると緊張が解けた様子だった。
「新国王リーデガルドの即位の前に我が教会より新たに昇格した司祭の紹介を行いたい」
祭壇の前に歩み出た総大主教は出席者の前で高らかに宣言した。
「この者は教会の長い歴史の中でも最年少で司祭に昇格した稀有な人物である、司祭とはいえその力は既に近日中に大主教に昇格する予定のニナと同等あるいはそれ以上を有している」
会場内に緊張が走った、ニナ主教の名は近隣の国々でも知れ渡っている存在だった。その秘めている力は総大主教に匹敵するとも目される程で、そのニナをも上回るという事は現総大主教すら抜く力を得ていると見るべきでありこの異例の紹介は教会の庇護下に有ると世界に示す意味合いも込められていた様だ。
「さあ、前に出てローブを外し顔を皆に見せて差し上げなさい」
総大主教の手に導かれながら、祭壇の前に立った司祭が顔を覆っているローブに手を掛けた時周囲に居た大主教と主教が一斉に跪き祈りを捧げ始めた。これだけ見ても、この司祭が教会にとって重要な位置に立っているのが分かる。そしてローブを外し顔を見せると出席者の口々から新司祭の誕生を讃える声が上がったが、ウィルだけは呆然としていた。
「ウィル、どうしたの?」
リーンがウィルの様子がおかしいのに気が付いて声を掛けた、隣に座っているレーメルもウィルを心配している。
「・・・・・サチ」
「「え!?」」
リーンとレーメルは祭壇の上に立つ司祭に目を向けた、総大主教より儀杖を渡され掲げながら神への宣誓を始めた最年少の司祭こそ最初にウィルと出会い運命が変わった娘サチなのであった。
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