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第3章~この世界を改めて理解する旅路~
第38話 1つの騒動の終わり、桃のけじめ
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栖雲達はもうすぐ国境の関に着く手前まで来ていた。
『もうすぐ関に着く!そうしたら、また関の兵と入れ替わりやり過ごせる。急ぐぞ!』
「・・・させると思っているのか!?」
その瞬間に1人の神が黒き獣に喰われた、人の骨が噛み砕かれる音と絶叫が周囲に響き渡る。日川と初鹿野で暗躍していた神々の最後の集団は恐怖に震え周囲を見渡す、すると忽然と自分達5人が集団を囲む様にその姿を現したので更に驚愕する。
『き、貴様ら何時の間に!?』
「なあに、あなた方が以前ここらの賊に配ったペンダント。それをスキルで真似てみただけですよ、ただし景色の歪みなどは起こりませんから見分けるのは人の目では不可能でしょう」
『お前らは人じゃない、悪魔だ!?』
「我々をその悪魔にさせたのは、どなたの所為ですか!?この世界の人をオモチャ同然に扱い心を惑わし、また犯し殺し果ては国同士の争いをわざと起こしてそれを見て楽しもうとしていたのは・・・お前らだろうが!」
また1人喰われる。神が・・・創造主で有る筈の自分達が何故殺されなければならない!?まだ、そんな意識を持っている連中がやはりごろごろと残っているな。そうでなくては殺し甲斐が無い。だが、最後に残すのは栖雲だ。それはこの狩りを始めた当初からの目的だ。1人、また1人と自分達の放つ黒き獣に喰い殺されていく・・・その凄まじい最期の絶叫は関にまで届いたらしく兵士達が様子を見に駆けつけてきた。
『貴様ら!何をしているか!?その者らを解放し速やかに投降せよ!』
千載一遇の好機と見て、神の1人が叫びながら兵士の元へ駆け寄ろうとした。
『た、助けてくれ!あいつらは悪魔だ!我々を虐殺しよ
最後まで話す事は無かった、兵士の目の前で喰われたからだ。兵士達は身動き1つ出来なくなった、近づけば殺される。民間人の集団を取り囲んでいる5人の殺気が尋常な物では無いのが遠くからでも伝わるからだ。そこで桃は兵士の方に振り向き叫んだ。
「私は首相武田の娘、桃!この者らは先日、この先の関の者を皆殺しにした上で入れ替わり隣国の日川に攻め込むフリをして戦争を引き起こそうとしていた!また、副首相の子息を利用して私腹を肥やし周辺の賊共を数百人規模にまで拡大させる等悪行の数々は既に露見している!我々はこの者達にその罰を与える為にここに誘導した・・・。副首相、真田の子息が罪を償い死んだこの場所へ」
そう、神達が誘導され集められたこの場所は賊の先遣隊を皆殺しにした場所。真田の子息を殺していた地だった。
「神達よ!貴様達を神界に戻す事は決してしない!この世界は我々の物だ、これ以上貴様達のオモチャにはしない!私が、私達が!この世界の守護者となる!」
そう叫ぶと桃は片手を挙げると振り下ろす、それを合図にまた神達の殺戮の時間は再開された。どれぐらいの時間が経ったのだろうか・・・20人近く居た神の残党は残り1人栖雲のみとなっていた。
『何故創造主たる我々が貴様らの様な者達に殺されねばならぬ!大逆を犯す者共よ、神の裁きがきっと落ちるものと覚悟しておけ!』
(裁きが落ちるのはお主の方だ栖雲)
「『!?』」 突如頭上、天の方から声が響いてきた。
(神界の者で、この者達を裁こうと思うているのは居ぬ。仮に魂が残ったとしても還る場所や身体など既に存在しておらぬのだ貴様には)
『どういう事だ!? *****!』
発音が複雑すぎて聞き取れなかったが、天から聞こえてくる神の名前なのだろうとは分かる。
(お主達はやり過ぎた、お主は特にな。その罰として神界に残してきたお主の神体は分解されこの世界の肥やしの一部にもう既になっておる)
『な、何だって・・・!?』
(仮にここで人の死を迎えたとしても、魂の還る身体の無いお主はどちらにせよ死ぬしかない。だが、それではこの者達は承知せぬだろう。神界に残りし神の主柱として告げる。これまでのそなた達が行ってきた神殺しは決して大逆では無い!そして、この栖雲に対してもその罪に相応しい罰を与えん事を切に願う)
「栖雲さん」
『!?』
「自分やセシル、鞍馬に御影はこの世界に召喚された者だ。あなたを許す事は出来ないがその裁きを与えるのに最も相応しい人がここに居る」
そう言うと、桃を一歩前に出す。桃は慎重に言葉を選んでいた様にも見えたが顔が真剣な物に変わると栖雲に向け語りだした。
「あなたは私がこれまで大切にしてきた方や多くの方達の人生を弄んできました。私の人生も大きく変えられました。その罪はこの地で永久に償い続けるといいでしょう」
そう言うと桃は鞍馬に頼み、栖雲に体力即時全快を授与する。何をするつもりだ!?
