26 / 55
第2章~出来ればあの日に戻りたい~
第24話 未来を変えると言う事、過去へ来た影響と更に背負う事になる罪
しおりを挟む
無事に過去へと戻ってきた4人は、驚く神様に渡す様に言われた紙を差し出した。 神様はその紙を一通り読み終わると、ため息をつきながらこう言ってきた。
『未来のわしは浅はかになってしもうたようじゃの、過去に戻り未来を変える事の危険性や更に背負う事になる罪について説明せなんだとわ』
どんな罪を更に背負わなければならないというのか? 聞いた方が良さそうだ。
「更に背負う罪というのは一体何ですか!? 何も知らされずここまで来てしまった、未来を変える事で何かより重い罰を与えられるのですか!?」
『これからお主達に幻影を見せそう、この扉を出た瞬間に起こる悲劇だ。 その後も未来を変える事で起きる新たな悲劇を幻影で見せてやるから決めるがよい。 この扉を出るか出ないか・・・』
神様がそういうと、4人の意識が急速に遠くなり同じ内容の夢を見始めた・・・。
ガチャッ
「さてと! セシルが聖女になった町まで戻って、今度こそやり直して見せるぞ!」
「わたくしも頑張らないといけませんね」
「ヤマト、今の内から張り切りすぎるなよ~!」
「セシルさんも、気を付けてくださいね!」
4人で扉を出て、数歩。 悲劇は目の前で起こった。
(ご主人様! 痛い、痛い痛い、パパ・ママ助けて~!)
急に影の中から叫び声が上がったかと思うと、いきなりレインとミストが飛び出し突如苦しみだした。
(か、身体が崩れてく・・・ぼ、ボク達し、死んじゃうの?)
「待ってろ! 今、助けてやるから!」
だが、レインとミストは身体中に細かいヒビが行き渡った瞬間粉々になり肉片もその場で砂と化し風に飛ばされて消えてしまった。
(い、いやあああああああああああああああ!!!! レイン、ミスト~!!!!!)
ドロップの泣き叫ぶ声が影の中から壊れたレコードの様に何度も繰り返される内に、また意識が遠のき4人は夢から覚めた。
『これが扉を開けた瞬間にまず起こる悲劇、戻った過去で存在していない者の身体の崩壊と消滅じゃ』
レインとミストは確かに隣国に逃げてから出会ったはぐれ水龍とドロップの間に生まれた子達だ。 はぐれ水龍は既に生まれているから消滅は免れたにしても、これはあんまりだ!
だが、この後に続けて見せられた幻影の方がもっと悲惨だった。 最初の国では次々と自首をしていた領主や王達は最後まで抵抗を続け、その間に領主や王達によって理不尽に命を奪われた者数万人。 隣の国やその隣の国は自分達が行く事も無かったので賊や領主に王族の無法状態が続き死んだ者の数は数百万人を超えていた。 そのほとんどが、自分達が行った時には命を落とさずに済んだ人達だった。 歴史を変えようとするとこうなるのかよ!? これだけの数の人を死なせてしまう罪を背負ってしまったら、心がもう保てなくなる・・・。
『過去に戻って歴史を変えようと考えるだけなら、まだ良かった。 だがな、実際にそれを行おうとすればその反動で更に大きな悲劇や災いを呼んでしまう事も有る。 これまでの幻影を見ても、なお外に出て歴史を変えたいと願うのかい?』
無理だ・・・自分には出来ない。 けれども未来に帰る事すら出来ない、どうすればいいんだ!?
『だがな、お前達は1つ未来を変える事は成功したかもしれぬぞ。 わしが過去に戻るのを止める事が出来るからだ、おぬし達はこの部屋の隅で横になれ。 わしがお前達の時を止めておいてやる。 そうすれば、将来武器を戻せるか相談に来た時におまえらを目覚めさせれば相談に来た者達の方が存在の強さで負けて消えて代わりにお前達の武器やカードも戻ってくる寸法となる』
『恥ずかしい名となっているかもしれぬがの、それでも助かった命や被害を増やす前に裁かれた者がおる限り、おぬしらは勇者でもありまた魔王・聖女でもあるのじゃ。 次に目覚めた時は自分達に相応しい道を選択して欲しい。 それまで、さらばじゃ』
こうして過去に戻りはしたが、歴史を変える事を諦め元の未来に戻る為に時を止められた眠りに4人はつくのだった。 肉欲の神と女神様に相応しい道を考えると少し不安になってくるけどね・・・
『未来のわしは浅はかになってしもうたようじゃの、過去に戻り未来を変える事の危険性や更に背負う事になる罪について説明せなんだとわ』
どんな罪を更に背負わなければならないというのか? 聞いた方が良さそうだ。
「更に背負う罪というのは一体何ですか!? 何も知らされずここまで来てしまった、未来を変える事で何かより重い罰を与えられるのですか!?」
『これからお主達に幻影を見せそう、この扉を出た瞬間に起こる悲劇だ。 その後も未来を変える事で起きる新たな悲劇を幻影で見せてやるから決めるがよい。 この扉を出るか出ないか・・・』
神様がそういうと、4人の意識が急速に遠くなり同じ内容の夢を見始めた・・・。
ガチャッ
「さてと! セシルが聖女になった町まで戻って、今度こそやり直して見せるぞ!」
「わたくしも頑張らないといけませんね」
「ヤマト、今の内から張り切りすぎるなよ~!」
「セシルさんも、気を付けてくださいね!」
4人で扉を出て、数歩。 悲劇は目の前で起こった。
(ご主人様! 痛い、痛い痛い、パパ・ママ助けて~!)