「これであなたはどれだけ酷いケガを負われても即座に回復します、あとこれは私からの餞別です。改良数値固定呪縛【ステータスロック改】!」
桃は何時の間にセシルからあのスキルを受け取っていたのだ!?しかも、改良って!?
「あなたの年齢と空腹度を固定しました、これであなたは餓死する事も無い完璧な不老不死となりました素晴らしい事ですね。黒き獣にどれだけ噛み砕かれようと即座に回復し餓死する事も無く永遠に生き続ける事が出来ます」
『ま、待ってくれ!!許してくれ!!』
「それでは、もう会う事も無いでしょうがお元気でお過ごしください【神喰らい】」
栖雲は黒き獣に喰われ絶叫が周囲に響き渡る、普通だと数分もすれば獣も消えるのだが即座にHPが全快し餓死や老衰で死ぬ事も無くなった栖雲は永久に噛み砕かれ続ける。
しばらくその様子を見ていた桃だったが、やがて飽きた様な表情を浮かべると
「しばらく見ているだけで飽きてしまいますね、この光景も・・・。見苦しい大声も周辺に迷惑を掛けるだけですからこの際ですから隠してしまいましょう」
そういうと、噛み砕き続ける黒き獣に結界を張り音が外に出ない様にする。そして栖雲達を取り囲む際に使用した例のペンダントを真似て作ったスキルを掛けると黒き獣はその姿を完全に消えてしまった。
(桃よ、そなたには大変申し訳のない事を我々神がしてしまった事を詫びさせて欲しい。そして、もしも望むので有れば元の人の身体に戻す事も今でならば出来るがどうする?)
桃は即座に答える。
「お断りします!私はもうヤマト様の妻です、これは未来永劫変わりません。ヤマト様、セシル様と共に永い刻を歩んでいきたいと思います」
(そうか、そなた達5人のこれからの往く道が幸多からん事を神界より祈っていよう)
この言葉を最後に天から神の声は聞こえなくなった。
「ひとまずは、1つの騒動は終わったな・・・」
「そうですわね、まさか神が地上にこれほど降臨していたとは思ってもみませんでしたわ」
「だな!それにしても、何か騒動が有る度に俺達は人間じゃなくなっていってる気がしてきたが気のせいか?」
「鞍馬くん、気のせいよ気のせい!とりあえずこれで他国から流れてくる神が居ない限り日川と初鹿野は安心出来る状態に戻ったから、また鞍馬くんと勝沼を回る旅に戻っても大丈夫なのかしら?」
「待ってください!まだ大事な事が残っております!!」
突然、桃が叫んだ。
「どうした桃?大事な事って何が残っているんだい!?」
「お父様と事が終わったら、ささやかでも式を挙げると約束してくれていたじゃないですか!?その約束をお忘れですか!?」
そうだった、約束を反故にするのはしたくないな。
「分かった、鞍馬に御影さん。悪いけど、このまま一緒に首都まで来てくれないか?あと桃、お義父さんには申し訳ないんだがセシルともこれまで式を挙げてこなかったから一緒に花嫁衣裳を着させてあげたいのだが許してもらえるかな?」
「ええ、ええ許してくれますとも!セシル様、一緒に教会でバージンロードを歩きましょう」
「え、え!?わた、わた、わたくしが花嫁衣裳を!?こんな事って夢ではありませんか!?」
「ちょっと待ってよ!だったら、わたしも鞍馬くんと式を挙げたいから一緒に挙げさせて!鞍馬くん良いわよね!?」
「そうだな、どうせ挙げるなら賑やかな方が良い。2組同時の結婚式も面白そうじゃねえか!?」
色々と相談を始めようとすると、桃がそっと自分に話しかけてきた。
「ヤマト様にあともう1つお願いが有ります、わたしなりの最後のけじめを付けたいのです」
「どうした、何をしたいんだい?」
「わたしの後ろの髪を切って頂けませんか? 真田の子息へこれまで抱いてきた想いや子息を救えなかった後悔の気持ち等をこの地に残していこうと思いますので」
「分かった」
そう言ってセシルにアイテムボックスからハサミを取り出してもらうと桃の後ろ髪にハサミを合わせる。
「いいか?」
「ええ、どうぞ」
シャキン! 軽い金属音と共に桃の後ろ髪は風に乗り宙を舞った。
「これで思い残すことはありません、首都に向かいま
バサッ! 急に桃の後ろ髪が伸びて元の長さに戻ってしまった。
「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」
体力自動回復さん、空気を読んで下さい。後ろ髪を切ったのはダメージではありません、さっきまでの雰囲気を返してください。
ヤマト達5人は呆然としばらくの間立ち尽くしそれを遠目に見ている兵士達の後ろで、ねぐらに帰るカラス達の(アホー!アホー!)の鳴き声が空しく響くのだった。
『もうすぐ関に着く!そうしたら、また関の兵と入れ替わりやり過ごせる。急ぐぞ!』
「・・・させると思っているのか!?」
その瞬間に1人の神が黒き獣に喰われた、人の骨が噛み砕かれる音と絶叫が周囲に響き渡る。日川と初鹿野で暗躍していた神々の最後の集団は恐怖に震え周囲を見渡す、すると忽然と自分達5人が集団を囲む様にその姿を現したので更に驚愕する。
『き、貴様ら何時の間に!?』
「なあに、あなた方が以前ここらの賊に配ったペンダント。それをスキルで真似てみただけですよ、ただし景色の歪みなどは起こりませんから見分けるのは人の目では不可能でしょう」
『お前らは人じゃない、悪魔だ!?』
「我々をその悪魔にさせたのは、どなたの所為ですか!?この世界の人をオモチャ同然に扱い心を惑わし、また犯し殺し果ては国同士の争いをわざと起こしてそれを見て楽しもうとしていたのは・・・お前らだろうが!」
また1人喰われる。神が・・・創造主で有る筈の自分達が何故殺されなければならない!?まだ、そんな意識を持っている連中がやはりごろごろと残っているな。そうでなくては殺し甲斐が無い。だが、最後に残すのは栖雲だ。それはこの狩りを始めた当初からの目的だ。1人、また1人と自分達の放つ黒き獣に喰い殺されていく・・・その凄まじい最期の絶叫は関にまで届いたらしく兵士達が様子を見に駆けつけてきた。
『貴様ら!何をしているか!?その者らを解放し速やかに投降せよ!』
千載一遇の好機と見て、神の1人が叫びながら兵士の元へ駆け寄ろうとした。
『た、助けてくれ!あいつらは悪魔だ!我々を虐殺しよ
最後まで話す事は無かった、兵士の目の前で喰われたからだ。兵士達は身動き1つ出来なくなった、近づけば殺される。民間人の集団を取り囲んでいる5人の殺気が尋常な物では無いのが遠くからでも伝わるからだ。そこで桃は兵士の方に振り向き叫んだ。
「私は首相武田の娘、桃!この者らは先日、この先の関の者を皆殺しにした上で入れ替わり隣国の日川に攻め込むフリをして戦争を引き起こそうとしていた!また、副首相の子息を利用して私腹を肥やし周辺の賊共を数百人規模にまで拡大させる等悪行の数々は既に露見している!我々はこの者達にその罰を与える為にここに誘導した・・・。副首相、真田の子息が罪を償い死んだこの場所へ」
そう、神達が誘導され集められたこの場所は賊の先遣隊を皆殺しにした場所。真田の子息を殺していた地だった。
「神達よ!貴様達を神界に戻す事は決してしない!この世界は我々の物だ、これ以上貴様達のオモチャにはしない!私が、私達が!この世界の守護者となる!」
そう叫ぶと桃は片手を挙げると振り下ろす、それを合図にまた神達の殺戮の時間は再開された。どれぐらいの時間が経ったのだろうか・・・20人近く居た神の残党は残り1人栖雲のみとなっていた。
『何故創造主たる我々が貴様らの様な者達に殺されねばならぬ!大逆を犯す者共よ、神の裁きがきっと落ちるものと覚悟しておけ!』
(裁きが落ちるのはお主の方だ栖雲)
「『!?』」 突如頭上、天の方から声が響いてきた。
(神界の者で、この者達を裁こうと思うているのは居ぬ。仮に魂が残ったとしても還る場所や身体など既に存在しておらぬのだ貴様には)
『どういう事だ!? *****!』
発音が複雑すぎて聞き取れなかったが、天から聞こえてくる神の名前なのだろうとは分かる。
(お主達はやり過ぎた、お主は特にな。その罰として神界に残してきたお主の神体は分解されこの世界の肥やしの一部にもう既になっておる)
『な、何だって・・・!?』
(仮にここで人の死を迎えたとしても、魂の還る身体の無いお主はどちらにせよ死ぬしかない。だが、それではこの者達は承知せぬだろう。神界に残りし神の主柱として告げる。これまでのそなた達が行ってきた神殺しは決して大逆では無い!そして、この栖雲に対してもその罪に相応しい罰を与えん事を切に願う)
「栖雲さん」
『!?』
「自分やセシル、鞍馬に御影はこの世界に召喚された者だ。あなたを許す事は出来ないがその裁きを与えるのに最も相応しい人がここに居る」
そう言うと、桃を一歩前に出す。桃は慎重に言葉を選んでいた様にも見えたが顔が真剣な物に変わると栖雲に向け語りだした。
「あなたは私がこれまで大切にしてきた方や多くの方達の人生を弄んできました。私の人生も大きく変えられました。その罪はこの地で永久に償い続けるといいでしょう」
そう言うと桃は鞍馬に頼み、栖雲に体力即時全快を授与する。何をするつもりだ!?
「これであなたはどれだけ酷いケガを負われても即座に回復します、あとこれは私からの餞別です。改良数値固定呪縛【ステータスロック改】!」
桃は何時の間にセシルからあのスキルを受け取っていたのだ!?しかも、改良って!?
「あなたの年齢と空腹度を固定しました、これであなたは餓死する事も無い完璧な不老不死となりました素晴らしい事ですね。黒き獣にどれだけ噛み砕かれようと即座に回復し餓死する事も無く永遠に生き続ける事が出来ます」
『ま、待ってくれ!!許してくれ!!』
「それでは、もう会う事も無いでしょうがお元気でお過ごしください【神喰らい】」
栖雲は黒き獣に喰われ絶叫が周囲に響き渡る、普通だと数分もすれば獣も消えるのだが即座にHPが全快し餓死や老衰で死ぬ事も無くなった栖雲は永久に噛み砕かれ続ける。
しばらくその様子を見ていた桃だったが、やがて飽きた様な表情を浮かべると
「しばらく見ているだけで飽きてしまいますね、この光景も・・・。見苦しい大声も周辺に迷惑を掛けるだけですからこの際ですから隠してしまいましょう」
そういうと、噛み砕き続ける黒き獣に結界を張り音が外に出ない様にする。そして栖雲達を取り囲む際に使用した例のペンダントを真似て作ったスキルを掛けると黒き獣はその姿を完全に消えてしまった。
(桃よ、そなたには大変申し訳のない事を我々神がしてしまった事を詫びさせて欲しい。そして、もしも望むので有れば元の人の身体に戻す事も今でならば出来るがどうする?)
桃は即座に答える。
「お断りします!私はもうヤマト様の妻です、これは未来永劫変わりません。ヤマト様、セシル様と共に永い刻を歩んでいきたいと思います」
(そうか、そなた達5人のこれからの往く道が幸多からん事を神界より祈っていよう)
この言葉を最後に天から神の声は聞こえなくなった。
「ひとまずは、1つの騒動は終わったな・・・」
「そうですわね、まさか神が地上にこれほど降臨していたとは思ってもみませんでしたわ」
「だな!それにしても、何か騒動が有る度に俺達は人間じゃなくなっていってる気がしてきたが気のせいか?」
「鞍馬くん、気のせいよ気のせい!とりあえずこれで他国から流れてくる神が居ない限り日川と初鹿野は安心出来る状態に戻ったから、また鞍馬くんと勝沼を回る旅に戻っても大丈夫なのかしら?」
「待ってください!まだ大事な事が残っております!!」
突然、桃が叫んだ。
「どうした桃?大事な事って何が残っているんだい!?」
「お父様と事が終わったら、ささやかでも式を挙げると約束してくれていたじゃないですか!?その約束をお忘れですか!?」
そうだった、約束を反故にするのはしたくないな。
「分かった、鞍馬に御影さん。悪いけど、このまま一緒に首都まで来てくれないか?あと桃、お義父さんには申し訳ないんだがセシルともこれまで式を挙げてこなかったから一緒に花嫁衣裳を着させてあげたいのだが許してもらえるかな?」
「ええ、ええ許してくれますとも!セシル様、一緒に教会でバージンロードを歩きましょう」
「え、え!?わた、わた、わたくしが花嫁衣裳を!?こんな事って夢ではありませんか!?」
「ちょっと待ってよ!だったら、わたしも鞍馬くんと式を挙げたいから一緒に挙げさせて!鞍馬くん良いわよね!?」
「そうだな、どうせ挙げるなら賑やかな方が良い。2組同時の結婚式も面白そうじゃねえか!?」
色々と相談を始めようとすると、桃がそっと自分に話しかけてきた。
「ヤマト様にあともう1つお願いが有ります、わたしなりの最後のけじめを付けたいのです」
「どうした、何をしたいんだい?」
「わたしの後ろの髪を切って頂けませんか? 真田の子息へこれまで抱いてきた想いや子息を救えなかった後悔の気持ち等をこの地に残していこうと思いますので」
「分かった」
そう言ってセシルにアイテムボックスからハサミを取り出してもらうと桃の後ろ髪にハサミを合わせる。
「いいか?」
「ええ、どうぞ」
シャキン! 軽い金属音と共に桃の後ろ髪は風に乗り宙を舞った。
「これで思い残すことはありません、首都に向かいま
バサッ! 急に桃の後ろ髪が伸びて元の長さに戻ってしまった。
「「「「「・・・・・・・・・・・・・」」」」」
体力自動回復さん、空気を読んで下さい。後ろ髪を切ったのはダメージではありません、さっきまでの雰囲気を返してください。
ヤマト達5人は呆然としばらくの間立ち尽くしそれを遠目に見ている兵士達の後ろで、ねぐらに帰るカラス達の(アホー!アホー!)の鳴き声が空しく響くのだった。
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