急に影の中から叫び声が上がったかと思うと、いきなりレインとミストが飛び出し突如苦しみだした。
(か、身体が崩れてく・・・ぼ、ボク達し、死んじゃうの?)
「待ってろ! 今、助けてやるから!」
だが、レインとミストは身体中に細かいヒビが行き渡った瞬間粉々になり肉片もその場で砂と化し風に飛ばされて消えてしまった。
(い、いやあああああああああああああああ!!!! レイン、ミスト~!!!!!)
ドロップの泣き叫ぶ声が影の中から壊れたレコードの様に何度も繰り返される内に、また意識が遠のき4人は夢から覚めた。
『これが扉を開けた瞬間にまず起こる悲劇、戻った過去で存在していない者の身体の崩壊と消滅じゃ』
レインとミストは確かに隣国に逃げてから出会ったはぐれ水龍とドロップの間に生まれた子達だ。 はぐれ水龍は既に生まれているから消滅は免れたにしても、これはあんまりだ!
だが、この後に続けて見せられた幻影の方がもっと悲惨だった。 最初の国では次々と自首をしていた領主や王達は最後まで抵抗を続け、その間に領主や王達によって理不尽に命を奪われた者数万人。 隣の国やその隣の国は自分達が行く事も無かったので賊や領主に王族の無法状態が続き死んだ者の数は数百万人を超えていた。 そのほとんどが、自分達が行った時には命を落とさずに済んだ人達だった。 歴史を変えようとするとこうなるのかよ!? これだけの数の人を死なせてしまう罪を背負ってしまったら、心がもう保てなくなる・・・。
『過去に戻って歴史を変えようと考えるだけなら、まだ良かった。 だがな、実際にそれを行おうとすればその反動で更に大きな悲劇や災いを呼んでしまう事も有る。 これまでの幻影を見ても、なお外に出て歴史を変えたいと願うのかい?』
無理だ・・・自分には出来ない。 けれども未来に帰る事すら出来ない、どうすればいいんだ!?
『だがな、お前達は1つ未来を変える事は成功したかもしれぬぞ。 わしが過去に戻るのを止める事が出来るからだ、おぬし達はこの部屋の隅で横になれ。 わしがお前達の時を止めておいてやる。 そうすれば、将来武器を戻せるか相談に来た時におまえらを目覚めさせれば相談に来た者達の方が存在の強さで負けて消えて代わりにお前達の武器やカードも戻ってくる寸法となる』
『恥ずかしい名となっているかもしれぬがの、それでも助かった命や被害を増やす前に裁かれた者がおる限り、おぬしらは勇者でもありまた魔王・聖女でもあるのじゃ。 次に目覚めた時は自分達に相応しい道を選択して欲しい。 それまで、さらばじゃ』
こうして過去に戻りはしたが、歴史を変える事を諦め元の未来に戻る為に時を止められた眠りに4人はつくのだった。 肉欲の神と女神様に相応しい道を考えると少し不安になってくるけどね・・・
0
お気に入りに追加
139
あなたにおすすめの小説
異世界に飛ばされた警備員は持ってた装備で無双する。
いけお
ファンタジー
交通誘導の仕事中に突然異世界に飛ばされてしまった警備員、交 誘二(こう ゆうじ)
面倒臭がりな神様は誘二の着ていた装備をチート化してしまう。
元の世界に戻る為、誘二は今日も誘導灯を振るい戦っている。
この世界におけるモンスターは、位置付け的にMMOの敵の様に何度でもリポップする設定となっております。本来オークやゴブリンを率いている筈の今後登場する予定の魔族達も、人達と同じ様に日々モンスターを狩りながら生活しています。
この世界における種族とは、リポップする事の無い1度死んでしまうと2度と現れる事の出来ない者達とお考えください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる